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566号 2015年7月1日

「計画」と「実行」を結婚させる

(今日のお話 1665文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
隙間時間は7月のイベントの
案内を関係者へ。
新しい取り組みを含め、
合計4つの企画を組んでおります。

■さて、本日のお話です。

少し前に、あるお客様先をご訪問した際、
社内を活性化する取り組みを共有頂きました。
(教えて頂いたM様、ありがとうございました)

そこで感じた気付きを共有したいと思います。

ではどうぞ。


■ある会社の取り組みのお話。

その会社はコールセンターを持ち、
カスタマーサポートを主としています。

働く方の8割が女性。

多様な働き方が既に当たり前となっており、
離職率も業界に比べ非常に低く、
職場を見ただけで、雰囲気の良さが感じられる会社です。

そして、その会社の部門長が、
社内を活性化させる取り組みを、
一部教えてくれました。
 
その取り組みとは、
例えば、以下のようなもの。


<TF(タスクフォース)プロジェクトチーム>

1、会社の中から、各部署2~3人ずつ、
  上司の推薦、手上げによってメンバーを選ぶ。
2、そして、部門を超えたメンバーで、
  7つのチームを作る。
  (メンバーにはアルバイトも含む)
3、グループのテーマを決める。例えば、
  ・ありがとうを言い合う風土を作るチーム
  ・新人プロジェクトチーム
  ・ミス撲滅チーム
  みたいなもの。
4、7つのチームが、自分たちで会社を良くする具体的な案を考える。
  そして全社を巻き込み発表する。

…と、ここまで聞くと、

「なーんだ、他でもよくやってそうなことじゃないか」
と思うかもしれません。

会社にとっては普通のことかもしれませんが、
コンサルや上司が決めたことを、
一方的にやらせるような風土もある中、

”自分達で考えること”と”自分達でやること”

が当たり前になっている会社の文化
があるいうのは、
素晴らしいことだと思うのです。


■「マネジメントの神様」と称される、
故ピーター・ドラッカーは、
”マネジメントには原則がある”
と言いました。

その一つで、働く人にとって、

【計画と実行】

が大変重要である、という話があります。

ドラッカーはこう言います。

「計画と実行を別の者に行わせることは、
 食べることと消化することを別の体で行わせるに等しい。 

 (中略)
 
 われわれは働く人自身に、
 仕事の計画について責任を持たせるとき、
 生産性が大幅に向上することを知っている。
 
 計画者と実行者とを結婚させるとき、
 あらゆる分野において、
 働く人の態度と誇りにおいて向上が見られるだけでなく、
 大幅な生産性の向上が見られる。」
 
(『現代の経営(下) ピーター・ドラッカー)

つまり、

「自分達で考えて(計画)、自分達でやる(実行)」

ことは、ただそれだけで、

”働く人の態度と誇り、そして生産性を向上させる”

という効果がある、とドラッカーは言うわけです。 


■私たちが働く際に、

「これどうすればよいでしょうか…」
と、いちいち聞き過ぎてしまったり、逆に
「コレとアレとソレやっといて!」
と一方的に指示を伝えてしまったりするシーンを、
しばしば見かけます。

しかし、このようなことは

【計画と実行が分離している】

状態と言えるでしょう。

と、するならば、
自分が何かするとき、
また相手に何かをしてもらうときも、

「自分で決めたことはやる気になるけど、
 人から言われたことはやる気にならない」

というシンプルな原則、
つまり、

【計画と実行を結婚させる】

ことを常に意識することが、
仕事において大切なことなのだろうな、
と思った次第です。

今日は(も?)「7つの習慣」のコヴィーの話ではなく、
ドラッカーのお話でした。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 自分にできないと考えている間は、
本当はそれをやりたくないと心に決めているのだ。
だから、それは実行されはしない。

            バールーフ・デ・スピノザ  

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