『どの教科書にも書かれていない日本人のための世界史』
(本日のお話 1753文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
本日、日曜日は朝から
「サムライ塾」の打ち合わせで、
皆で歴史の世界観についてディスカッション。
特に、高校時代、世界史の全国模試でトップを
叩き出していた仲間を軸にして、
””ヨーロッパ、シナ(中国)、モンゴル、日本、
それぞれの世界が紀元前からどのように絡み合い、
歴史を作り上げてきたのか””
について4時間、語り合っていました。
知らないだけで、今ある世界は、
たしかに過去とつながっています。
そして、その歴史の片鱗が、
実は知っていればあらゆるところに見えたりする。
なぜ、イギリスはマイル表示なのか?
なぜ、kmの表示が出来たのか?
なぜ、西洋文明が中心となっているようにみえるのか?
学べば学ぶほどわかってきます。
今起きている国際問題も、
すべて実は繋がっている。
「今を理解するために、過去を知ること」。
その大切さを、痛感している次第です。
*
さて、そんな思いも込めて、
今週、皆様に、ぜひご紹介したい一冊は、
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『どの教科書にも書かれていない日本人のための世界史』
(著:宮脇 淳子)
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です。
■まず、考えてみたいのですが、
そもそも「歴史」とは何なのでしょうか?
よく、「歴史」とは、
”勝者が作ったもの”などと言われたりします。
または、新しい事実が見つかって、
突然書き換えられる、本当なのか作り話なのか、
なんとも曖昧なもののようにも思えます。
中学、高校で学んだ、
・日本史
・世界史
・東洋史、西洋史、
・ヨーロッパ史
など、歴史の切り分け方にも
色々な呼び名があるし、
複雑に年号が絡み合う出来事の連続に、
どのような視点で掘り下げればよいかも、よくわからない。
だから、私達の多くは、
「歴史」という人が積み上げてきたものを、
”分断された年号としての「点」(=出来事)”
でしか理解できていなかったりする。
その背景に流れている、文脈、
なぜそれが起きたのかというストーリーを、
理解できていない人がほとんどである、
そういっても過言ではない、
と思うわけです。
■しかしながら、
歴史を全体として見渡した時に、
今ある国々もそうだし、
その文化もルールも、
『歴史は、お互いに影響を与えあって出来てきた』
という事実は、間違いなくあるわけです。
日本は海に囲まれた珍しい環境だったからこそ、
他の国から攻め入られることが少ない、
稀有な歴史を持つ国です。
しかし、中国も、モンゴルも、
ヨーロッパも、陸続きであり、
その中で、民族の移動、宗教戦争など、
一国だけでは論じることができない環境で、
「取った取られた」を繰り返しつつ、その歴史を作り上げてきました。
攻められて、取られた国は、
その国の歴史がなくなる。
確かに存在していても、
教科書にはのらず、教えられることもない、
そうなってしまうのが歴史です。
そうやって、まるで
「陣取り合戦」のような要諦を、
繰り返し続けてきたのが世界の歴史なのです。
■日本にいると、
「国に歴史があるのは当たり前」
と思う人、多いようです。
しかし、世界約200の国がある中で
日本のように、『古事記』『日本書紀』とか、
2600年前の神武天皇(初代天皇)の存在など、
これほど長い歴史を語り継がれてきた国は、
実は日本だけということがわかります。
(※参考映像:「History of the World : every year」
日本だけが侵略されず、歴史を紡いできたことが分かる映像です。)
「日本」という国が、
そういった「陣取り合戦」のような、
世界での争いに巻き込まれず、
脈々と、その歴史を紡いできた、ということは、
実は驚くべきことであり、私達が知るべき、一つの「教養」である、
私はそう思います。
■グローバル化と呼ばれる中で、
英語を学ぶことも大事です。
しかし、それと同様に、
否、それ以上に大切だと思うのは、
「他の国との違い」
「歴史的な違い」
「日本が持つ世界に誇れる文化、歴史」
を理解することである、
そう思います。
”お互いの違い”を理解し、
深い話を伝えることによって初めて、
そこに尊敬が生まれ、
お互いへの尊重が生まれ、
だから協力、共存を生み出すことができるものです。
■学校で、このようなことは教わりません。
歴史を紐解いてみないと、
なかなかそういった事実は知り得ないのですが、
この、
『どの教科書にも書かれていない日本人のための世界史』
を読んでいただくと、そのような
「歴史の大局観」をつかむことができます。
とても読みやすいですし、
ぜひ、教養の一つとして、
お読みいただく価値がある一冊です。