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1318号 2017年9月23日

「ライナスのブランケット(安心毛布)」を手放したとき、新たな可能性の扉が開かれる

(本日のお話 2765文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。

先日金曜日は、会社の戦略実行チームでの、
今期の戦略を考えるための1泊2日合宿の2日目。

今の研修の流れは「考え方を伝えて終わり」ではなく、


『成果につながること』
(=利益率が上がる、顧客満足度が上がる、
  社員エンゲージメントが高まる、など)

を、お客様から求められるトレンドになっています。

「結局、この研修やって、どうなったの?」

そのあるあるの問いに答えられる、
プロセスで関わるような流れが求められつつあります。

そして、そんなニーズにお答えできる
ソリューションが、

『戦略実行プログラム』

でございます。

手前味噌ながら、かなり効果を期待できる、
「組織文化を変えるプログラム」となっています。

エグゼクティブ向けではありますが、
無料プログラムを行っていますので、
ご興味がある方は是非、お越しくださいませ。



さて、本日のお話です。

本日、土曜日は昼から、「サムライ塾」の代表の家にて勉強会。

“トータル・コミュニケーションで
(=肉体、知性などあらゆるものを使って)英語を学ぶ”

そんな濃厚な学びの時間を過ごしてまいりました。

改めて、「言葉」とは、
口だけで伝えるものではなく、
肉体、知性、感性、全てを使ってこそ伝えられる、
また理解することができる、

そんなものである、と思った次第。


そして、同時にそんな学びの時間において、
サムライ塾の代表から、興味深い話を聞きました。

そのお話が深く、考えさせられるものでしたので、
皆様にぜひ、ご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【「ライナスのブランケット(安心毛布)」を手放したとき、
  新たな可能性の扉が開かれる】。


それでは、どうぞ。

■突然ですが、

「ライナスのブランケット」
(Linus blankets)

という言葉を聞いたこと、ありますでしょうか。


画像を見て頂ければ、
「見たことある!」とおっしゃられる方、いらっしゃるかもしれません。



“ライナスのブランケット”、というのは、
スヌーピーで有名な作者の漫画『ピーナッツ』で描かれる
「ライナス」という少年が、いつも肌身話さず持っている、
水色の毛布のことです。


■この毛布は、漫画の中で、

「ライナスの気持ちを落ち着かせ、安心させる」

という意味で、『安心毛布』とも呼ばれ、
執着や愛着を示す比喩表現として、有名になりました。

ちなみに、このように説明されています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「安心毛布」(ライナスの毛布)とは /wikipediaより引用

安心毛布(あんしんもうふ、英: security blanket)とは、
人が物などに執着している状態を指す。
一般で言う「お気に入り」や「愛着」がこれにあたる。
漫画『ピーナッツ』に登場するライナスがいつも肌身離さず
毛布を持っていることにより「ライナスの毛布」とも呼ばれる。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■「安心毛布」。
すなわち、「執着」の象徴です。

それがあれば、安心できる。

だから常に肌身離さず持っておき、
そうすれば、自分を落ち着かせ、安心させていられる。

そんな意味が、「青いブランケット」に込められています。


■さて、ここで考えてみたいことがあります。

それは、この話を、皆様自身に当てはめたら、
どうなるのか?ということ。


「毛布の執着? そんなの子供話だろう、自分には関係ない」


そう思われる方も、
いらっしゃるかもしれません。


しかし、このことを、
敢えて掘り下げてみたいのです。

そして以下の問いについて考えてみたいのです。

それは、


「私たちは、気づかぬうちに、
 『自分だけの「ライナスのブランケット」』に、
 しがみついてはいないだろうか?」


という質問。


■人は、誰もが強いわけではありません。

だから、「こうすれば、こうなる」という、
自分の中の“セーフティ・ゾーン”を作りたいのです。


そして、がゆえに、
意識しても、またはせずとも、
ついその“セーフティ・ゾーン”に足を踏み入れがちなものです。


どういうことかというと、
つまり、

「リスクをとらない」
「言い訳できる余地を残しておく」
「安心領域に身をおいておく」

というような行動として、現れるわけです。


■例えば、あなたが、

”本当は相手に不満がある、
人間関係の問題を抱えていた、そして悩んでいた”

としましょう。

しかし、その悩んでいるあなたは、
いつも「いい人」である。

周りからもそう言われるし、自分でもそう思っている。
いや、言い聞かせているのかもしれない。


でも、自分が「いい人」のレッテルを貼っていると、
行動をするパターンが決まってくる。

「相手のことを理解することが大事よね」と、
『本当は不満がある』(ここポイント)のに、
聞き役に徹するだけ、と”いつものごとく”、する。


しかし、それは見方を変えてみると


「“いい人”という『ライナスのブランケット』を被っている」

また、その可能性がある、
とも言えるのです。


なぜならば、「いい人」でいるうちは、
これまでの経験から、相手の出方も想像できるから。

だから、大きな揉め事になることはない。
そんなに敵も作らない。
「いい人」でいれば、大きく傷つくことはない。


でも、「不満」はあるのです。

だから、この場合はもしかしたら、
”「いい人」というライナスのブランケット”を持つことで、
リスクをおい、戦うことを避けているのかもしれない

という見方もできるわけです。


■他にも、

・いつも元気良く振る舞う、明るく元気な人ぶる

・常に「ファクトは何?」「エビデンスは?」を多用する
 (そうやっているとイニシアチブを取れる)

・期末テスト、全然勉強してない~! とセイフティネットを張る
(点数が悪くても言い訳できる)

・意見を言う時に、「いや、でも自分なんて大したことないんで」と
 むやみに謙遜する(否定された時のセーフティ・ゾーン)


なども、大きい意味で見れば、


『自分を守るための”ライナスのブランケット”』


を多様している状態と言えると思うのです。


■しかし、当たり前の話。

“同じパターンの中で生きているうちは、同じ結果しかでない”

ものです。


だから、思うのです。


もし自分を大きく育てよう、と願うならば。

既存の延長線上ではない、殻を破ろうとするのであれば。

圧倒的な成長を果たそう、と思うのであれば。


それは、自らがつい頼ってしまう、
セーフティ・ゾーンを飛び越える必要があるのです。


つまり、


【「自らの弱み」を隠している
 ”ライナスのブランケット“を手放すこと】


これが、非常に重要になってくる、

そう強く思うのです。


安心領域を飛び越えてこそ、
自らの可能性への扉が開けます。

傷つくことを恐れては、
真に欲するものは得ることはできません。

だからこそ、勇気を持ち、
いつもの想定できるパターンを壊すこと。


「ライナスのブランケットを手放す」ことが大事である、


そう思うのです。

【本日の名言】 作り物の自分を愛されるより、
ありのままの自分を憎まれる方がましだ。

アンドレ・ジット”

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