「真の目的」は何か
(今日のお話 2197文字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、JTBさんと一緒に開発した、
「7つの習慣Outdoor」の説明会。
約40名の方にお越し頂きました。
7つの習慣Outdoorの
施設でもある”森と湖の楽園”代表の
タレントの清水国明さんと共に、
7つの習慣Outdoorについてお話をさせて頂きました。
(お越し頂けた皆さま、事例登壇頂いた、
F社のT様、M様、ありがとうございました!)
キャンプが楽しい時期です。
チームビルディングを強化したいというお客様、
「7つの習慣Outdoor」、お勧めです。
■さて、本日のお話です。
先週の話になるのですが、
お世話になっている人事の数名と、
とある人材開発に関わる「ボードゲーム」をやりました。
それが非常に面白かったので、
本日はそこからの学びを共有したいと思います。
■皆さま、
「アチーバス」
というボードゲーム、ご存知でしょうか。
これはアメリカで開発されたゲームで、
自己啓発書の祖とも言われ、
世界で7000万部売り上げた
『思考は現実化する』という本の内容を、
ゲームで学びながら体感しましょう、
というコンセプトのものです。
アチーバス。
すなわち、achieve(達成する)+ us (私達)
”私たち皆で達成する”
という意味が込められたタイトルです。
成功哲学について日々浸かっていると、
逆に客観的に見られるようになるもの。
ですので、
「紀藤さん、アチーバス、絶対面白いですよ!」
と薦められ、参加したときも、
少し冷静にゲームを見ていたのですが、
客観的に見ても、非常に面白く、
良くできているなあ、と唸らされるゲームでした。
■このゲームの面白さは、
海外の日本食を食べたことがない人に、
「刺身がおいしい」と説明するのが難しいように、
なかなか説明しづらいのです。
(もしご興味がある方は、ぜひ一緒にやりましょう!)
とはいえ、一つ、
面白いルールがあるのです。
そしてそれが「人を育てる原則」のようにも
感じられました。
ちなみにそのルールとは、
【自分の”気付き”を、人に教えない】
というもの。
先ほどお伝えしたように、
ゲームではたくさんの気付きが起こります。
大雑把に言うと、
”自分のことだけ考えていると、
目的達成できない仕組みになっている”
という事実に、ゲームを進めるうちに、
じわりじわりと気が付くような構成になっているのです。
■すると、気付いた人は、
「あっ!そういうことだったのか!」
という気付きがおこります。
いわゆる、【アハ体験】とでもいいましょうか。
すると、これをすぐにでも言いたい!
声高に伝えて、気付いていない人に、
「そうじゃないんだよ!」
と伝えてあげたい。
特に経験者の人は、よりそう思う傾向があります。
でも、これは、
しかるべき時が来るまでは自粛するように、
ゲームが始まる前に伝えられるのです。
■そして、ゲームのクリアが遠のくのに、
なぜ自粛する必要があるのか。
その理由は、
「相手の”気付きのチャンス”を奪わないため」
であるとのことでした。
皆様も一度はあるかと思いますが、
”人から教わったことは覚えていない。
でも、自分で「そうか!」と気付いたことは心に残る”
という経験はないでしょうか。
”学び”とはまさしくその通りで、
「いかに自分で気が付くか」
をどう促せるか、という1点に尽きると思うのです。
■先日、「凄腕上司の人材育成術」のような記事が
雑誌で載っていたのですが、
「人を育てるプロ」と呼ばれる、
とある部長さんは、
・必ず大失敗するプロジェクト
・どんな失敗が起るか、事前に計算をしておく
・そして、お客様に迷惑をかけないような後工程を整えておく
ということを準備した上で、
新人にその仕事を任せるそうです。
そして、激しく「大失敗」させる。
半泣きになるほど、大ダメージを負った後に、
「なぜそうなったのか」を自分で語らせるそうです。
そして、そのストーリーになることは、
全部、上司は判っており、掌の上で行われている。
失敗すると判っているけど、
敢えて経験させる。
それが自分の育て方だ、と語っていました。
■よく言われることかもしれません。
しかし、先ほどのボードゲームでも、
人材育成においても、
ぜひ教訓として胸に留めておきたいのは、
【”何を目的としているのか”を見失ってはならない】
ことではないか、
と強く思うのです。
アチーバスも、その真の目的は、
『ゲームを楽しみながら、
”思いやり”など成功哲学の価値を体感する』
が根底にありました。
その過程にゲームがあるわけですから、
相手が”気付きを体感する”邪魔をしてはいけない、
という話でした。
人材育成も、その真の目的は、
何かを「ただ教える」のではなく、
『自ら気付かせ、学びを活用できるようにする』
ことであるはず。
しかしながら、
ただ「教えたから、わかっただろう」ばりに、
言って終わり、伝えて終わり、になってしまっていることが、
実は非常に多いのではないか、
そう思うのです。
■「7つの習慣」でも、
”第二の習慣 終わりを思い描くことから始める”において、
「目的(終わり)を常に考えてから、行動をしましょう。
そうでないと、真に望んでいるものは手に入らない」
というようなお話を伝えています。
何かをするときは、
ただ「やった」で終わらないように、
「真の目的はなにか?」
「そのために、適切な行動をできているか?」
これを常に問い続ける姿勢が大事ではないか、
そのように感じた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。