”空想都市”の地図の作者から学ぶ、「心に従い、ひたすら続けた先に、見える世界がある」というお話
(本日のお話 1995文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また本日から夏休みということで、
ゆるりとした1日を過ごしております。
特に今日は久しぶりに何も予定がないため、
家で黙々と『竜馬がゆく』を読んでおります。
とはいえ、部屋の片付けや、
その他、「これは休み中にやりたい!」と思うことがままあるため、
これから片付けていきたいと思った連休初日でした。
*
さて、本日のお話です。
最近、私は仕事系の話(教育など)よりも、
「歴史」や「哲学」など別の領域を堀り下げています。
しかしながら、
“短期的には役に立たないけれども、
好きなこと・興味があることは掘り下げていくと、価値になる“
というのも、一つの事実。
そんなことを考えつつ、先日、とある
”「趣味」を掘り下げたぶっ飛んだ人”
について、ある面白いお話を聞きましたので、
皆様にご紹介させていただきたいと思います。
タイトルは、
『空想都市の地図の作者から学ぶ、
「心に従い、ひたすら続けた先に、見える世界がある」というお話』。
それでは、どうぞ。
■私の友人で、Mくんという人がいます。
彼は、私が6年ほど前にルームシェアをしていた時の
シェアメイトなのですが、かなり変わった人でした。
Mくんは、日本中のマニアックな場所(通称:珍スポット)に魅了され、
その「珍スポット」をひたすら取材し続けました。
そしてそれを記事にし続けるという、
クレイジーな活動を今でも続けています。
当初、仕事もやめてそれに傾倒していたため、
野垂れ死ぬではなかろうか、と心配していたのですが、
好きこそものの上手なれ。
彼の「珍スポット」紹介サイトは、
月間100万PVを超え、
(東京別視点ガイド)
また、その物書きの技術が長じて、
ライティングの仕事を出版社から任せられるようになったり、
挙句には、出版まですることになったのでした。
そんな、そもそもぶっ飛んだ彼が、
「とんでもなく、更にぶっ飛んだ人がいる」
ということで、こんな人を紹介していました。
それが、通称「空想都市地図人」という、
今和泉 隆行さんという方。
■今和泉さんは、
”空想都市(実在には実現しない都市)中村市”
という、名前の通り、空想都市の地図を書いています。
そし、その精度が、とんでもない。
(本当に)
私も話を聞き、
ホームページを何気なく見たのですが、
驚愕いたしました。
普通の街です。
あっても、何も不思議ではない。
それをみて、
「この人は、よほど変態なのだろう」
と思わずにはいられませんでした。
(ちなみに、そのホームページとはこちら↓)
『空想都市へ行こう!』
このホームページを、
よくよく見ていただくとわかるのですが、
“全てのクオリティがとんでもなく細かい”のです。
空想の世界の話なのに、
住宅地、道路の地図 だけでなく
・バスの路線図
・駅名、線路
・団地の中のスーパー
・その中にある企業のロゴ
・経済、人口など
全てが精緻に作り上げられています。
この全てが、”空想”である、このことが凄いですが、
”これを1円も生まれなかったのに、
好きだから趣味でやっている、やり続けてきた”
というところに、(良い意味で)変態性を感じたのでした。
■ちなみに、御存知の通り、
”実際には存在しない地図“を作り上げたところで、
別に何か生まれるわけではありません。
しかし、彼が小学生時代から、
「地図を書くこと」に魅せられ、
なぜだかやめられなかった。
誰もが一度はやった、
小学生時代のお絵かき、の延長だったそれが、
中学になっても、高校になっても、
ハマり、そして続けた。
そしてひたすら空想都市の地図を書き続けることで、
常人が見ても、「他を画するレベル」へと到達した。
『自分の心に付き従い、
とにかくひたすら継続し、行動し続けた』
のです。
そして、その結果、
予想外の形とはなりますが、
“ドラマの制作会社から、ドラマ内都市の地図を書いて欲しい”
というオファーがあったり、
“ゼンリン(地図の大手会社)から顧問として入って欲しい”
というオファーが来たりする、
全く想定しないキャリアが生まれてきたそうです。
■私はこの話を、
聞いただけではあります。
でも、とても感銘を受けました。
『無用の用』、
という言葉があります
一見、すぐには役に立たないかもしれない。
それは一般的には”趣味”と言われる領域かもしれない。
しかし、自分の心がどうにもこうにも
魅了されて仕方がないというもので、
かつ、そこに能動的、主体的なアクションや向上心などが加わると、
その”趣味”は他を寄せ付けない、卓越したレベル、
価値を生み出すレベルに至ることがあります。
(今回の「空想都市の地図」の話などは、その一つの例でしょう)
そして、そうなった時、思いがけず、
「自分の武器」になることだってある。
そこから見えてくるキャリアも、
きっとありうるのでしょう。
■今の世の中、
「こうしなければならない」
「こうすべき」
というshould(すべき)やmust(せねばならない)で
溢れかえっているようにも思います。
しかしながら、自分に取っての唯一の真実は、
『自らの心、感性』
であり、ここが叫ぶことこそが真実である、
そう思います。
大人になるに連れて、
合理的、役に立つことが全て、となりがちですが、
ぜひ、「空想都市に行こう!」の作者の、
ちょっとクレイジーな生き方、ハマり方を見て、
人生の色んなパターンに思いを馳せてみてはどうだろうか、
そして、
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自分の心に付き従い、
とにかくひたすら継続し、行動し続けること
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大切にしてみてはどうだろうか、
そのように思った次第です。
最近、幕末系にばかり傾倒している
自分への言い訳(?)も含めて、
そんなことを感じました。