口から入れる食べ物だけでなく、「精神の食べ物」にも、気を配ろう
(今日のお話 1658字/読了時間1分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は午前中お休みをいただき、午後より出社。
社内にて企画書の作成など、
溜まっていた仕事を集中して片付けておりました。
ちょっとスッキリしました。
思うのですが、心の何処かで
「やらなきゃ、やらなきゃ」
と思いながら、仕事を放置していると、
それが次第に胸の中で、
発酵を始め、妙な違和感、
異臭を放ってくるものです。
表現は違えども、
”「やり残した仕事」は夏の生ゴミのようなもの”
なのでしょう。
そのことを忘れず、
1日1日、今日できることは今日やる!
という意気込みで働くべし、
そんなことを思った1日でした。
*
さて、本日のお話です。
体調不良で体が疲れたり、
心が疲れたりした日は、
偉人賢人の言葉が、心に染み渡ります。
ここ数日やや体調を崩し気味だったので、
その間に読んだ、名言を、
本日も引き続きご紹介させていただきます。
昨日に引き続き、
日本を代表する哲学者、中村天風氏の言葉です。
タイトルは、
「口から入れる食べ物だけでなく、精神の食べ物にも、気を配ろう」。
それでは、どうぞ。
■中村天風氏。
昨日もご紹介いたしましたが、
彼は、稲盛和夫氏、松下幸之助氏など、
日本の礎を築いた経営者が「師」と仰いだとされる、
有名な哲学者です。
彼の語った言葉に、
こんなお話があります。
(以下、引用)
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「精神の栄養」
およそ我々の心のなかに生ずる
いろいろな思い方や考え方、
さらにその思い方や考え方をまとめてできあがる思想や、
あるいは一連の観念というものの大部分は、
外界から我々の目なり耳なり、
あるいはその他の感覚器官を通じて、
いつの日か知らずに、
心のなかに受け入れられた
色々の印象が、その原因的要素をなしているんです。
その受け入れた事柄が、
現在の自分の観念や思想をつくっているんだということに
気が付かなきゃ駄目なんだぜ。
(中略)
肉体に栄養物を取り入れるとき、
第一に必要な準備として、
これは食っていいものか悪いものか、
栄養になるかならないか、
体のためになるかならないか、
というようなことを吟味して食べるのが、
当然だってことは、誰でも常識でわかってますね。
それだけ口から肉体に入れる食い物は用心していながら、
精神に外界の印象を受け入れるときには、
この半分も注意しないで受け入れている人が、多かない?
(引用:『ほんとうの心の力』中村天風)
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■いかがでしょうか。
口からの食べ物は気をつけている。
でも、外から受ける思想や考え方については、
意識せず、なんでもかんでも取り入れていないだろうか?
そんな天風氏からの警鐘です。
■私の友人の保育士が、
こんなことを言っていました。
「子どもを見ていると、
親がどんな人かがすぐわかる。
”◯◯ちゃんのせいだよ”
”◯◯しちゃダメ!”
とか、口癖のように言ってる子は、
大体、親が同じような口癖を持っているよね。
モノを足でどかしたりする子は、
家でお母さんかお父さんが、そうしてたり、ね」
とのこと。
そして、言葉は思考に影響を与えるので、
「◯◯しちゃダメ」
という言葉を口癖のように話すと、
当然ながら、
”危ないこと、リスクのあることは、
チャレンジをしない”
ということになり、
顔色を伺う、というような
結果に発展することもあるのでしょう。
(もちろん、そればかり言っていたら、
の話ですが)
■同様に、大人もそう。
口から食べたものが、
体を形成するように、
五感(言葉、目など)を通じて得た、
”思考や考え方”も、
意識せずとも、間違いなく
私たちに栄養を与えています。
だからこそ、
食べるものと同じように、
見聞きするもの、
それはテレビだったり、
本だったり、インターネットだったり、
そういったものが、
自分の思考、考え方に影響を与えるということを、
日々認識することが、思った以上に大事なのでしょう。
ということで、
「口から入れる食べ物だけでなく、精神の食べ物にも、心を配る」
こと、ぜひ意識して生きたいものです。
すぐに影響はなくとも、
5年、10年単位で見れば、
間違いなく影響が出てくる(はず)です。