「下流老人」の本を読み、心がけるべきと思ったこと
(今日のお話 2037文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、一件のアポイント。
並びに、「戦略実行の4 Dx」の推進チームで、
今後の進め方についてひたすらディスカッション。
なんとなく、思っている疑問や、
こうした方がもっと良いんではないか、
という思いをぶつけ合う意義深い時間でした。
やっぱり、率直な意見のぶつけ合いは大事だな、
と思った次第。
私事になるし、やる気がでます。
益々頑張ろう、と思った月曜日。
*
さて、早速ですが本日のお話です。
最近、というか随分前から、
「高齢化社会」が問題となっています。
私自身の年代も思い切り関係するため、
「高齢化社会の問題」についての本を、
諸々読んでおります。
その中で、
『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』
藤田孝典 (著)
という本を読んだのですが、
現実の問題を考えさせられると共に、
”私たちは、お金だけでなく、
見えないもの(知識、経験、人との繋がり)こそ
育てなければいけないんだな”
と思わされる内容でした。
ということで、今日は、
その本の内容をご紹介するとともに、
学び、気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
”「下流老人」の本を読み、心がけるべきと思ったこと”。
それでは、どうぞ。
■「下流老人」。
この本の著者である藤田氏が定義した言葉で、
”生活保護基準相当で暮らす高齢者、及び、その恐れがある高齢者。
すなわち国が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることが困難な高齢者”
であるとしています。
なんとなく高齢者問題は、
日本全体の問題となっているようですが、
実際、潜在的な「下流老人」の数は、
600~700万人にも及ぶ、
と彼は述べます。
(なかなか悩ましいですね)
■では、下流老人は、
どのように生まれるのか。
それには様々な要因があり、
一概には言えないのですが、
1.収入がない
2.十分な貯蓄がない
3.頼れる人間がいない(社会的孤立)
この3つの条件が当てはまると、
「下流老人」になる可能性がとても高い、
といいます。
確かに、考えてみれば、
上記の三つ(お金と助けてくれる人)がなければ、
生活が苦しくなる事は、その通りなのでしょう。
■ですが、こんなケースもあるそう。
定年時、貯金が3000万円あったAさん。
結構な額です。
しかし、62歳からのわずか7年で、
貯金が底をついてしまったそう。
彼は、退職後、心筋梗塞に襲われ、
長期の入院と療養生活を送ることになりました。
「病院の医療費が高い。
心臓の手術は難しい。
だから、診察代や、薬代が高い。
かつ病室が個室で、退院の時にとんでもないお金をとられたんです」
というAさん。
著者の藤田氏が
「高額療養費制度は利用しなかったんですか?」
と聞くと、
「そういう制度があるってことを知らなかった」
答えたそうです。
そして、貯金は底をつき、
今は生活保護受けながら、治療している、
そんなケース。
または、離婚によって、
心身が不安定になってしまったBさん。
健康を崩し、お金も散財するようになり、
貯金がなくなり、生活保護を受けるようになったり。
他にも介護問題、
仕事の早期退職、
経済的に自立できない子供との共倒れ、
色んな要因があるそうです。
■これらの事は、
「自分の努力、本人の自己責任」だけで、
片付けられる問題では無い、
と著者の藤田氏は述べます。
しかし、同時に、
”『自分でできる自己防衛策』をいかに行っているか”
かが命運を分ける、
とも言うのです。
たとえば、
いざという時のために、
・「知識」があるか(生活保護を正しく知る)
・「健康」に対して対策しているか (今のうちから、病気や介護に備える。健康を大事にする)
・「人間関係」を作っているか (地域社会へ積極的に参加する)
などは、大切な「予防策」である、
というのです。
これらのことは、
「貯金」と違って、見えないものかもしれない。
「老後のお金を貯める」という
直接的なことでは無いかもしれない。
しかしながら、
・知識
・人間関係
・自分自身の肉体
これらのことを、
メンテナンスし続けることが
下流老人にならないための「自己防衛対策」である、
ということは、
当たり前のようですが、
もっと多くの人が大切にすべきことでは、
と思うわけです。
■本当に難しい問題ですし、
どうにもならないこともあるのも現実。
それでもやはり私たちは、
自分自身の人生を、
最終的には自分で責任をとらなければならない、
というのも厳しい現実のようにも思います。
そのことを考えたときに、
・自分自身で肉体をメンテナンスする、
・人間関係を保ち、相互扶助出来る関係を(時間をかけて)築いておく
・社会の仕組みを知識として知る
などのことは、
少しずつやっておくことが必要なのでしょう。
「7つの習慣」でも、
「第7の習慣 刃を研ぐ」にて、
”自分自身の、
知性、肉体、人間関係、精神”
をメンテナンスし続ける
ことが、豊かな人生を送るために重要である、
と言っています。
きっと、これらの話も、
先程の「下流老人にならないための自己防衛対策」と
同じことなのでしょう。
”もしかしたら来るかもしれないこと”
も考えつつ、今を大切に生きたいものだ、
そんなことを思った次第です。