『リーダーシップの旅 見えないものを見る』
(今日のお話 2456文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、8月24日に初めて参加する、
「トライアスロン」に向けて、
スイミングスクールへ。
また、夕方からは、
「組織コンサル養成塾」の最終回でした。
今、私の仕事も、
「お客様の企業を、教育を通じて良くする」
ことをミッションとして行っています。
が、同じことを学ぶのでも、
違った角度から考えることで、
より深く考える事ができましたし、
加えて、
こういった「未知の学びの場」に飛び込むことで、
出会うことがなかっただろう方と繋がることができ、
自らの視野も拡がりました。
改めて、外の世界に出ていくことの大切さ、
噛み締めた次第です。
今度は、私自身が
こういった「輪」を作っていきたい、
そう思いました。
*
さて、毎週日曜日は、
今週のおすすめの一冊を紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週は、
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<今週の一冊>
『リーダーシップの旅 見えないものを見る』
(著:野田智義、金井壽宏)
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をご紹介させて頂きたいと思います。
それでは、どうぞ。
■友人から、
「リーダーシップの専門家の
フランクリン・コヴィーの社員なら、
当然、『リーダーシップの旅』、読んだことあるよね?
(え、まさか、知らないの?)」
ばりに問われ、慌てて購入したのが1年前。
読んでからというものの、私の中で、
『リーダーシップとはかくあるもの』
という概念を言語化した、
一つの”軸”となっていると感じています。
■さて、この本、
『リーダーシップの旅 見えないものを見る』
(著:野田智義、金井壽宏)
は、
神戸大学大学院経営学研究科教授でもあり、
日本屈指のリーダーシップの専門家である金井教授と、
特定非営利活動法人ISLを創設し、
次世代リーダー育成に取り組む野田 智義氏の共著です。
すなわち、日本を代表する教授が、
「リーダーシップとは何たるか?」
をアツく書き上げた本、
といっても過言ではないでしょう。
■さて「リーダーシップ」という言葉。
よく使われる割に
何となくフワフワした、掴みどころのない、
そんなイメージがこの言葉ではないでしょうか。
課長になったから、リーダーなのか?
部下を持ったから、リーダーなのか?
社長は、皆、リーダーなのか?
そんな疑問を巡らせた、
前述の『リーダーシップの旅』の著者
野田氏は「リーダーシップとは?」という疑問について、
をこのように表現します。
”リーダーの本質は、
まず「リード・ザ・セルフ」(=自らをリードする)
ことから始まる。
時にはリスクを冒してまで行動しようとする人の背中に、
人はエネルギーを感じ、自発的についていこうと思うのだ。”
少し抽象的ですね。
具体的なイメージとしては、
こんな例え話をしています。
「リーダーシップの旅」はこんな風に始まる、といいます。
(ここから引用)
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『私たちは、深く暗い森の中にある村の住民だ。
村のはずれには不気味な沼地がどこまでも広がっていて、
周囲を暗い森が囲んでいる。
村には昔から言い伝えがあって、私たちは、
「この沼を渡るな、この沼を渡って戻ってきた者はいない
と聞かされて育ってきた。
たまに好奇心あふれる青年が沼地に足を気まぐれに入れてみるが、
気持ち悪さからすぐ足を引っ込めてしまう。
しかし、森で暮らすあなたには、
何か抑えきれない気持ちがある。
遠く目を凝らすと、沼と森の果てに、
ほのかな光が見えるような気がするのだ。
森の向こう側には、豊かな草原と、
青い空が広がっているのではないか。
もし、そこに住むことができれば、どんなにすばらしいだろう。
青い空の下に広がる草原で寝っころがる自分を想像しただけで、心が弾む。
青い空を、自分で見たい。
年老いた両親にもぜひ見せてやりたい。
そう思って、あなたは沼に一歩を踏み入れる。
水は冷たく、澱む泥がその深さを書くし、周囲の闇が身体を包む。
不安や恐怖が頭をかすめ、思わず身がすくむが、
それでも、沼を渡り、森を抜けたい、
青い空を見たい、見せてやりたい、
と思う気持ちがあなたに歩みを続けさせる。』
これが「リーダーシップの旅」の最初のステップ
自分をリードする、という 「リード・ザ・セルフ」だ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と。
まず、自分が
「深い森の中で、”ほのかな光”を見る」。
そして踏み出すところから、
リーダーシップは始まる。
そして、この話は続きます。
以下再度、引用です。
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『もし、沼地の先にある素晴らしい未来に魅せられ、
リスクを承知で、覚悟を決め、恐ろしい沼地に一人、
歩みを進めたとしたら何が起こるか。
三分の一ほど進んで後ろを振り返ってみる。
すると、一人、二人、三人と、恐る恐る沼に足を入れ、
後についてくる仲間がいる。
仲間はあなたにエネルギーを感じ付いてくる。
そしてあなたは彼・彼女らがついてきてくれることに、
勇気と喜びをもらい、責任感を覚え始めながら、
先頭に立って歩み続ける。
その時、あなたは、
「リード・ザ・セルフ」(自分をリードする)
から
「リード・ザ・ピープル」(人をリードする
と成長し、協働関係が生まれていく』
(引用『リーダーシップの旅 見えないものをみる』より)
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■リーダーシップは
1,「自らをリードする」から始まる、
2,「人をリードする」に自然と成長していく
このステップを目指す「旅」のようなものである、
ということ。
「肩書き」があるから、
人は付いてくるのではなく
誰よりもリスクをとって、
誰よりも情熱的に前に進んでいるから、
だからこそ人はついてくる。
それこそ、
「リーダーシップの本質」
だと思います。
■この『リーダーシップの旅』を読み解くと、
どうすればリーダー足り得るか、を知るとともに、
「自ら沼地を渡ろうとする意志」
「沼地の先の希望を描く自らのビジョン」
「率先して先頭に立つ行動力」
など、”自分自身をリードすること”なくては、
リーダーとは言えないことを感じさせられます。
ぜひ、今後何かを成し得ていこう、
成し得て行きたいと思われる方、
リーダーたらんとするだけでなく、
自分の人生の主人公でありたいと思う人にも、
ご一読頂きたい本です。
ものすごく、お勧めです。