マシュマロ・テストと、自律の大切さ
■おはようございます。紀藤です。
8月で夏真っ盛りですね。
こうも暑い日が続くと、
涼しいところや、冷たいものが恋しくなります。
私は特にアイスを食べるのが大好きなので、
夜暑いからといって、
つい食べ過ぎてしまうことが(よく)あります。
「我慢しなければいけないなあ」
と思いながらも、
つい冷たい美味しさに負けてしまいます(反省)
そんな話から、
「我慢」の効能についての面白いお話を思い出しましたので、
自戒を含めて、ご紹介いたします。
■皆さまは、
「マシュマロ・テスト」
というのをご存知でしょうか。
スタンフォード大学の心理学者・ウォルター・ミシェル氏が行った実験です。
実験は、幼稚園に通う4才の子ども186人を対象に、
以下のようにして行われました。
子どもは、気が散るようなものが何もない
机と椅子だけの部屋に通され、椅子に坐るよう言われます。
机の上にはお皿があり、マシュマロが一個置いてあります。
そこで実験者は、
「私はちょっと席を外します。
それはキミにあげるけど、
私が戻ってくるまで15分の間食べるのを我慢していたら、
マシュマロをもうひとつあげるよ。
私がいない間にそれを食べたら、二つ目はなしだよ」
と言って部屋を出ていくというものです。
子どもたちの行動は、
隠しカメラで記録されています。
1人だけ部屋に残された子どもたちは、
自分のお下げを引っ張ったり、
机を蹴ったりして目の前の誘惑に抵抗する子もいれば、
目をふさいだり、椅子を後ろ向きにして
マシュマロを見ないようにする子もいたそうです。
結果的に、我慢してマシュマロを食べずにいられた子どもは
10人に3人の割合でした。
この実験の面白いデータが、ここからです。
この子どもたちの追跡調査が30年以上にわたって行われ、
ある意外な事実がわかったのです。
それは、
【待つことができた子どもたちは、
比較的優れた学業成績を収め、
社会的な成功度が高く、自尊心の強さもあり、ストレス管理能力に優れていた】
ということです。
「我慢すること」や、
「意志を持つ」という事の大切さを、
教えてくれているようにも思います。
■よく大人の教育においても、
「自律が大切」
などと言われることがあります。
大人になっても、
私のアイスの話、そして
禁煙、禁酒、ダイエット、などなど、
「我慢する」、すなわち「自分を律する」
という必要性は、しばしば感じるものではないでしょうか。
■「7つの習慣」では「私的成功」をおさめている人の特徴、
すなわち、自分で責任を持ち、行動できる、
「自立している人」の特徴として、
『刺激と反応の間にスペースを空けること』
ができる、と述べています。
これはどういうことでしょうか。
先の例で言えば、「自立している人」は、
好ましくない「刺激」(「マシュマロ食べたい」)が来たときに、
感情のまま「反応」(「マシュマロ食べる」)するのではなく、
好ましくない「刺激」(「マシュマロ食べたい」)が来たときに、
一歩立ち止まって「反応」(「我慢すればマシュマロもう一個貰える」「我慢しよう」)
とできること、
これを
『刺激と反応の間にスペースを空ける』
といいます。
別の言葉で言い換えれば、
これがまさしく、
「自律している」
という事でしょう。
そして、加えてお伝えすると、
「7つの習慣」の著者のコヴィー博士は、
”人間には全て、『刺激と反応の間にスペースを空ける力』が元々備わっている”
といいます。
つまり「努力すれば誰でもできるはず」
ということでしょう。
■「自律」というのは、
筋力のようなものだと思います。
「我慢すること」「意志を持つこと」も、
これまでの生き方の習慣に深く関わっているのでしょう。
ですから、すぐに何でもかんでも、
皆が皆、我慢できる、とは限りません。
しかしながら、仕事やプライベートなど多くの刺激がある中で、
それに対抗すべき能力、
「自分を律すること」
を鍛えることは、自分が成果を求めるにあたって、
非常に意味にあることなのではないかな、と改めて思った次第です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日も素晴らしい1日になりますように。