「戦車にゴム鉄砲」的な愚を犯さない
(今日のお話 2537字/読了時間3分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、新入社員研修「ディスカバリー」の研修立ち会いなど。
合計70名近くの新入社員の皆様が、
「プロフェッショナルとは何か?」について考え、
「価値を生み出すために必要な考え方とは?」について、
喧々諤々されていたのが大変印象的でした。
新入社員の皆さまは、
”マナー”とか、”会社のルール”
など、知識やスキルを学ぶ必要に迫られます。
しかし、何のための知識やスキルなのか、
なぜ何のために自分たちは能力を磨く必要があるのか知らねば、
「言われたからやりました的、ダメな社員」
のレッテルを貼られかねません。
改めて、考えることは、
重要なことだよなと感じた次第です。
*
さて、本日の話です。
年度が変わり、私自身、
新たに「目標」を考え直してみました。
すると、どんどんテンションが上がってきて、
「もっと大きい成果を目指していこう!」などと、
ひとり鼻息荒く、いきり立っておりました。
その中で、”目標の達成”のために、
改めて重要だなと思うことがありましたので、
本日はその話をテーマに、
皆様にご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
『「戦車にゴム鉄砲」は、な愚を犯さない』。
それでは、どうぞ。
■よく言われる話で、
”結果を変えようと望むのであれば、行動を変えること”
という言葉があります。
当たり前ですが、「結果」というのは、
繰り返された「行動」の結果です。
だから、その「行動の”量”」が多ければ、
成果が上がる確率も高くなるでしょう。
私も長らく営業をやってきましたが、
「数字がない、数字がない(汗)」などと、
文字通り、額にアブラ汗をかきながらも、
とにかくジタバタジタバタしていくと、
不思議と成果が付いてきたりする、
そんな営業をたくさん見てきました。
■しかし、
”ジタバタすること”にはメリットがあると同時に
「罠」もある、とも感じるのです。
いつも一生懸命、
何かはしているのに、
一向に成果が上がらない。
行動量を増やし、
ジタバタしているようだけど、
なんだか結果が出るように思えない。
こういった方も結構いるようです。
では、何が問題なのか?
量をやっても、
ジタバタしても結果がでない、
何が問題なのか。
それを考えてみると、
『インパクトがある行動』
をどれだけやっているか、
という基準が抜けている、という場合が多いようです。
要は「行動の質」の問題ですね。
■「タスクリスト」を膨大に作って、
「今日こんなにたくさんの活動をしました!」
と宣言したとしても、その手帳なり、
携帯のメモ欄なりに書かれているタスクが、
・メールを整理します
・(重要じゃない)メールを100通返します
・(絶対見込みのない)お客様に3件訪問します
というように、
自らの持つ「目標」なり「プロジェクト」とのひも付きが弱く、
さしてインパクトがないことだったとしたら。
その活動は、まるで、
成果に対して、
【戦車にゴム鉄砲のごとき、
微々たるインパクトしか与えられない】
という状態になってしまう、
それまた、紛れもない事実なのです。
■しかし、悲しきかな、
私たちはつい、
『インパクトがある行動よりも、”やりやすい行動”』
を選んでしまう傾向があるようです。
例えば、メールの返信。
1.気楽に返せるストレスフリーのメール(楽)
2.苦言が書かれている見たくないメール(苦)
3.回答が難しそうな手間がかかるメール(辛)
こういう選択肢が合った場合も、
ともすると、「2」(3」から手を付けなければ、
と頭ではわかっているのに、
「まずは返しやすい、このメールから、」
と、つい「1」を選んでしまう。
そんな行動を選択肢しがちであるそうです。
■人は面倒くさい事を本能的に避けたい生き物なので、
どうやら「本能レベル」で感じてしまうようです。
だからこそ、もし私たちが、
達成したい目標なり、
プロジェクトなり、自分のキャリアなり、
”何か成果を残したい”
と希求するものがあるのであれば、
『やりやすいことではなく、インパクトがあること』
を、やはり、しなければいけないのです。
巨大なダムを作るのに、
近くにあるから、といって、
手のひらサイズのスコップで穴を掘っていてはキリがありません。
ちょっとめんどうくさくても、
巨大ブルドーザーを調達してきたり、
一発で膨大な穴を掘れるダイナマイトを用意したり、
手間がかかっても、
膨大なインパクトをもたらせる行動を選び、
それらを数多くこなしてこそ、
高い目標、質の良い成果を生み出すことが出来るのです。
だからこそ、
高い目標や成果を出そうと願うのであれば、
成果を求めるのであれば、
【”戦車にゴム鉄砲”的な愚を犯してはいけない】
そう、強く思うのです。
いくら、「ゴム鉄砲」が作りやすくても、
インパクトがない割り箸&ゴムの攻撃では、
戦車はやっつけられません。
■”行動の量”はとても大事です。
しかし、その質、すなわち
それがもたらす”インパクト”も、
ものすごく重要です。
埋め尽くされたタスクリストの中に、
どれほど目標に強いインパクトを与えられる行動があるか。
このことを考えつつ、タスクを潰していく。
インパクトがある行動と言うのは、
めんどくさいし、勇気が必要だったり、
失敗する可能性が高かったりすることが多いですが、
腹をくくって取り組みたいな、
と自分自身思った次第です。
そして、こういったスタンスが、
「生産性」などと叫ばれる昨今、
非常に重要なことなのでしょうね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日になりますように。