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343号 2014年7月30日

どれだけ人事を尽くせたか

■おはようございます。紀藤です。

愛知に来ています。

■さて、早速ですが本日のお話です。
今日は有名な松下幸之助氏の書籍からの引用です。


「指導者の条件」/著:松下幸之助

武田信玄がこういう事を言っている。

「負けるべきでない合戦に負けたり、 
 亡ぶはずのない家が亡ぶのを見て、
 人はみな天命だという。
 しかし、自分は決して天命だとは考えない。
 皆やり方が悪いからだと思う」
 
確かに、我々は失敗すると
「運が悪かった」といいがちである。

しかし、そういう考えは間違っていると
信玄は言うのである。

敗因は全て我にありということだろう。

まことに厳しい言葉である。

しかし、考えてみれば、
戦国の世を生き抜くには、
それぐらいの厳しい自己反省が必要だったのだろう。

それは今日の指導者にとっても同じだと思う。

~中略~

「人事を尽くして天命を待つ」という言葉があるが、
こういう意味での天命を信玄は
否定しているのではない。

彼の言わんとしているのは、

【天命という前に、どれだけ人事を尽くしたか】

ということではないか。

人事を尽くさずして、
安易に天命を云々することは、
指導者としては許されないといえよう。


■何かの本に書いてありましたが、
不思議なことに、人は多くの場合、
何か上手くいかないことがあると

「〇〇ができなかったのは、これこれこういうだから」

というように、外部の理由(言い訳)が
つい頭をよぎってしまうそうです。

「トレンドが変わったから、目標が達成できなかった」
「今日は仕事が忙しかったから、今月末の資格の勉強ができなかった」
「イレギュラーが起ったから、資料提出が遅くなってしまった」

などなど、思い当たる節がある方はいるのではないでしょうか。
(私以外にもきっといるはず・・・汗)


■しかし、武田信玄が言うように、
そしてそれを引用した松下幸之助氏が言われるように、

【本当に人事(自分が出来ること)を尽くしたのか】

と問われると、殆どの場合、
「まだ何かしらできたことがあったのではないか」
という結論に達するように思います。


■「7つの習慣」では、成果を出し続ける人の特徴として、
「第一の習慣 主体的である」と言います。

そして「主体的である」ための条件の一つを、

【”影響の輪”に集中すること】

としています。

これは、自分の周りの関心のあること、例えば、

・マーケットの動き
・経営方針
・国策
・週末の天気
・上司・部下の性格
・来月のプロジェクトの企画
・今日の1日の予定

などの中で、
『自分が”影響”を与えられること』に
意識とエネルギーを集中させましょう、
ということです。


■すなわち、マーケットの動きとか、国策とか、週末の天気など、
「関心があるけど変えられないもの(関心の輪)」に集中するより、

【まず自分が影響を与えられること(影響の輪)】

に集中しましょう、ということ。

これが成果を出し続けるためのポイントである、
と言います。

「他にも自分ができることはないか」
「まだ何か自分が影響を与えられることはないか」

この”影響の輪”に集中する姿勢は、先ほどに上げたお話の

【人事を尽くす】

ことに非常に近いのではないかと思います。

「自分が出来ることに集中する」
「出来るだけの人事を尽くす」

完璧を目指すことは難しいですが、
先ずはこの姿勢から始めていきたいものです。


今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日も素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 幸運は自ら動かない限りは、
決して訪れないものだ。

       スティーヴン・リーコック

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