改革というならば、前提条件を壊してこそ
(今日のお話 2157字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
また、
”戦略実行(4Dx)のエグゼクティブ向けイベント”
を目黒雅叙園にて開催。
また夜は4月末に仲間内で開催する予定の、
「AIガチ勉強会(仮)」の打ち合わせでした。
もっと本を読まなきゃあかんな、
と思った夜でした。
*
さて、本日のお話です。
一昨日、3/14に「働き方改革」のイベントを開催し、
島田由香様(ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社)に、
ゲストスピーカーとしてお話しいただきました。
その内容もさることながら、
何より熱量が凄まじく、聞いていた私も
大変なエネルギーをもらいました。
今日はその、島田さんのお話の中で
印象に残ったエピソードを紹介しつつ、
「改革というならば、前提条件を壊してこそ」
というタイトルで、
皆様に思うところをご共有できればと思います。
それでは、どうぞ。
■ユニリーバ・ジャパンの島田さん。
同企業の取締役 人事総務本部長であり、
本の人事部HRアワード2016 個人の部・最優秀賞を受賞された方。
そして、彼女が取り組まれた
「働き方改革人事制度」、
『””WAA””(Work from Anywhere and Anytime)』
と呼ばれるものが、先進的かつ、
誰もが認める素晴らしい成果を上げており、
現在、多くの注目を集めています。
*
この「WAA」という取り組み。
その名の通り、
「いつでも、どこでも働く」
ことを社員に認めると施策。
日本での当たり前である、
・9~17時勤務
・病院やPTAの活動は半休みをとる
・職場に出勤して仕事する
という活動に挑戦するような、
画期的な取り組みなのです。
■そして、これを実現するにあたって
島田氏は「働き方改革」というのは、
「”革命”のようなものである」
と言われていました。
当たり前の話ですが、
同じことを繰り返していたら、
同じ結果しか出ません。
かの有名なアインシュタインは、
『同じことを繰り返しながら違う結果を望むこと、それを狂気という。』
といいましたが、本当にその通り。
なのに、現在日本では
「働き方”改革”」と口では言いながら、
その実、
・これまでのルールがあるから、とか、
・現状の業務量では難しい、とか
・今ある規定をちょっとブラッシュアップするとこから始めよう、とか、
・残業時間をまずは少しずつ効率化しよう、とか、
みたいに、甚だ
既存の枠から抜け切れておらず、
また、”「改革」の気概”を持ってやっている会社が、
いかに少ないことか、
そんなことを嘆いておられました。
「改革」というのであれば、
会社全体、トップが責任を持って、
「これをやらなきゃ死ぬ」くらいの気持ちでやらねば、
当然、成し遂げることなど出来ない、
もっというと、
トップが逃げ腰の会社など既に終わっている、
そんなお話をされていたのでした。
(手厳しいようですが、もっとももですね。)
■島田氏が強調されていた点が、
もし”改革”というのであれば、
『そもそもの前提条件を疑う』
ということが、
非常に重要であるということでした。
例えば、
「なんで9時にみんな出勤なの?」
「なんで通勤電車に揺られて、イライラしながら皆通勤しているの?意味あるの?」
「なんで遠いオフィスに時間潰してわざわざ行かなきゃいけないの?」
このように、そもそも決まっているルールは、
「本当に必要なのか?」と考える必要がある、
というわけです。
「そんなことしたら、みんなサボる」
「誰も働かなくなるに違いない」
そんなことを言って何もしないのではなく
やってみなければ、わからない。
そんな時だからこそ、
サボるんじゃないかと「心配」するよりも、
まずは社員を「信頼」してやってみる。
”しんぱい”、から、”しんらい”へと
「パラダイムシフト」
(=物の見方、考え方を変える)
をしていかなければ、
何も変わらない、代えることが出来ない、
*
逆に勇気を持って、
社員を”信頼”した結果、
ユニリーバ・ジャパンでは、
・6-9時の勤務時間ならいつ働いてもOK
・社外のビジネススペースで仕事もOK
・平日日中のPTAだって、テニスだって、
やることやってればOK
というように、
”心配”を”信頼”に変え、
どんどん「改革」を行うことができ、
実際の数値としても、
・生産性が30パーセントUP
・生産性が上がったと感じる人の割合 全体の72%
・残業時間の大幅な削減、
などなどの好ましい結果を
生み出すことができた、
そのようにおっしゃられていました。
■先ほどの繰り返しになりますが、
「働き方改革」
というのは簡単です。
でも、「改革」と言っている割に、
よくよく見てみると、
・既存の延長線上
・規制、ルールに縛られている
・二言目には「〇〇ができない」という
状態は、はっきりいって、
「改革」でもなんでもない。
手厳しいようですが、
本当にそうだと思うのです。
【前提条件を疑い、今を壊す】。
そのことでしか、
劇的な変化は得られないはず。
そしてそれは、
”働き方改革”という組織でも、
または”今を変えたい”という個人でも
全く同じ話なのだと思います。
同じことを繰り返しても、
同じ結果をしか得られません。
結果は、変わりません。
だからこそ
日々の延長線上から、
一段上の状態を目指すのであれば。
前提条件を疑いつつ、
今までと違う一歩を踏み出すこと。
それが何より大切なことなのであろう、
そのように思った次第です。
今を、叩き壊してまいりましょう。
(致命傷にならない程度に!)
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。