374万1953番目の雪
■おはようございます。紀藤です。
梅雨が明けて、
より夏らしくなったように感じます。
寝苦しいのがちょっと辛いですが、
夏を楽しんでいきたいものです。
■さて、本日のお話ですが、
あえて「冬」の季節の、
二羽の鳥の物語をご紹介いたします。
それではどうぞ。
【二羽の鳥】
冬の細い樹木の枝に、二羽の鳥がとまっている。
「雪のひとひらの重さはどれくらいかな」
シジュウカラが野バトに聞いた。
「重さなんてないよ」
ハトが答えた。
「じゃあ、おもしろい話をしてあげる」
シジュウカラが言った。
「モミの木の、幹に近い枝にとまっていると、雪が降り始めた。
激しくはなく、吹雪の中にいるような感じでもない。
そんなのじゃなくて、傷つくことも荒々しさもない、夢の中にいるような感じの雪のふり方だった。
ほかにすることもなくて、ぼくは小枝や葉に舞い降りる雪をひとひらずつ数えた。
やがて、降り積もった雪の数は正確に374万1952になった。
そして、374万1953番目の雪が枝の上に落ちたとき、
きみは重さなんてないと言うけど・・・・
枝が折れた」
そういうと、シジュウカラはどこへともなく飛んでいった。
ノアの時代以来その問題に関してとても詳しいハトは、
今の話についてしばらく考えていたが、
やがて独りつぶやいた。
「もしかしたら、
あともう一人だけ
誰かが声をあげれば・・・
世界に平和が訪れるかもしれない」
「シンクロニティ」/ジョセフ・ジャウォースキー著
■いかがでしょうか。
この雪の話が象徴するように、
社会に対しても、また会社という組織に対しても、
その強大さゆえに、
「自分が動いても、何も変わらない」
と感じてしまうこと、
しばしばあるのではないでしょうか。
そして、
「本当はこうあったらいいのに…」
と思いながらも、
「行動をしても意味がない」と結論づけてしまうことは、
多かれ少なかれあるようにも思います。
しかし、先ほどの話を見て、
たとえ微力で、地道な個人の行動だったとしても、
それを積み重ねることは、見えないところで影響を与えている。
そして、最後は雪が枝を折るように、
物事を変えうる力を持つのかもしれない、
そのように感じました。
■「7つの習慣」では、全ての習慣の基礎となる、
「第一の習慣 主体的である」において、
【”影響の輪”に集中すること】
が人を巻き込み、物事を成し得る上で大切である、と言います。
自分が影響を与えられないことを気に病むよりも、
自分が影響を与えられることに集中すること。
影響を与えられることに集中すると、
やがて大きな影響力を持つようになります。
つまり、”影響の輪”が広がります。
■始めは何の変化もなくとも、
毎日毎日継続して発信し続ければ、
気が付く人は気が付くのでしょう。
先ほどの”二羽の鳥”の話では、
374万1953番目の雪で枝が折れました。
継続、そして行動し続けることの大切さ。
あと一歩でやめないために、
日々愚直に、着実に雪を降らせ続けたいものですね。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日も素晴らしい1日になりますように。