見返りを求めない親切心
(今日のお話 2158字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日はグアム2日目。
乗り放題バスで、ひたすら妻と、
妻の母とひたすらウロウロしておりました。
初めてのグアムでしたが、
調べてみると、日本人観光客への観光業が
地域の主な収入源とのこと。
あらゆるところが”日本人用”になっており、
何とも快適な旅となっております。
多少練習してきた英語も、
まったく活躍の場なし、でございます(苦笑)
*
さて、そんな中、
昨日は色々と食べ歩きをしていたのですが、
日本にはない文化の「チップ」を通して、
思うところがありました。
今日は、その内容について、
皆さまにご共有させて頂きたいと思います。
タイトルは、
「見返りなき親切心の美しさ」。
それでは、どうぞ。
■これは、日本人だからでしょうか。
”「サービス」というのは、
真心から出てくる無料のもの”、
とか
”スマイル0円”
という価値観が根付いているんだな、
と改めて、感じています。
しかし、視野を広げてみると、
世界的には「サービスマン」は立派な職業であり、
そのサービスの質によりチップを得て、
きちんと生計を立てる、
ほうが普通な様子。
だから、
「チップ」という文化もあるのかな、
などと思いました。
海外慣れしていない私としては、
あまり詳しくわからないため、
”グアムガイド”とか
”インターネット”を通じて、
チップの基準などを、参考にしつつ
払ったりしております。
■ちなみに、
最近の海外のレストランの多くは、
既に「サービス料」として、
チップにあたる料金が含まれているケースが多いよう。
温度感がイマイチよくわからないので、
あるレストランでは、
そうはいうもののチップを払ってみたり。
逆にあるレストランでは、
説明書どおりに、サービス料のみ、払ったり。
(=チップとしては払わない)
色々と対応をしてみたのでした。
■そんな中、
払う方の気持ちの問題なのですが、
何となく、「チップ」という文化があることによって、
ものすごく過剰なサービスがある時に、
こう思ってしまう自分がいたのでした。
「このサービスは、チップが目当てではなかろうか」
と。
事実はわかりませんが、
そう勘ぐってしまう自分がいて、
そんな自分に、何となく、
”モヤっとした感覚”を感じた自分がいたのでした。
それがなぜだろう、と思った時、
ふと、こんな名言を思い出しました。
『人を褒めたら同時にものを頼んではいけない。
褒め言葉は、無料でなければ価値がない
マーク・トウェイン』
恐らく、私が感じたモヤっとした理由は、
”サービス”というのは、
”親切心”とか”善意”という、
人の美徳に隣接する行為である、
またそうあるべきであるがゆえに、
見返りを求めるのはよくない、
という私の考えが、
原因だったのでしょう。
ですから、
「親切な行為も、結局お金が目的だった」
と感じたとき、
事実と関係なく、何となく、
残念な気持ちがしてしまう、
それが私の湧き上がる違和感なのでした。
■これは、文化の違いかもしれません。
それとも、私の個人的な感覚かもしれません。
そして、加えて言うと、
そうはいうものの、良いサービスには
チップは払ってしかるべき、と思います。
ですが、こういった感覚を持った時に、
日本人の
「見返りを求めない親切心」
というのは、
”見返りを求めない”
がゆえに美しく、
尊敬を集めるものであるな、
と改めて思ったのです。
そして、見返りを求めず、
別に誰が見ていなくとも、
誰から評価されなくとも、
「ただそれが大切だし、
そうすべきだから、
親切にする、礼儀正しくする」
という行為は、それゆえ
崇高なものとして、世界から認められているのではないか、
そんなことを感じたのです。
■よく言われますが、
日本において外国の人から見て、
驚かれることの一つとして、
格安牛丼チェーンだろうが、
普通のコンビニだろうが、
ファミリーレストランだろうが、
どんな店でも、
素晴らしく質の高いサービスを無料で受けられる、
というのが、驚くべき点である、
とされるそうです。
チップの文化が良いとか悪いとか、
グアムの人のサービスがどうというわけではなく、
日本を離れてみて、
「日本のサービス、
”見返りを求めない親切心”っていいな」
と思ったという話。
きっと、これは国を超えて
誰もが感じる美徳として、
「見返りを求めない親切心」
を、普通に出来てきたのが、
日本人の強みであり、
それが他と比較したときに輝かしい資質のように思いました。
■最近は世界がどんどん狭くなっている事を感じます。
だからでしょうか、
日本人も日本人としての
「親切心」「おもてなし」
というのも、場所によっては失われつつある
と感じることもあります。
間違いなく、
これから世界はより狭くなります。
そんな中、東京オリンピックなども含め、
「日本人」として見られることが増えることは
間違いないのでしょうし、
ビジネスでも、「グローバル人材」として、
自立することが求められる人も、
もっと増えてくるのでしょう。
そんな中で、異文化と対峙する上で、
”自らの立ち位置や強み”
を認識すること、
やっぱり大切だと思います。
日本は、
「見返りを求めない親切心」
がやっぱり大切です。
滝川クリステル氏がオリンピックに向けて、
日本の強みとして言った、
「おもてなしの文化」
この強みを忘れないよう、
高めていくことが大事なのではなかろうか、
海外に来て、少し視野を広げて、
そんなことを思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日が皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。