「曇りなきガラス」で世界を見るために
■おはようございます。紀藤です。
昨今の一つのテーマとして、
「理念教育」
ということをしばしば耳にします。
グローバル、多様化・・・
大きくなろうとすればするほど、
原点に戻る必要がある、ということかもしれませんね。
さて、日本の経営者で、
「理念」や「考え方」で大きな影響を与えた人といえば、
松下幸之助さん、が代表的な方かと思います。
■そんな、
松下幸之助さんの著書、
「素直な心になるために」/PHP研究所
に、”正しい判断をするポイント”
として、こんなことが書かれていました。
無色透明なガラスを通せば、
物がありのままに見える。
もしもこれが色ガラスなら、
向こうにある物の色が正確にはわからない。
あるいはそれが歪んでいれば、
向こうにある物も歪んで見える。
我々は日常、ややもすると、
自分なりの知識、自分の欲望や利害損失といった、
様々な色ガラスを通して物事を見ている。
そうした自分なりの意見や感情にとらわれてしまっては、実相は見えない。
素直な心を養えば、物事の実相が見えるようになり、
過ちの少ない判断をできるようになる。
「素直な心になるために」/PHP研究所
■読むと、「確かにそうだ!」と感じます。
事実、素直な心で、
曇りないガラスで見ることができれば、
正しい判断ができるのでしょうし、ぜひ目指したい。
しかしながら、
これを見ていて、残念ながら私は
”聖人・君子”
ではないので、そういう意味では、
私のガラスは曇っている、と言わざるをえないな、と感じました(涙)
曇りないガラスで見たい。
でも、なかなかできない・・・
■そして思うのですが
私だけでなく、きっと多くの方も
「透明なガラスがいいのだろう」とわかっていながら、
色のついた、または曇ったガラスで見てしまう。
そんなところが実際のところではないか、とも思うのです。
■では、どうすればいいのでしょうか。
このことについて、
「7つの習慣」で紹介されている、
【パラダイム】
という言葉がヒントになるのでは、と思うのです。
【パラダイム】というのは、
それぞれの物の見方、考え方のことです。
そして、このことについて、
著者のコヴィー博士はこういいます。
『私たちは物事をあるがままに見ているのではない。
私たちのあるがままに、物事をみているのだ。 /スティーブン・R・コヴィー』
すなわち、何が言いたいのかと言うと、
『何はともあれ、「自分自身が色のついたガラスで見ていること」に気付くこと』
がまず重要である、
このようなメッセージをお伝えしているのです。
そして、そこから、
相手と自分の立場の違いを理解したり、
必ずしも自分が正しいわけではない、と謙虚な気持ちを持ったりする、
ということが始まるのではないでしょうか。
■松下幸之助さんが言われるように、
「曇りないガラス」で見ることができれば、
それは何よりも素晴らしいことです。
そしてぜひ目指すべきところ、と思います。
ですが、もし難しければ、まずは
”私たちは、色のついたガラスで世界を見ている”
と、自分自身が認識する、
そして「他の見方はないだろうか」と、視点を変えてみるところから
始めてみることが大切なのかもしれません。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日も素晴らしい1日になりますように。