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1061号 2017年1月9日

『エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く』

■こんにちは。紀藤です。

さて、先日日曜日は、
朝から親しい友人、知人(妻を含む)を集めて、
1年ほど前から定期的に開催をしている
「7つの習慣 勉強会」の最終会でした。

”「7つの習慣」は本当に奥が深い。
だから、1年かけて皆でじっくり読み解こう”

ということで始めて、2ヶ月に1度くらいのペースで、
日曜朝8時から4時間、合計1年近くかかりましたが
私自身、本当に勉強になりました。

(参加してくれた皆さん、ありがとうございました!)


人は一人だとつい怠けてしまいがちですが、
「学び合う場」というのは改めて大事だよな、

と改めて思った次第です。



さて、本日は、私がぜひお勧めしたい
注目の本をご紹介する「今週の一冊」のコーナーです。


今日の「今週の一冊」は、

『エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く』
(著:齊藤元章 PHP出版)

です。


私はこれを読んで、
今世の中で注目されている、
「AIの発達が描き出す未来」がどうなるのか、
リアルに想像ができるようになりました。

そして、今までよくわからなかった、
「スーパーコンピューター」がいかに大事なのかも、
知ることになりました。


ということで、

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『エクサスケールの衝撃 次世代スーパーコンピュータが壮大な新世界の扉を開く』
(著:齊藤元章 PHP出版)


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早速その概要を見てまいりましょう!

<この本のナイスなポイント>
■さて、そもそも、
「エクサスケール」とはなんぞや?
という方が多いのではないでしょうか。

ちなみに、この「エクサ」とは”情報量の単位”のことです。

キロバイト(KB)→メガバイト(MB)→ギガバイト(GB)→テラバイト(TB)

このあたりまでは、私達も日常で使いますよね。

ちなみに、KB→MB、MB→GBと単位が変わる時、
その情報量は、前の単位の「1000倍」になります。

そして、この続きが、

テラバイト(TB)→ペタバイト(PB)→『エクサバイト』(EB)

となっていくのです。


■1000倍→1000倍→1000倍と増えていくので、
つまり、「エクサスケールの衝撃」とは、

”とんでもない情報量を、
普通にコンピュータが処理できるようになった時代”

の衝撃、ということですね。

そんな時代に何が起こるのか?

それをこの本は、示しているのです。


今は、「ものすごい情報が入る!」
と一般の人が思うレベルだと、”1TB”くらいではないでしょうか。

しかし「エクサスケール」になると、
TB(テラバイト)の情報量の「100万倍」ということになります。


そんな情報量が、同時に処理されていくと、
どんなことができるようになるのでしょうか。


■例えば、災害のシミュレーション。

関東で地震が起こると仮定します。

その時に、あらゆる建物の情報、
人の動き、道路の耐久性、
色々な情報が組み合わせ、そして被害を予測し、
起こりうる危機にあらかじめ対策することが求められます。
そうすることで、「想定外」をなくすことができます。

しかし、それらの計算には、
スーパーコンピュータでもまだ「70日」かかります。

しかし、”エクサスケール”レベルになれば、
もっと迅速に、質が高いアウトプットを実現でき、
災害対策に、素晴らしい発展が見込めるようになるかもしれません。


■また、例えば、病気。

エクサスケールになると、
「病気がなくなる」と言われるのです。

今、私達の体は、複雑に出来ています。

その「情報の複雑性」は、あまりに複雑で、
今のレベルでは、計算をすることは、難しい。

しかし、確かに”何か”が絡みあって、
病気を起こしているのであって、必ず原因があるのです。
ただ、それを特定できないだけ。

それらを、高度の演算能力を持つコンピュータが、
もっと気軽に使えるようになれば、

・DNAの傾向
・栄養バランス、運動、環境
・同年代、同じ病気の人達のデータ

などを、瞬く間に計算することができます。

加えて、コンピュータのミクロ化が、
とてつもないスピードで進んでいるため、
近い将来、血流に乗って前進の細胞を調べる、
”ナノボット”も登場する可能性も高い。

結果、予防医学も著しく発展し、

「今、アナタの腎臓の血管に、何ミリの腫瘍ができつつあります」

なんて、アナウンスしてくれる
パートナーのロボットが出来たりする可能性も、あるのです。


■その他、エネルギー問題もしかり。
VRなど新しい産業もしかり。
宇宙など新ビジネスにおける解明も、しかり。
軍事利用についても、そうです。


というように、
これからのビジネスや国の力を、
大きく変えうるのが”エクサスケール”であり、

その鍵を握るのが、

「スーパーコンピュータ」

と言っても、過言ではない。


だからこそ今、あらゆる国が、
こぞってスーパーコンピュータを開発しており、
見えないところで熾烈な争いを繰り広げているのでしょう。


※特に中国は、国策としてその研究開発を進めており、
 スーパーコンピュータの保有台数では世界一となっています。

 1位 中国(167台)
 2位 アメリカ(165台)
 3位 日本(29台)


■以前、当時の民主党の蓮舫議員が、

「2位じゃダメなんでしょうか?」

と、名言を放ち、話題になりました。

これは、事業仕分けの際に、
次世代スーパーコンピュータ(スパコン)の、
研究開発予算の妥当性を問うたときの言葉。

しかし、私は『エクサスケールの衝撃』を読んだ今、個人的に

「いやいや、2位じゃダメなんですよ、蓮舫さん!」

と今、言いたい気分で溢れています。


■これから訪れる未来で、
確実に言えるゲームチェンジャーは、
「AI」であり「スーパーコンピュータ」です。

それは、間違いなく、
私達の生活に、劇的な影響を与え、

仕事や、価値観をも変えうる、
大きな変化になることが予想されます。



「これからどうなっていくのか?」を、
あらかじめ知ること、想像し、備えることは、
とても重要なことだと思います。


今週の一冊の、

『エクサスケールの衝撃』

は、その未来の一片を想像させてくれる名著。

ご興味ある方は、ぜひお手にとってみてください。

私は、世界の見え方が、変わりました。

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