人生は、自らの刀を鍛える旅路のようなもの
（今日のお話 1658字／読了時間2分）
■おはようございます。紀藤です。
日曜は、日中ゆっくりした後、
友人と談話、その後、妻と共に、
映画『この世界の片隅に』を観に行ってまいりました。
この映画、すごくいいですね。
内容もさることながら、
日本の昔のことを深く知る上でも、
大変勉強になる作品でした。
＊
さて、本日のお話です。
先日もお伝えしましたが、
この土曜日に、今まで3ヶ月間取り組んできた、
「サムライ塾」なる私塾が終了しました。
国際問題、世界の未来、
安全保障問題、日本の歴史観など、
恐らく私が普通に生きていたら、
向き合うことはなかったであろう問題について考え、議論し、
その世の中の文脈に生きる自分たちが、
果たして何をすべきなのか？
そんなテーマについて、
真面目に話をしてきました。
これらの活動を通じて学んだことは、
様々あるのですが、
非常に強く感じた学び、それは
「軸は揺さぶられてこそ、強くなる」
ということだった、
そう感じています。
今日はそのお話について、
思うところを、皆さまにご共有させていただきます。
それでは、どうぞ。
■２０１６年９月。
この「サムライ塾」なる私塾の初日、
自らを語る場がありました。
「私は何者なのか？」
そんな哲学的な問いがテーマ。
その時に、私が語ったのは、
「7つの習慣」を通じて発見した
ミッションステートメント（＝自分の憲法）に記した、
「他人の人生に良い影響を与えたい」
そんな思いについてでした。
自分で言うのもあれですが、
結構いい内容だよな、
そんなことを思いつつ。
■しかし、その話が終わると、
こんなコメント、質問が返ってきたのです。
「すごく、いい話ですよね。
でも、正直に言っていいですか？
なんだかイイ話の背後に、
自分の弱さを隠している、
そんな印象をうけてしまったのですが、どう思われますか？」
と。
「いい話の背後に、”自分の弱さ”を隠しているのではないか？」
そんな問いを投げられた時に、
一瞬、ギクリとする自分がいたのです。
「本当に自分は他人によい影響を与えたいと、
心底思っているのだろうか？」
「綺麗な言葉の背後に、自分のもっと率直で、
生々しい欲があるのではないか？」
そんなことを思い、
一度作ったはずのミッションを見直し、
自分で再度考え始める旅が始まった、
それが3ヶ月前でした。
■そして、その後、
改めてこれらのことを、
深く内省することで、またゼロから
自分のことを考えてみたのでした。
そして、たどり着いた答えの一つが
『人の成長を支援したい』
というもので、結局、
「他人に良い影響を与えたい」という言葉と
ニュアンスは同じだったのでした。
すなわち、
より具体的になったものの、
”終着点は同じ”だったのです。
変化を言うのであれば、
自分の考え方の中で、
「やっぱりこれしかない」
という確信が増えた、
ということでしょうか。
■ある人にとっては、
ミッションとか、信念とか、
重苦しく、さして重要な話ではないかもしれません。
新年の書き初めで書くくらい
という方もいるでしょう。
それはそれで、別にいいとか悪いとか、
そういうものではないと思います。
しかし、やはり人は
「自分がどう生きていくのか？」
「何を大切に生きていくのか？」
「人生で何を成し得たいのか？」
を考え、意味ある人生にしたいと
どこかで考えること、
あるのではないかと思うのです。
しかも、それらの信念、ミッションなど、
”自分の軸を見つけ、固めるプロセス”は、
なかなか簡単ではありません。
まるでそれは鉄を溶かし、
打ち付け、鍛えた刀が折れ、
もう一度溶かして、純度を高め、
再度より洗練された強く折れない刀へと
昇華させていく永遠なるプロセスのようなもの。
でも、それらが見つかるとより強く
「自らの生きる指針」
が見つかった気がするし、
一本筋が通った感覚が得られていく、
そのように思います。
もし、自らの軸が見つからず、
それを探すことに迷うのであれば。
ただただ内省の量と質を高め、
自分に向き合い続けること。
まるで禅問答のようですが、
その過程にこそ、答えがあるのではないか、
そのように思います。
人生は刀を鍛える旅路のようなもの。
そう捉え、自らの軸を固め続けていきたい、
そんなことを感じた次第です。
