私たちの一声は、大きな大木に打ち付けられた小さなハンマーのようなものだ
(今日のお話 2103字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は1件のアポイント。
ならびに社内打ち合わせなど。
また夜はしばらくお休みしていたDMM英会話(オンライン英会話)にて、
セルビアの格闘家(?)の方とお話。
日本人とセルビアの違いについて話をする中で、
「充実した生き方とは?」
という議題で盛り上がりました。
今日はそのお話の紹介と共に、
「幸せ」
という話で、思うところを
皆さまにご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■セルビアの格闘家、シムズさん。
昨日のDMM英会話の先生は、
元軍人で、マーシャルアーツの格闘技を30年やっている、
色んな顔を持つ方でした。
そんな彼からセルビアについて
色々なお話を聞かせてもらいました。
ちなみに「セルビア」について
少し補足させていただきます。
セルビアは小さな国で、
侵略、紛争などの問題を歴史的に抱えてきた国です。
(そして世界的テニスプレイヤー ノバク・ジョコビッチの国!)
今は平和を維持しつつ、
農業や鉱業が主な生業(なりわい)。
そして、そんなセルビアのGDPは425億ドルです。
日本と比較して見るとわかりやすいですが、
日本のGDPが5兆499億ドル(2016年)なので、
”経済的な力でいえば、日本の約100分の1”
ということになります。
月の給与は日本円にして、平均2万円。
日本とだいぶ違うようです。
■そんなシムズさんに、
「今、DMM英会話の講師以外に何をしているの?
セルビアの働き方はどんな感じなの?」
と聞いてみました。
すると、彼の回答はこんなものでした。
「今は、ITマネージャーをしている。
10台くらいのパソコンをメンテナンスしていて、
それなりに楽しくやっているよ。退屈なときもあるけど。
働く時間は朝7時からスタートして、昼15時には終了。
仕事が終わった後は、バスケをやったり、
30年やっているマーシャルアーツ(総合格闘技)を練習したり、
人に教えたりしている。
給料は高くないけど、時間はあるし、家族との時間も多いし、
読む本もいっぱいあるし、満足しているよ」
そんな話でした。
そして対して彼に、
日本の働き者っぷりを話すと、
「いやあ、バランス悪いよね。
もっと家族との時間、必要でしょ?」
そう一言、口にしたのでした。
■いかがでしょうか。
人によっては「いいなあ」と
いう感じかもしれませんね(苦笑)
私も、この話を聞いた時に、
今の価値観が多様になっている
今の時代だからこそ、
”仕事”だけではなく、それ以外の要素、
例えば、””夫””や””趣味に生きる人””など、
自分が保つ役割を真剣に考えることは大事で、
かつそれぞれの役割でどうなっているのが
自分にとって「幸せ」なのか、自分で定義づけること、
これらのことは、
思った以上に重要なのではないか、
そのように率直感じました。
■とはいえ、国が違えば、文化も違う。
そして、世界に与える影響も当然違うので、
「セルビアを真似しよう!
貧しくとも、心豊かな日本へ。
時短だ、時短だ!」
などと安易にいうつもりはありません。
しかしながら、今日本の世の中でも
「働き方改革しよう」
「出生率をあげよう」
「女性活躍推進だ」
などと問題意識は高まっています。
だからこそ、セルビアのシムズさんが、
率直に言った感想「その働き方どうなの?」に対して、
もっと真摯に向き合う必要があるのだろう、
そう思ったのでした。
そして、加えて言うならば、
ちょっと大きな視点から考えても、
今の日本の問題に取り組むことは非常に重要であると思います。
世界から見れば、
日本は未だGDP3位の国であり、
かつアジアの先進国であり、影響力を持つ国です。
そんな中、日本の働き方が、
もっと柔軟に、もっと前例を超えて、
いろんな国の当たり前を取り込みつつ、
進化させることができたのなら。
そのプラスの影響は、
まるで静かな湖面に落ちた水滴のように、
私達個人から、組織、
そして国、世界へとプラスの影響を拡げる可能性も持つ、
そして未来の自分達の子供がつくりだす社会に対する、
プレゼントにもなるのかもしれません。
■もしかすると、
「そんなのは綺麗事。現実は甘くない」。
そう、思われる方もいるかもしれません。
しかし、ある会社では、
急な顧客対応が前提の仕事であるにも関わらず、
マネージャーが
「ノー残業デー17:30帰りをなんとか実現しよう!」
と考え、上司、部下を巻き込み、
どうすればよいか?を真摯に考えた結果、
皆で前例を超えた仕組みを変え、実現しました。
「絶対に、100パーセントできない」
「1ミリも変えることができない」
なんてことは
きっとないと思うのです。
自分たちの行動は、
大きな大木に打ち付けられた、
小さなハンマーの一撃のようなものです。
でも、
何度も何度も何度も打ち付けるうちに、
次第に影響を与え、そして、
その一撃の積み重ねを見る周りも、
一人また一人と仲間に加わる。
そうして組織や社会のルールは、
少しずつより良いものに昇華されていくのではないか、
そんなことを思った次第です。
■と、話がかなり広がってしまいましたが、
セルビアのシムズさんが問うた、
「その働き方、問題じゃない?」という話は、
日本の社会の問題。
社会の仕組みで、
あまりに大きそうな話に思えるかもしれません。
しかしながら、
【私たちの一声は、大きな大木に打ち付けられた小さなハンマーのようなもの】
です。
一人一人が真摯に取り組むことで、
よりよい方向に変えていくことができるのではなかろうか、
そんなお話でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日となりますように。