難解な「経営戦略」を、簡単に学ぶためのポイント
■おはようございます。紀藤です。
週末は、読書や片づけなど。
その中で、友人から、
ものすごーく面白い!と、勧められた
『経営戦略全史』
なるものを読むことにしました。
友人がいうには、
「”経営戦略”というと堅苦しくて、難しいイメージ。
でも、この本は違う。
ストーリーがあって、読み物としてすばらしい」
とのこと。
その力説っぷりに、
私も昨日読んだわけですが、
これが、本当に面白い!
■なぜ、こんなに判りやすいのだろう?
と考えてみたら、
【ストレスなく、全体像が理解できる構成だから】
という結論に至りました。
誰でもそうかと思いますが、
難解な話を、「これはこの話とつながって・・・」と
頭の中で整理しながら聞くのは、非常に骨が折れます。
特に、”経営戦略”というような、
言葉だけでも仰々しいものなら、
尚更そうでしょう。
しかしながら、
この本では、冒頭に、
”経営戦略は、平たくいうと、
「外部環境がダイジ」という考え60~80年代は多かったけど、
それ以降は、「内部環境がダイジ」という考えになった。
それで、どっちがいいかは未だに結論は出ていない”
と大まかに括ってしまいます。
そしてその後に、時系列に応じて、
”経営戦略”という難解なものを、
出来るだけ単純化して、一つのストーリーとして描きます。
その中で、
SWOT分析とか、5forceとか、3Sとか、
テイラー、バーナード、ドラッガー、コトラー
などなど、耳にしたことがあるような有名な内容が
どんな風に生まれ、広がっていったのか、
わかりやすく述べていきます。
■そして、この本は著者の前書きで、
「意図してこのように作った」
と書かれていました。
物事を判りやすく理解するためには、
「判りやすく理解する方法」
があり、それに従うことで、
理解できるスピードは高まります。
著者の方は、当然それを知っていて、
その方法に従ってこの書籍を形にしたのでしょう。
そして、このような方法は、
何も書籍だけでなく、
「物事を理解する」あらゆることに
当てはまるのだと思います。
例えば、私達が関わる研修なども
一つの例でしょう。
研修内容を企画する場合には、
【ホール(全体像)& パーツ(部分)】
なんてことを言ったりします。
つまり、
「全体を考えて、それから部分で何を伝えるのか」
を考えるのが、
判りやすい良い研修にするポイントだ、
ということです。
研修のように情報を伝えるものでは、
言いたいことがたくさんあるのは当然。
言いたい内容を五月雨式に投げ続けても、
参加者は混乱するだけ。
全体像を、
いかにしてシンプルでわかりやすい
「枠組み」として伝えるか。
そして、「枠組み」を与えた上で情報を投げて、
部分を掘り下げる手伝いをする。
そうすることで、
色んな情報を吸収しながらも
「頭の中の引き出し」がぐちゃぐちゃにならず、
きちんと区画整理して、
理解することが可能になります。
■今は、「情報」単体は、
無料でいくらでも手に入ります。
インターネットで
”リーダーシップ”とか”マネジメント”
など調べれば、それっぽい内容はたくさん見つかります。
しかしながら、入った情報は
整理し活用してナンボのものでしょう。
情報が手に入りやすく、
そして頭の中から溢れやすい時代だからこそ、
「枠組み」というものを活用することで、
効率よく学べるのではないか、
と強く思った次第です。