”one science(ワン・サイエンス)” という思考法
■おはようございます。紀藤です。
先日は6月30日からスタートする、
新しくなった「7つの習慣 SIGNITURE EDITION 4.0」
を社員一同で体験。
今回のバージョンアップでは、
多くの実践的なワークが含まれた、
時代に合ったパワフルなコンテンツに
進化していると感じます。
皆さまにお届けするのが、とても楽しみです!
ぜひイベントもお越しくださいませ。
■さて先日、私が好きなテレビ番組
「スーパープレゼンテーション」を見ていました。
今日はそこからの気づきを一つ。
ちなみに、この番組では、
「TED」というプレゼンテーションイベントが
紹介されます。
Tテクノロジー、教育、デザインなど様々な分野における
世界中の第一人者がプレゼンを行うもので、
非常に面白く、しかも勉強になる内容。
■そこで、番組の司会を務めている
MITメディアラボ所長 伊藤 穰一氏が言っていた言葉に、
とても納得してしまいました。
それは、
”学問は、
【one science(ワン・サイエンス)】
で捉えることが大切である”
という言葉。
私達は、学校教育において
「国語・算数・理科・社会」
「古文・現代文・数学・物理・化学・地理・日本史・世界史」
というように教科を縦割りでわけられて、
それぞれ違う、
別個の内容のように教育されてきました。
しかしながら、
それぞれを少し深く考えると
化学と数学は、密接な関係があり、
文学と歴史も、切り離せない関係がある
ということに気が付きます。
■このように、
それぞれの学問が関わり合って、
一つの学問の世界を成している、という
”全体像”のことを【one science(ワン・サイエンス)】
と呼び、この概念を持ちながら、
小さい頃から学ぶことが、
深く、幅広い興味を持つ上で重要なのではないか。
そのように伊藤氏は言いました。
■よく「木を見て、森を見る」というように
全体像を把握する大切さは語られますが、
実は、これと繋がる考えで、
「7つの習慣」においても、
【成長の連続体】
という非常にユニークなモデルが出てきます。
【成長の連続体】とは、
”人が成長をする上での全体像”
を体系図で表したもの。
それを大学の教授である
スティーブン・R・コヴィー博士がまとめ、
これが世界共通で認識されているフレームの一つになっています。
■しばしば人材開発の現場において、
ご担当者の悩みを聞くことがあります。
・会議での発言が少ない
・協力しようとする姿勢がない
・目標への達成意欲が弱い
・独りよがりの行動をしがちな社員がいる、
などなど。
しかしながら、そのような問題は、
シンプルそうに見えて、実は複雑なもの。
「会議での発言が少ない」からといって、
「では、主体性強化だ!」
という単純なものではないケースが殆ど。
問題を、突き詰めていくと、
「主体性」だけなく、
「周りとの関係性」
「本人の仕事へのモチベーション」
など、様々な問題が混ざり合っている
ということが分かります。
■つまり、何が言いたいのかというと、
人材育成における課題も、
”one science(ワン・サイエンス)”
という全体像を考え方と同様に、
【”部分”でなく、”全体像”】
を捉えることが大切なのではないか、
と強く思うのです。
■多くの場合、
「何が、どのように影響を与えるのか」
「何が問題なのか」
を、分解して考えることができれば、
その問題の半分は解決したようなもの。
だからこそ、常に俯瞰した、
全体像を大切にした見方を癖づけたい、
と思う次第です。
■今日のお話は、
・伊藤氏は言う。
【one science(ワン・サイエンス)】が大切である。
・学問は元々縦割りに学ぶものでなく、
それぞれが繋がっている一つのもの、という考え方。
・全体像を理解することで、より深く、
広い好奇心をはぐくむことができ、学びの効果を高める。
・そして、全体像をとらえる大切さでは、
人材開発でも同じことがいえる。
・一つの事象でも、その背景にある絡み合った問題を把握し、
紐解くことで、”真のソリューション”が見つかる。
・そのヒントの一つに、”人が成長する上でのポイント”を
体系図として表した【成長の連続体】がある。
ぜひ人材育成・人材開発の参考にしてみては。
という内容でした。
今日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。