バリバリの証券ウーマンが語った「良心の呵責」
■おはようございます。紀藤です。
先日、私のいとこから
「結婚をする」という報告がありました。
身内の幸せはやはり嬉しいものです。
そんな中で「いとこネタ」で
ふと思い出したことがありました。
私のいとこの一人の
元バリバリの証券ウーマン、から聞いた
ある仕事のエピソードです。
本日はその話を共有したいと思います。
テーマは「良心」について。
■私のいとこ(20代後半/女性)は、
彼女は親族の中でもとても聡明で、
学歴もピカピカの優秀な人物でした。
彼女の家は商売をしているため、
小さい頃から商いに携わり、
精神的にもタフで、芯も太い人物として育ちました。
そんな彼女は、学校を卒業後、
某外資系証券会社を選び、働き始めました。
志望動機は、ただ一つ、
「お金」でした。
家が商売をしていて、
「お金の大切さ」を嫌というほど痛感していたから、
「儲かる仕事」という基準で選んだそうです。
■・・・しかしながら、
そんな彼女は入社して数年たつと、
急激に太り始めました。
その理由は、
「営業成績が悪い」とか
「人間関係に悩んでいる」
という内容ではありませんでした。
彼女は優秀な成績を残していましたし、
職場の人間関係も良好でした。
では「どうしたのか」と尋ねると、
彼女は言いました。
「負けるとわかっている商品を、
提案し続けることに、耐えられなくなった・・・」
■”負けるとわかっている商品を提案する”
という表現にいささか驚きましたが、
その彼女の会社においては、
そのようなやり方(負ける可能性が高い商品を提案する)
ことは仕方ないこと、として通っていたそうです。
4半期で成果を出さねばいけない会社の仕組み、
関係会社のキャンペーンの思惑などの関係で、
「絶対に難しい」と皆が口を揃えて商品でも、
目標達成のために積極的に売らねばならない、
そんな状況ばかりだよ、
と彼女は言いました。
(あくまでも、いとこの意見でございます。
証券会社が全てそうである、という話ではもちろんありません。)
■彼女の場合、
”「自分が騙しているのでは?」という良心の呵責”
にさいなまれながら働くこと、
それが一番のストレスで、
急激に太ってしまったとのこと。
自分の提案によって関わる人が、
財産を失うのが耐えられなかったそうです。
彼女の「良心」が、
その売り方をNOと言っていた。
その後、彼女は結婚を機に
会社を退職して、
体重も精神状態も元に戻りました。
■さて、『7つの習慣』のコヴィー博士は、
こんなことをいっています。
【”活力ある人生”を送るためには、
自分の中の「良心」を大切にしなければならない】
私はこのいとこの話を聞いて、
”「良心」(=自分の中の良い悪いを判断する心)
に背き続けることは、長期的には良い結果を生まない”
と強く思いました。
■もし、お金が手に入る、
思い通りの結果を手に入れられる、
自分の望むようになるとしても、
「良心」がなければ、どうでしょうか。
一般的な人が感じる「悪い」という感覚、
例えば、
「虚偽」
「裏切り」
「怠惰」
「卑劣」
などを感じながらも、
「求める結果のためには手段は選ばない!」
と突き進み続けたらどうでしょうか。
その証明はできませんが、
自ずと結果はわかるように思います。
歴史が、国を超えた価値観が
「良心」の大切さを証明しているのではないでしょうか。
■「道徳観」とは時代によって少しずつ違うものですし、
生まれた環境、育ち方にも影響を受けるものでしょう。
それでも「汚職や不正などは悪い」と皆が思い、
「勇気や忍耐は良い」と思えるように、
学校で「道徳」という教科を皆に教えているように、
”良い悪いを判断する心”
は見えないけれども
いつの時代も向き合い、
大切にしなければならないのでは、
と思った次第です。
だいぶ抽象的な話でしたが、
参考になれば。
■今日のお話は、
・いとこは外資系証券会社に入社した。
営業成績も好調。人間関係も良好。
・しかしストレスでゲキ太り。
理由は「良心にもとった働き方」に
自分が耐えられなくなった、とのこと。
・人が活力ある人生を送る上で、
「良心」が大切な条件である、とコヴィー博士は言う。
・成果を求めることは悪いことではない。
しかしながら、それを求めるにあたって、
本当に手段を選ばず「虚偽」「裏切り」「卑劣」などの
「良心にもとった行動」をし続けたらどうなるのか。
・恐らく長期・継続的に成果を出し続けることは難しいだろう。
・目に見えて確かめることは難しいが、
歴史が証明しているのではないだろうか。
・時代が変わり、道徳観も変わりつつある昨今だが、
”良い悪いを判断する心”を大切にしなければならないのでは。
という内容でした。
今日も皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。