「オール5」を目指さない
■おはようございます。紀藤です。
昨晩は、10年前に「7つの習慣」の
社内講師をされていたNさんとB級グルメへ。
弊社の講師とともに、
研修や教育について熱く語り合い
聞いていた私も、大変勉強になりました。
Nさん、ありがとうございました!
さて、その食事の場で、
「なるほどな」と思わされることが
ありましたので、本日はそのお話をひとつ共有したいと思います。
■昨日一緒に食事をした弊社の講師は、
今まで2000回以上登壇をしており、
アメリカの本社でも表彰された熟練の講師。
そんな彼が、研修を実施する際の
「大切なポイント・心構え」について
話をしていました。
彼いわく
【オール5を目指さない】
ことが、
研修を実施する上で大切な要素である、
とのことでした。
ちなみに、この講師は2000回という実績にもれず、
卓越したファシリテート技術を持ち、
かつ人の心に火をつけることのできる熱意と想いがある、
素晴らしい能力と人格の持ち主。
だから、彼の実施するセミナーでは、
10点満点中、10点または9点の評価(ほぼ5)
も多いのです。
そんな講師が大切にしているスタンスが
「オール5を目指さない」。
なんだか不思議だなあ、と私は思いました。
■その理由を聞くと、
彼が言うには、
「人には様々な考えがあり、
”自分が絶対正しい”と思う事でも、
受け取り方はそれぞれ違う。
だから”全員から100点をもらえる”
なんて思わないほうが、ちょうどいいんだよ。」
と。
もちろん
「手を抜く」という意味ではありません。
当然、ベストは尽くす、
しかし、あくまでも
「人により考えが違う」という前提で、
評価は受け止める。
この姿勢が、モチベーション高く、
継続的にプロとして登壇し続けるために大切だと思う。
そう彼は語っていました。
■この話を聞いていて、
「7つの習慣」で言われている
【影響の輪と関心の輪】という話を思い出しました。
これは、平たくいえば、
”自分が変えられないこと(関心の輪)よりも
自分が変えられること(関心の輪)を考えましょう。”
という話。
先ほどの研修の例で考えると、
”影響の輪”とは
「研修が成功するために、ベストを尽くすこと」。
逆に”関心の輪”は、
「何も信じない、と意固地になっている人の気持ちを、がらりと変えること」
と言えるでしょう。
研修で「人の気持ちを変えられない」というのは、
いささか乱暴な表現に聞こえるかもしれませんが、
キリストやガンジーというように
大変な影響力を持った人にすら耳を傾けない人はいたように、
「”100%の人”の気持ちを変える」というのは、
それくらいハードルが高いことであるわけです。
だから出来ることはあくまでも、
「自分がベストを尽くすこと。
そして結果として、心動かされる人の割合を高めること」
それが何かを発信する側の
”影響の輪”なのでしょう。
■そしてこのことは、研修だけでなく、
”人が関わるあらゆること”
に言えるように思います。
私たちは、たくさんの人に囲まれています。
そして、100人いれば100通りの考え方がある。
だから、自分が「正しい」と確信したことであっても、
100人中100人の賛成は得ることは難しい。
たとえ、自分がいくら気を配ったとしても、
自分のことを良く思わない人はでるでしょうし、
100人いれば、何人かは合わない人がいて当然。
ですから、
人が関わることに関しては、
ベストは尽くすけれども、考えが違うから100%はない。
すなわち【オール5は目指さない】。
それくらいのスタンスでいた方が、
毎日の中で、誰かの評価に浮き沈みすることなく、
モチベーション高く、出来ることに集中して
日々の課題に取り組めるのではないか、
と思うのです。
■今日のお話は、
・熟練の講師がいった。
「オール5を目指さないこと」が大切。
・人には色々な考えがいる。
刺さらない人は存在するのは仕方がないこと。
できることは、ベストを尽くすこと。
・「7つの習慣」においても、
「影響の輪に集中すること」が大切だという。
自分が変えられないことでなく、変えられることに集中しよう。
・特に人と関わる中では、色々な考えがあることが前提。
・だから人との関係でも、
100%の賛成はない、すなわち「オール5を目指さない」
くらいに思っていた方が、一喜一憂せず、
モチベーション高く日々の課題に取り組めるのではないだろうか。
という内容でした。
今日も皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。