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211号 2014年1月17日

「頭のスイッチングコスト」を考えた計画のススメ 

■おはようございます。紀藤です。

新卒研修、増設しました。
ご興味ある方はぜひご検討下さいね。

さて月並みですが、最近は相変わらず寒いですね。
ニュースで、アメリカやノルウェーでも
大寒波がやってきていると報じていました。

あまりにも寒すぎたため、
海が瞬間的に凍ってしまい
魚が逃げられず一緒に凍ってしまった様子が
インターネットで報じられていました。
(ご興味ある方は「寒波 ノルウェー」で検索してみて下さい。)

さて、今日はそんな寒い毎日の中で気が付いた
「生産性のヒント」について共有したいと思います。


■私事ではありますが、
私は家に帰ってから1時間程度、
何かしら勉強をするようにしています。
(あくまで「するようにしている」ですが…汗)

それは読書だったり、
英語の勉強だったり、
仕事についての内容だったり。

…しかしながら、実を言うと
最近あまりできなくなっていました。

その理由は、寒さ。

家に帰ると体が冷えているので、

「とりあえずちょっと温まって、それからやろう」

とお風呂に入って、ご飯を食べることにしていました。

その後でやればいいか、と
今は寒いし、とりあえずリラックスしよう、
そんな気持ちだったわけです。

ですが一旦リラックスすると、
とてもじゃないですが、
「勉強しよう」なんて気持ちにはなりません。

もう、頭の中は「暖かい布団」のことでいっぱい。

とりあえず言い訳的に
「朝ちょっと早く起きればいいか」と思い
早く寝るものの、結局寒くて起きられず、
いつもの時間に起きる・・・

そうして、「1時間勉強の習慣」が
崩れていきました・・・。


■この一連のことで、私が思ったことは、

【<頭のスイッチングコスト>を念頭に入れた計画】

が、「習慣の実行の鍵」なのではないか、
と感じたのです。

ちなみに<スイッチングコスト>とは、
ある事から、別の事を始める際に発生する抵抗力のこと。

科学の言葉で言えば、
そのままの状態でいようとする
「恒常性」とも言えるでしょう。
(一度、仕事モードからOFFになると、
 もう一度「ON」にするのに、非常に大きな力が必要になる、という話です。
 「休み明けの月曜日」などがいい例かもしれません。)

これはものすごく強い力なので、
よほどの意志の力がなければ、負けてしまいます。

「まあ、いいや」と私達に思わせる強大な力です。

そしてこのことが「計画の実行」の妨げになっている、
そう思ってやみません。


■このことを考えるにあたって、
「7つの習慣」の「知的創造が物的創造に先立つ」
という原則をご紹介したいと思います。

端的に言えば、「計画が大事ですよ」という話。

例えば、私達が何かを実行する際に

”「頭の中でイメージし、綿密な計画を立てること」(=知的創造)が、
「その行動の結果、成果」(=物的創造)に影響を与える”

という話です。

先の私の勉強の例でいえば、

「家に帰って→お風呂に入って→ご飯を食べて→勉強をする」

という計画は、
頭のスイッチングコスト(=リラックスしすぎたら、勉強する気にならない)
感情を念頭に置いた計画ではなかったわけです。

「自分の感情・気分」がその計画に沿ってやった場合、
どのようになるのか綿密に考えられていなかった。

なので、計画の立て方を変えました。

流れとしては以下のようなかたちです。

1、私は風呂に入って、リラックスした後に勉強できるほど、
  強い意志を持っていない。と気づいた。 

2、自分の感情・気分を考慮した計画を立てよう
  (頭のスイッチングコストを考慮した計画を立てよう)

3、帰ってからリラックスする代わりに、とりあえず机に座ろう。
  そうすれば勉強する気になるだろう。つまり、
  ×「家に帰って→お風呂に入って→ご飯を食べて →勉強をする」
  〇「家に帰って→ 勉強して →お風呂に入って→ご飯を食べる」

このように、一つボタンをかけ替えるだけでで、
頭のスイッチを「OFF」から「ON」にする労力をかけずに、
習慣化を復活させることができました。  


■私たちは、たくさんのやりたいことや、
やらなければならないことがあります。

限られた時間の中で、
それぞれをバランスよく行う必要がありますし、
仕事であれば「より生産性を高めること」も求められます。

手帳やスマートフォンなどを使い、
1日の計画をすることは一般的な時間管理術であるものの、
「自分の感情・気分のリズム」などは、あまり考えないように思います。

もし「決めたことがなかなかできない」という場合は、

<頭のスイッチングコスト>を念頭に、
OFFからONにする抵抗力が、かからないように計画を立ててみると、
感情・気分のバイオリズムを味方にすることができ、
無理せず計画を実行できるのかもしれませんね。

一つの考えとして、ご参考までに。


■今日のお話は、

・(私の場合)最近の寒さがきっかけで、
 「家に帰ってとりあえず温まって、リラックスする」
 という習慣が出来てしまった。
 
・しかし、一旦リラックスすると、
 頭のスイッチがOFFになり、ONに戻すのは大変。
 ONにするための<頭のスイッチングコスト>は大きい。
 
・「計画が実行できない」という人がいる。
 それは「意志が弱い」という問題はなく、
 <頭のスイッチングコスト>を念頭に入れず、
 気合・気持ちに頼る計画をしているからなのではないか。
 
・自分の気分・バイオリズムも考慮した上で、
 綿密な「知的創造」をした日々の計画を立てることが出来れば、
 より実行の確度が高まるのではないだろうか。
 
という内容でした。


今日も皆様にとって良い一日になりますように。

【本日の名言】 知恵の90%は、
時間について賢くなることである。

            セオドア・ルーズベルト 

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