私たちは、何に対してお金を貰っているのだろうか
■おはようございます。紀藤です。
昨日、フランクリン・コヴィーの本社から
コリー・コーガンさんという、
研修プログラムを開発している方が日本に来ました。
彼女は「生産性」という分野でのプロフェッショナルでもあり、
世界の優良企業で展開されているプログラムを手掛けています。
そんな彼女が、「働き方」について興味深い話をしていましたので、
今日はそのお話についてご共有したいと思います。
■まず始めに、彼女は言いました。
「今は、ナレッジワーカー(知識労働者)の時代です。」
そして、続けます。
そんな時代に、私達が求められていることは何なのか。
給料を払っている会社が、私達従業員に求めているものは何か。
対して、彼女はこう言います。
「pay you to think」
つまり、
【あなたが考えるために、支払っている】
と。
つまり会社は、私達一人一人に「考えること」を期待している、
そう、強調していました。
■確かに、言われてみればそうですが、
「何も考えずにできる仕事」は、
機械が代わりにやってくれる時代になりつつあります。
数字も伝票処理も、ルールに従って計算したり
処理する時間は、以前より減っているでしょう。
では、何が成果をもたらし、生産性を高めるのか。
それは、
【頭を使うこと】
である、と彼女は言います。
ほとんどの仕事は様々なやり方から、
自ら選択をし、組み合せていくもの。
限られた業務時間という枠組みとルールの中で
最適解を見つけ出すことが「成果」につながります。
たとえ、飲食店でキャベツを切り続けるとしても(←新卒の時の私)
そこには、「より早く、効率よく出来る切り方」がありますし、
書類を確認するのが仕事だったとしても、
「もっと無駄を省いて確認する方法」 ひいては、
「そもそもこの仕事を減らすことはできないのか」
と考え、提案することもできるでしょう。
そして、その上手下手により、
「あいつは仕事がデキる」、または 「あいつは要領が悪い」
という評価につながっていくのでしょう。
■「じゃあ、頭を使って仕事をすればいいじゃないか」、
となりますが、そう簡単にはいかないのが難しいところである、
と話は続きます。
なぜならば、現在のビジネスシーンは、
・突然の上司の仕事の依頼
・緊急の顧客対応
・急な会社の変更
・大量のメール、細かい作業
などなど、大量の緊急案件に溢れているからなのです。
「集中して考える」ことよりも、
「来たものを打ち返す」という仕事の方が、
どうしても多くなりがちなのです。
(皆さんも感じているのではないでしょうか)
しかも厄介なことに、
「来たものを打ち返す仕事」は気持ちがよく、
ものすごく仕事をした気分になれる、というオプション付き。
ですが、私たちの仕事を劇的に改善するものは、
「今よりももっといい方法を思いつく瞬間」
「問題の根本を考え、掘り下げる時間」
などであり、
自分が「打ち返す感覚」でやっている仕事の延長線には
「劇的な改善の瞬間」は発生しづらいものです。
■だからこそ、私達「ナレッジワーカー」は
【頭を使うこと】(=脳を活用すること)
を学び、脳を活用することが、
必要であると言わざるをえないのではないでしょうか。
だからこそ、やり方を学ぶ必要があると思います。
そのため彼女が提案した、
「頭を使って仕事をするコツ」には、
次のような5つのポイントがある、と言います。
1、緊急なことよりも、重要なことを選択する
2、平凡に満足せず、より高いレベルを目指す
3、自分にとって、大切なことをする時間を創る
4、PC、iPhoneなどのテクノロジーを武器にする
5、脳を働かせ続けるために、エネルギーを常に充実させる
などなどの「5つの選択」と呼ばれるものです。
■少し長くなってしまいましたが、
このような知識・情報化社会で働く、
私達に必要なことは
・私たちは頭を使って仕事をしている、と認識すること。
・「脳の力を最大限に活用する方法」(=生産性を高める方法)を学ぶこと。
・日常から意識して、行動に移していくこと
が大切なのでしょう。
「右から左へ物を移す仕事」でなく、
「無から有を生み出す仕事」。
それがたとえ小さい変化だったとしても、
そのような改善の積み重ねで、
私達自身も、そしてその集合体である会社も前進するはずです。
その結果が
「ワークライフバランス」、「時短勤務」
「クリエイティブな発想」
という果実を得ることに繋がるのではないでしょうか。
「pay you to think」
(あなたが考えるために支払っている)
という言葉、忘れずにいたいものです。
■今日のお話は、
・知識労働者の時代では私達の仕事は
「頭を使うこと」(=脳の力を活用すること)である。
・ただ、忙しい世の中では、
頭を使おうと思っても、降りかかる大量の雑務に追われ、
なかなか難しいのが現状である。
・その中で、「頭を使って仕事をする」ためには、
「頭を使って仕事をしている人のやり方」を真似して、
意識して日常の仕事のやり方を取り込んでいかなければならない。
・そうすることで、日々の業務に劇的な改善をもたらすヒントが生み出せたり、
「ワークライフバランス」「生産性」などの結果を得ることができるのではないか。
という内容でした。
今日も皆様にとってよい一日になりますように。