相手を理解する最強の武器 「感情移入の傾聴」
■おはようございます。紀藤です。
本日11月7日は立冬。
暦の上では今日から冬になりました。
季節が過ぎるのは早いものです。
■さて、先日は
「人と協力する上で大切なこと」
というテーマでお伝えいたしました。
・人と協力するためには、「信頼」が必要であり、
・信頼を得るためには、相手を「理解」することである。
というお話でした。
本日も続けたいと思います。
■さて、少し抽象的な話ですが、
「相手を理解する」ためにはどうすればよいのか。
今日はこのテーマについて考えてみたいと思います。
皆さまは「傾聴」という言葉を聞いたことがあると思います。
「傾聴」はコミュニケーションにおいて大切なこと。
何となくそんな感覚はお持ちの方も多いのではないでしょうか。
「傾聴」とは読んで字のごとく
「聴く」ことに「傾ける」ことです。
もっと注意してみてみると
「聴」くという漢字には、
「耳」と「目」と「心」が入っていますので、
【耳と目と心を、(相手に)傾けること】が「傾聴」
であると解釈できます。
■そして、「7つの習慣」の
「第五の習慣 理解してから理解される」
という人間関係の成功について伝えている項目において、
【感情移入の傾聴】
こそが、相手を理解し、信頼を獲得する上で一番早い方法である、
とお伝えしています。
私たちは相手の話を聞いているときに、
<5つのレベル>のいずれかで聞いているといわれます。それは、
・無視する
・聞くふりをする
・選択的に聞く
・注意して聞く
・感情移入の傾聴
という5つのレベル。
ここで注目していただきたいのが、
<私たちは自分の立場や経験を通して、相手の話を聞きがちである>
ということです。
一番下の【感情移入の傾聴】は「相手の立場」に立っていますが、
その上の4つのレベルは「自分の立場」で聞いていることになります。
■例えば「選択的に聞く」というレベルについて
考えてみましょう。
これは、自分の興味・関心をもっているところだけ聞くレベルです。
そうすると本人が意識せずとも、
・頷くのも部分的
・椅子にもたれて聞いている
・視線が別のところにいっている
・違う作業をしている
・いきなり目が冷める
などの行動が表れます。
すると、大体の場合、相手が感じ取り、
「あっ、自分の話は聞かれていないんだな」
「真剣に聞かれていないんだな」
となり、相手はより深い話をしようとはしなくなります。
結果にしか興味がない部長がいて、
部下が真剣に話をしていても、
部長自身の興味がある「結果の部分」しか、聞いていない、
というよくビジネスで起こりうる場面も、
「選択的に聞く」というレベルかもしれません。
■もちろん対応の仕方はケースバイケースで、
全て傾聴をすればいい、というものでもありません。
しかしながら、相手のことを理解し、
信頼を重ねようとするのであれば、
「自分の立場で聞く」< 「相手の立場で聞く」
というスタンスが大切です。
そしてその最も高いレベルが、
【感情移入の傾聴】なのです。
理解しようとして耳と目と心を使い、
相手の言葉、意志、気持ちをすべて聴く。
こんなことができれば、
理解し合えなかったあの人や、この人とも、
距離を近づけられるかもしれません。
ぜひ、【感情移入の傾聴】実践してみて下さい。
本当に効果的です。
■今日のお話は、
・人間関係でうまくいくためには、「信頼」が大切。
そして信頼を得るためには、相手を理解することが大切。
・相手を理解するためには傾聴が効果的。
・しかしコミュニケーションの場面において、
私たちは自分の視点から相手の話を聞きがちである。
これでは真の意味で理解したことにはならない。
・相手を理解する最も効果的な手法は、【感情移入の傾聴】。
理解しようとして耳と目と心を使い、相手の言葉、意志、気持ちをすべて聴くこと。
・そうすることで、相手との距離もぐっと近づくはず。
という内容でした。
今日も皆様にとって良い一日になりますように。