「地図をコンパス」を持っている人の責任とは
■おはようございます。紀藤です。
週末の休みを利用して、
友人と「ロゲイニング」という、
新しいスポーツに参加してきました。
「ロゲイニング」とは、
地図とコンパスを頼りに、
そのエリアの定められたチェックポイントを出来るだけ多く回って
ポイントを集めるというゲーム。
時には街を、時には、山や、湖にいったりと、
町中をかけまわるわけです。
チェックポイントによって点数が違うため、
体力と相談しながら、ポイントが高い山を攻めるのか、
はたまたポイントは少ないけど獲得しやすい街を攻めるのか
など戦略性と体力が問われる、非常に面白いスポーツでした。
今回は埼玉県の「寄居」という町で行われたのですが、
家族でチームを組んでいる方もいて、
老若男女問わず、楽しまれていました。
ご興味ある方は、ぜひ参加してみて下さい。
■さて、今回のゲームでは、
私がコンパス&地図をもち、
どこへ行くか決める先導役を任されました。
地図とコンパスを元に、地形やコースを予測して、
皆の先頭を走る役割です。
こういうゲームになると、
つい真剣になりすぎてしまうのが私。
「次、少林寺いくよ!」とか、
「次、円良川いくよ!」など、
ポイントを獲得することに集中し、
「早く、早く」と皆を急かして寄居の街を駆け回ります。
そんな時、ふと気が付きました。
私は元気なのですが、
周りの仲間たちはものすごーく疲労している、ということを。
そして、実際にそうでした。
なぜかと考えて、ある友人と話をしてみたら
理由は簡単なことでした。
■それは
「私は行き先がわかっている。
皆は行き先がわかっていない」
ということ。
私はあとどれくらい走れば次につくのかわかっていますが、
他のメンバーはわかっていない。
些細なことのようですが、とても重要なことでした。
ゴールや目的が見えない中で、
ただただ走り続けるというのは、大変つらいもの。
(中学の体育会系の部活で、
監督に「とりあえずずっと走っとけ!」のメニューを
課された方なら、きっとわかるはず・・・)
私はチェックポイントを回ることばかり集中して、
皆がそんな状態であると、気付いていませんでした。
■コンパスと地図を持つ人間の役目は、
「あと、どれくらいで着くのか」
「これからどれくらい険しい道があるのか、または楽なのか」
「なぜ、次の目的地を選んだのか」
など「ゴールと目的」を共有し、
士気を高め、チームで走り切れるように皆を促すこと。
コンパスと地図を持つ人間は、
「方向性を示す」
ことが大切な役割である。
これは成果を出すリーダーの一つの条件として、
あらゆるリーダーシップ論で語られている事実です。
(私もたくさん聞いているはずなのですが、
目標に集中するあまりに、すっかり忘れておりました・・・恥)
■「7つの習慣」においても、
長期・継続的に成果を出し続けるためには
「P/PCバランス」を重要であると述べています。
望む結果(P)を出し続けるためには、
望む結果を生み出す資源と能力(PC)を高めることも考えなければならない、
という話です。
私のロゲイニングの例でいえば、
ポイント(=成果/Productivity)に集中するあまり、
目的、状況を共有する時間をとらず、「もっと走れ、もっと走れ」とチームを急き立て、
結果的にチームの士気(=成果を生み出す能力/Production Capability)を下げてしまう、
こんな状態になりかけていました。
もしこのまま放置すれば、
結果はもちろんでないことでしょう。
■そして、このようなことは、
ビジネスでもよく行われていることかと思います。
成果を追い求めすぎるあまり、
体を酷使しすぎたり、人間関係を疎かにしたり。
結果を強く求められる昨今、
意識しなければ難しいことかもしれません。
だからこそ、「P/PCバランス」、ぜひ心掛けていきたいものですね。
※ちなみに後半から
「方向性を示す」ようにして、皆で盛り上がっていったところ、
結果団体戦で2位となり、お米を頂きました。
(・・・まあ、参加チームは4チームでしたが 苦笑)
■今日のお話は、
・ロゲイニングという新しいスポーツがある。
・チームで動くときに、目的や目標が明確であれば、
そこまで元気に走ることができるが、
逆に知らなければモチベーション高く走り続けることは難しい。
・「地図とコンパス」を持つ人の役割は、
メンバーに方向性を示し、士気を高めること。
そしてこれは、ビジネスのリーダーにも同様のことが言える。
・結果(P)を求めすぎるあまり、目標の共有などを疎かにすると、
結果を生み出す能力(PC)が下がり、目標も達成できなくなるかもしれない。
・だからこそ「P/PCバランス」を意識しよう。
という内容でした。
今日も皆様にとって良い一日になりますように。