アンパンマンのマーチに込められた、生きるヒント
■おはようございます。紀藤です。
晴れた空がとても気持ちいい朝ですね。
先日、アンパンマンの作者のやなせたかしさんが
亡くなられたと知りました。
アンパンマンは私の大好きなアニメの一つです。
きっと国民的なアニメとして、
多くの方が同様に親しまれてきたはず。
今日はそんな「アンパンマン」から、
人生の教訓を考えてみたいと思います。
■皆さまは、「アンパンマン」が
生まれたきっかけをご存じでしょうか。
それは、作者のやなせさん自身の戦争体験が
誕生に起因していると言われています。
当時、食料がなく、あまりの飢えに
タンポポや雑草などを食べていたそうです。
そんな辛い体験もあり、やなせさんは、
”決して強くないけれども
自分の顔をちぎって食べさせてくれる、
辛いときに手を差し伸べてくれるヒーロー・アンパンマン”
に逆転しない本物の「正義」を思い描いたそうです。
■やなせさんは「正義」について、
このように語られていました。
”正義のための戦いなんてどこにもないのだ。
正義は或る日突然逆転する。正義は信じがたい”
”逆転しない「正義」とは献身と愛だ。
それも決して大げさなことではなく、
眼の前で餓死しそうな人がいるとすれば、
その人に一片のパンを与えること。”
”困っている人、飢えている人に食べ物を差し出す行為は、
立場が変わっても国が違っても「正しいこと」には変わりません。
絶対的な「正義」なのです”
■この話を聞き、改めて思わされました。
当たり前のことかもしれませんが、
正義とは力がある誰かがやるのではなく、
私達一人一人ができる、小さなこと。
そしそれは万国共通で存在する真実であること。
勇気、誠実さ、愛情、献身、なども同様。
日本でも、アメリカでも、ヒマラヤでも、モンゴルでも、中国でも、
例えアマゾンの奥地の原住民だったとしても、
きっと誰もが心を動かされ、
誰もが美しいと感じる「原則」が確かに存在しています。
だからこそ、私たちは、
力や権威や時代の流れの中でころころ変わる正義でなく、
いつの時代も変わらない普遍的な「原則」を
何より大切にしなければならないと思うのです。
■また、有名なアンパンマンのマーチは、
「人生に迷う人々へのメッセージである」
とやなせさんはいいます。
”なんのために生まれ、何をして生きるか。
分からない人が結構いる。
俺もそうだった。”
やなせさん自身も60歳を超えるまで、
「なんのために生まれ、何をして生きるか」
わからなかったと言います。
しかし、「人を喜ばせること」を自分自身の喜びと、あるとき知ったそうです。
■「なんのために生まれ、何をして生きるか」
この深い問いは、
「7つの習慣」の「第二の習慣 終わりを思い描くことから始める」
というテーマでも同様に、幸せな人生を生きるヒントとして取り上げられます。
90歳を超え、引退を考えていたやなせさんは、
被災地の子供たちが
「アンパンマンのマーチ」を歌っているのを聞き、
現役を続行することを決意しました。
そして自身の「人を喜ばせ続ける」という使命の下、
生涯現役で最後の最後まで筆を執り続けました。
「なんのために生まれ、何をして生きるか」
非常に深い、深い問いですが、
日々の生活の中で見つけていくことができれば、
きっと心から充実した人生を送れるはず。
見つかっていても、見つかっていなくとも、諦めず、
自分自身で笑って終わりを迎えられるよう人生を歩みたい。
そんなことを感じます。
最後に、「アンパンマンのマーチ」、を今日の格言としてご紹介します。
やなせさん、ありがとうございました。