「ビジョン」は人を気持ちを動かしてナンボ
■おはようございます。紀藤です。
先日、ある企業様のリーダーシップの研修を
行わせて頂きました。
そこで「ビジョン」の大切さについて、
改めて考えさせられましたので、
今日はそのお話をひとつ。
少し前になりますが、
「キング牧師」がなくなって50年たった、
という話題が取り上げられていましたね。
キング牧師は、差別をなくすために戦い、
39歳の若さで、暗殺者の凶弾に倒れました。
首都ワシントン リンカーン記念堂前大広場で語られた、
ある演説が非常に有名で、今なお語り継がれています。
■黒人の差別が当たり前の時代に、
彼は自身の「ビジョン」を語りました。
「私には夢がある!私には夢がある!」
「自由よ鳴り響け!」
言葉は、世代をも超えて、
今でも見ている私たちの気持ちを高ぶらせてくれます。
・・・さて、キング牧師のスピーチですが、
何が私達の気持ちを昂らせるのでしょうか。
色々あるとは思いますが、
「彼の想像する夢を一緒に見たい」
と思わせられることではないでしょうか。
力強く、心に響く言葉を繰り返し、
私達の心が動かされるから、気持ちが昂るように思います。
■「リーダーはビジョンを語れ」と
諸説、語られますが、まさしくその通り。
・リーダーは夢を描き、ビジョンを語る (=「想像」)
↓
・メンバーが心動かされ、夢を形にしていく力になる(=「創造」)
このような動きが生まれます。
これが、「ビジョン」が人を動かす理由になるのでしょう。
■しかし、同時に考えなければいけないのは、
「ビジョン」が力を発揮するためには、
メッセージを受け取る人の「心が動かされること」がポイントだということ。
だから「伝え方」「言い方」というのも、
内容と同じくらい重要なのです。
例えば、あるテーマパークのリーダーが、
「カスタマーサティスファクションのために、
満足度調査のポイントを0.5ポイント上げることを
私達のビジョンとして掲げる」
と言うよりも、
「私達と関わった全てのお客様に、絶対に笑顔で帰ってもらおう」
の方が、従業員には伝わるでしょうし、
気持ちにも刺さりやすいでしょう。
愛の告白でも、
「君のことを好きな理由は、一緒にいて居心地がいいところとか、
価値観とか人に対する姿勢が尊敬できるところとか、あと、
家庭的で料理も上手で、真面目なところなんだよね」
というよりも
「世界で一番、愛してる」
の一言の方が響くでしょう。
(いうのに勇気がいりそうですが苦笑)
■もちろん、何事もケースバイケースですが、
人を動かすためには、
「心で感じてもらうことが肝である」
というのがぜひお伝えしたいことです。
とすると、リーダーはビジョンを描くと同時に、
伝えるための手段も学ぶ必要がありそう。
キング牧師から学ぶビジョンを語る手段として、
・映像のようにありありと鮮明に想像させること
・そのために、分かりやすい言葉で伝えること
などがあげられるでしょう。
■長くなってしまいましたが、今日のお話は、
・キング牧師から「ビジョン」の大切さを感じさせられる。
・「ビジョン」とは、人々に「一緒に夢を実現したい」と思わせるためのもの。
・そのためには、語る内容もそうだが、聴いている人に、鮮明に、映像を見ているごとくイメージさせることが重要。
なぜならば、人は感情が動かなければやる気にならないから。
・そのためには「ビジョンを考える」、そして「ビジョンを分かりやすく伝える努力をする」
以上の2つが、重要ではないか。
という内容でした。
今日も皆様にとって良い一日になりますように。