戦略が失敗に終わる、決定的な理由とは
■おはようございます。紀藤です。
先日、弊社キングベアー出版より
「戦略を実行できる組織 できない組織」という書籍が発売されました。
これは「4DX(実行の4つの規律)」という弊社の研修にもなっている本。
「なぜ組織は重要な戦略を実行できないのか?」という疑問から、
世界中の数々の企業を成長させた戦略実行システムの詳細を明らかにしていきます。
「イノベーションのジレンマ」で有名なクレイトン・クリスチンセンも
絶賛されている新刊です。ご興味がある方はぜひ。
■ちなみに、「組織の戦略が失敗する理由」とは一体なぜなのでしょう?
本日は、「組織の実行」というテーマで興味深い考察をご紹介いたします。
ラム・チャランは、著書『実行』の中で、
「戦略の失敗の70%は、実行のまずさによる。
知性やビジョンの欠如によるのではない。」
と述べています。
どれだけ美しい戦略や、素晴らしい目標を立てても、
実際に実行しなければ絵に描いた餅となってしまう、
というのは想像に難くありません。
そして数千のチーム、何百の組織を対象にした研究によると、
実行が挫折する理由には、「4つのポイント」があることが分かりました。
それは、
1、個人やチームが目標を知らない
(目標が多すぎる、あるいは明確にされていない)
2、個人やチームが目標達成のために何をすればいいのかを分かっていない
(目標が日々の活動に置き換えられていない)
3、個人やチームがスコアをつけていない
(本当に重要なこと、自分や所属する組織の成功のため不可欠なことの軌道上にいるか知らない)
4、個人やチームにアカウンタビリティ(説明責任)がない
(最重要目標に向かう段階に対して、お互いに責任を負っていない)
以上の4つ。
確かに言われてみれば大切だけど、実際にやっているかと言われれば・・・(汗)
という内容ではないでしょうか。
■昨今、テクノロジーが発達し、情報も膨大になりました。
それによって、個人が選択できる行動も増え、仕事のやり方も多様化しました。
その反面、多くなり過ぎたタスクや選択肢に対して、
最優先事項は何なのかを考え、実行することができるか、
と言われれば、できない人の方が多いように思います。
しかしながら、それは目標を決め、最優先事項を見失わず、
実行に移すということは結果を残す上で、必要不可欠な能力。
先日もお伝えしたように、目標はあることに越したことはありません。
しかし同時に、目標を掲げても、
実行に移せなければ結果に繋がらないということも事実です。
決して簡単なことではありませんが、
「目標」×「実行」、どちらも重要。
個々の目標が、組織の目標に調和されており、
個々が目標を実行に移すことができたとき、
組織の目標達成と繋がっていきます。
本日は少し固めの内容(&新刊のご紹介)でした。
今日も皆様にとって良い一日になりますように。