自分を成長させる、友の存在
■おはようございます。紀藤です。
昨日は連休の中日のためか、
都内は電車が空いていました。
そんな中、いつも座れない電車に座って、
本など読みながら出社すると、何だか優雅な気持ちを感じますね。
(私だけでしょうか汗)
■ちなみに今私が読んでいるのが、
「泣き虫しょったんの奇蹟」という本。
ノンフィクションの実話で、
サラリーマンから将棋のプロを目指すという、
閉鎖的な将棋界に挑戦状を叩きつけ、
夢を実現させた瀬川晶司さんという方の自伝です。
瀬川さんは、小さい頃、自信もなく、
劣等感の塊でまるで「のび太くん」のような存在だったそう。
しかし小学校5年生の時、将棋に出会い、
自分の居場所を見つけることで、大きく成長をし始めます。
将棋との出会いだけでなく、自分を認めてくれた先生、師匠との出会いなど、
様々なことが幼いしょったん(瀬川さん)の能力を開花させていくのですが、
その中の大きな要素の一つが、「健弥くん」というライバルの存在でした。
■将棋のプロになるためには、
「奨励会」というものに入会することが条件になり、
そのためには大変な努力が必要とされます。
しょったんは、健弥くんに「負けたくない」という一心で、
日々将棋の勉強をします。
学校の終わりに、二人で将棋を指しあい、
お互いが新しい戦術を覚えたら、
それを打ち破るために勉強する。
すると、同じ手が通用しなくなるので、
またお互いが新しい攻め方を学ぶ。
そうやって、「並みの才能」と評価されていた二人は、
飛躍的な成長を遂げ、次々と全国の強敵を打ち負かしてきます。
■7つの習慣では「第四の習慣 Win-Winを考える」という習慣があります。
それは、「私も勝ち、あなたも勝つ」という関係で、
お互いが長期・継続的に成功していくための考えとして紹介されています。
しょったんと健弥くんの場合、始めは「相手を勝つ」ことが全てでした。
ですがある時期から、考えが変わってきます。
瀬川さんは、本の中でその時のことをこのように書いています。
『今までは、相手に勝つことだけが快感だった。
それだけが、将棋を指す目的だった。
しかし、自分の将棋を反省することが習慣になるにつれ、
自分がきのうよりも少し強くなったのを実感することが快感になってきた。
(中略)
おそらく、それは健弥くんも同じだったと思う。
将棋を生涯の友とする者なら誰でも経験する瞬間が、
僕たちにも訪れていた』
■表面的な勝ち負けだけでなく、
それぞれが目指したい場所はどこなのか。
「将棋が強くなりたい」という点において、
2人の関係はある意味「Win-Win」の関係だったと言えるように思います。
競争が激しいビジネス環境でも、当然、勝ち負けがあります。
しかし、真剣に戦うことで、既存のサービス・商品が高められ、
技術や文明は進歩してきました。
広い視点でみれば、
こうしたこともひとつのWin-Winなのかもしれませんね。
明日から連休後半の方も多いと思います。
今日も皆様にとって、良い一日になりますように。