韓国の安宿にみる信頼性
■おはようございます。紀藤です。
昨日は暖かい日でしたね。
もう4月も中旬。ゴールデンウィークが終わった頃には
すっかり夏模様になっているのでしょう。
一日一日を噛みしめて過ごしたいと思う今日この頃。
■さて今日も引き続き、
韓国の旅路での気付きを共有いたします。
テーマは「韓国の安宿(失礼しました)に見る信頼性」です。
先日のマラソン旅行では、韓国の古民家を改造したゲストハウスに泊まりました。
なんと一泊2000円という格安料金。
現地の夫婦で住んでいる家を改造した家で、
部屋の数が4つほどあり、合計7名ほどのお客さんがいました。
そこのオーナーは奥さんであるカオさん、という方。
お客さんがいても、にこにこしながら、
リビングにあるパソコンでずっとインターネットをしたり、
泊まっているお客さんと
何気なく会話して、特に頑張って気遣いをするわけでもない。
まるで、夏休みにおばあちゃんの家にいったかのようでした。
とても良い雰囲気のゲストハウスでした。
■しかし、一つ日本の宿とは違うところがありました。
「お財布など預けられますか?」
と聞けば、
「ないよ。でもみんないい人だから大丈夫よ」
とのこと。
そして、遅れて深夜に友人が宿に到着するので、
「友人が遅くなりそうなので、カギを開けておいてもらってもいいですか?」
と言えば、
「鍵はかけないから、勝手に入ってきていいよ」
とのこと。
24時間365日、部屋にも家にも鍵はかかっておらず、
貴重品入れ、というものも全くありません。
そばは大通りなので、入ろうと思ったら誰でも普通に入れますが、
特に心配はしていない様子。
どうやら、カオさんにとってはそれが当たり前のようでした。
極めつけには、
チェックアウトの時間でカオさんがいなかった際、
カオさんの携帯電話で話すと
「封筒か何かにお金いれて、机にでもおいといてね!」
で、終わりでした。
■不用心、文化が違う、といえばそれまでですが、
私は「みんないい人ばかりだから大丈夫」という、カオさんの言葉に、
それ以外の何かを感じました。
冷蔵庫、布団、洗面所、自分の家のものは全部自由に使ってよい。
ただきれいに使ってね。遣ったら掃除をしておいてね。
という注意書きのみ。
そして、色々と管理をしない代わりに
「今晩のご飯決まった?あそこのお店は汚いけど美味しいよ」
と地元の美味しいお店などに、離れていても一緒に歩いて案内してくれたり、
お客さんとの暖かい時間を提供してくれていました。
このゲストハウスは、リピーターが特に多いようです。
色んな国籍の色んな人のメッセージと写真が、壁にたくさん張られていました。
口コミでも非常に高い評価です。
■カオさんの真意はわかりません。
しかしカオさんはお客さんを「皆いい人」と言い、
信頼をしているように、私は思えました。
しかしお客さんを信頼することで、細かい管理をせずにすむことも事実。
つまり、その分コスト(管理の時間など)が減ります。
そして、浮いたコストを
カオさんはお客さんと一緒に過ごす時間にしていたようにも思えます。
そもそも、このようなゲストハウスに来る人は、
「現地ならではの雰囲気・つながり」を求めています。
だからこそ、このような喜びの声を獲得し
多くのリピーターを得ていたのかもしれません。
■「7つの習慣」においても、信頼の大切さは、
人と協力して、物事を成すにあたって欠かせないことだと伝えています。
そして、7つの習慣のコヴィー博士の息子が書いた、
「信頼」についてのアメリカのベストセラー「スピード・オブ・トラスト」において
『信頼関係ほど、心が満たされるものはない。
人を信頼することほど、人を鼓舞するものはない。
信頼の経済的側面ほど、有益なものはない。
信頼の評判ほど、影響力の強いものはない。』
と断言しています。
ビジネス環境においても、
信頼はスピードをもたらし、コストを下げ、
その効果は絶大なものであると述べています。
不安な世の中ではありますが、
私は韓国にて「皆いい人だから」といったカオさんの言葉に
改めて気付かされたように思います。
まずは自分から、人を心から信頼できる人格になっていきたいものですね。
今日も皆さまにとって良い一日になりますように。