心から「聴くこと」の大切さ
■おはようございます。紀藤です。
昨日は仕事終わりに15キロのランニング。
体を動かすのは気持ちいいものですね。
先日はダイバーシティで有名な
東レ研究所社長の佐々木常夫さんの
自伝「ビッグツリー」について私の感想とご意見を共有いたしました。
また、佐々木さんは「ワーク・ライフ・バランス」のシンボル的存在となっている、
ともお伝えいたしましたが、実際の佐々木さんは
「ワーク・ライフ・マネジメント」という言葉を使われているようです。
(ご助言を頂き、気付かされました。ありがとうございます)
ワークもライフもほどほどに、というニュアンスでなく、
ワークあってのライフで、
ライフあってのワークであるので、
付加価値の高い仕事をしながら、充実した私生活を
自分自身でマネジメントすることが大切である、とのことです。
一人一人の責任が大きくなっている昨今、
こういった意識で人生に向き合いたいですね。
■さて、「ビッグツリー」より印象に残ったお話を、
引き続き共有させて頂きます。
佐々木さんには自閉症の息子さん(兄)がいらっしゃいます。
大変優れた能力を発揮する分野があると同時に、
実際の生活ではやはり支援がなければ難しい部分もある、と著書にて書かれていました。
佐々木さんの息子さん(兄)の場合、
自分の読んだ本の話などを2~3時間話さないとパニックになる時期があったそうです。
しかし、同じ内容が繰り返されることもあるため、
聞くということは非常に忍耐が必要とされる、とのことでした。
父親である佐々木さんですら「勘弁して」という状況の中で、
佐々木さんの息子さん(弟)は、
愛情を持って、忍耐強く耳を傾けていらっしゃったそうです。
いつからか父にも、母にも、ワークアシストのスタッフさんにも
話さなくなっていったそうですが、
息子さん(弟)には、「いつ時間があるの?」「いつ話せるの?」
と話したがっていたそうです。
■私はこれを見て、
ある人には悩みを相談出来て、何でも話せる、
でもある人には心を開いて話せない、
そんな仕事でも私生活でも、日常によくある光景を思い出しました。
実際に状況が違うため、決して一括りに
「聞くことが大切」と片づけるつもりはありません。
しかし、佐々木さんが著書の中で
「聞く側の気持ちは相手にも伝わるのだろう」
とおっしゃるように、
どんな人であれ、相手の気持ちは感じとられるのではないかと思います。
■7つの習慣の「第五の習慣 理解してから理解される」 の項目でも、
コヴィー博士は聞くことの重要性を述べています。
147か国に展開しているフランクリン・コヴィー社ですが、
傾聴の姿勢を表す時に、以下の文字で例えています。
『聴』 ⇒ 耳と、目と、心できく
これは日本語ではありますが、
日本だけでなく、全世界共通でお伝えしている内容です。
それくらい、万国共通で、普遍な姿勢なのです。
表面的に聞くのではなく、心から聴くこと。
それには忍耐も愛情も必要で、簡単なことではないと思いますが、
だからこそ、相手に影響を与えることができるのかもしれませんね。
(私も、出来ていると全くもって言えませんので、
まずは静かに耳を傾けることから始めたいと思います)
今日も皆様にとってよい一日になりますように。