メールマガジン バックナンバー

1617号 2018年7月21日

極真空手黒帯から学ぶ、「恐れ」の先に見えるもの

(本日のお話 2345字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は、一昨日に引き続き、
営業研修『ヘルピング・クライアンツ・サクシード』の
実施立ち会い、ならびに2件のアポイント。

夜は、月に1度の極真空手の稽古へ。
(厳密に言うと、少し違うのですが)

その後、道場の仲間とともに、
渋谷の隠れ家 日本酒バーにて、
「道」について深い話をしたのでした。



さて、本日のお話です。

月に1回の極真空手ですが、
実は参加する度に、かなりガチンコで、

「組手」

を行うため、怪我をするリスクもありますし、
何より、相手と相対するときに、

”恐れ”

を感じずにはいられない、
そんな時間なのです。

そんな中、

・なぜ極真空手をやるのか、
・そこから得られるものとは何か、

について、稽古の後の懇親会で語らい、
その内容が、とても大切だと思いましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

(ちょっとマニアックなお話になりますが、、、
 よろしければお付き合いくださいませ)


タイトルは、



【極真空手黒帯から学ぶ、”「恐れ」の先”に見えるもの】



それでは、どうぞ。



■月1回の空手の稽古。

ジャンルとしては、
「極真空手」に最も近いことを、
半年前から始めています。



日本の頂点に君臨する、
某有名大学の准教授で、
極真空手5段の師範。

そこに、約10名の、
40代のおっさんを中心に集まり、

毎月、ガチンコで体をぶつけ合う、
という非常に稀な集団です。

別に、営利目的の集団ではなく、
「武道という手段から、己と向き合う」
という目的の集まりのため、

そこにいる人は、不思議と経営者が多く
「自分と向き合いたい」「社会を良くしたい」
と考える人が集っています。



■そして、昨日も、
渋谷のダンススタジオにて、
稽古をしたのでした。

相変わらず腕や脚が、
痣だらけになります。

正直、組手は怖いし、
怪我もしたくない。

でも、楽しみながら稽古をしている。

、、、


私自身、客観的に考えると、

「これは一体、なんなのだろう?」

と思ってしまうのですが、
でも確かに、そこには意味があり、
価値を感じるから、人が集まるです。



■そして、稽古の後。

師範を交えて、こんなお話をしたことが、

「なぜ、体を痛めてまで、
 空手を通じて、稽古をするのか?」

について、皆で語らい合ったことが、
とても印象深かったのでした。



そして、その答えとは、


『自分と向き合い、生き様を見つめる』


ことが一つの目的である、
そんな話なのでした。


■「空手」とは、

”素手で殴り合う”

という特性を持ちます。

そうすると、本能的に
「恐れ」を感じます。

そして、
自分が「恐れ」を感じた時、
どのような行動をするのかも、
顕著に現れるのです。

例えば、「恐れ」を感じ、

・体が固くなり身が引ける、という人もいれば、

・「恐れ」によって攻撃的になる、という人もいれば、

・強く打ち込むことを避ける、という人もいる。

、、、

「生き物」としての
根源的な部分に迫るため、
自分の”あり方”が表出してくる、

そんな感覚を覚えるのです。

そして、その「恐れ」を、
日々の肉体と精神の鍛錬により克服する、

その過程こそが、


『自分と向き合い、生き様を見つめる』


ことに繋がる、、、

そんなことを、日本酒を酌み交わしながら、
語り、頷きあっていたのでした。


■帰り道、道場の先輩で、
”極真空手 黒帯”を持つ先輩と、
話しながら駅に向かっていました。



ちなみに、極真空手黒帯、とは、
尋常じゃない強さを誇ります。

極真空手の黒帯をとるためには、

『10人組手』

というものをクリアせねばなりません。

これは、

”有段者とガチンコでの組手を
 10人、倒れずに戦い通す”

という儀式です。

正直、尋常じゃないレベルです。

一般人なら、瞬殺してしまう有段者を相手に、
戦い続けるのですから。。



そしてそんな黒帯の先輩に、
こんな質者をしてみたのです。

それは、


「空手という武道を通じて、
 得られたことは、どのようなことですか?」


という質者。

そして、それに対する答えは、


『相手がどんな人物であろうと引かぬ強さ』


である、と語られていました。


相手は、自分よりも強い。

そして、10人も戦い抜く。

怖い、尋常じゃなく怖い。

、、、それでも、その「恐れ」に向き合い、
越えた先に見えたものは、


『相手に依存せぬ、圧倒的な自信』
(=誰に対しても「お前は何者ぞ」と問える強さ)


である、そのように語っていたのでした。


そして、その話を聞きながら、
「武道」とは、「強くなる」という物理的なことを越えて、

”精神的に成熟する”

ということを探求する「道」である、

そのことを改めて思い知ったのでした。



■そして、ここに、
日本の「道」という考えを感じるのです。

日本には、

「空手道」「剣道」「弓道」「柔道」
「茶道」「華道」、、、

色々な「道」があります。


「武道」は、「道」であり、
「技」とは違うものです。

これは、私の考えですが、
”総合格闘技”と、圧倒的に違うのは、

”技”でも、”術”でもなく、
”道”であることではないか、

と思います。


確かに、相手を破壊するだけなら、
「総合格闘技」のような技のほうが、
秀でているかもしれません。

しかし、「道」というのは、
そこに”精神”があるのです。

「技術」<「精神」。

技を磨くことを通じて、
精神を磨くことに重きがあるからこその、
”道”であること。

それが日本古来の文化とも繋がっているし、

日本の魅力であり、
日本人が大切にしたいアイデンティティでもある、

そんなことを、思うのです。



■、、、と、ついアツくなってしまいましたが、


”「恐れ」に向き合うからこそ得ることができる『強さ』”


を強く感じた次第です。

武道だけではなく、仕事でも人生でも、

「恐い、でも立ち向かいたい」

と思うこと、必ずあるはずです。

・好きな人へ告白をする
・自分の本音を友人に打ち明ける
・厳しい指摘を相手に投げかける
・新しいプロジェクトに挑戦する
・上司や大きい権力に立ち向かう
・リスクをとって、新しいチャレンジをする

、、、

そんなときに、「自分のあり方」が、
深く、深く関わってくるのです。

「恐れ」を理解しながら、それでも向き合うこと。

そんな、心の習慣を持つことができたら、
より力強い一歩一歩を歩むことが出来るはずです。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。

本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。


==============================
<本日の名言>


恐れてはならない。
君の心に響く、小さな声を信じたまえ!

マハトマ・ガンディー

==============================

365日日刊。学びと挑戦をするみなさまに、背中を押すメルマガお届け中。

  • 人材育成に関する情報
  • 参考になる本のご紹介
  • 人事交流会などのイベント案内

メルマガを登録する

キーワードから探す
カテゴリーから探す
配信月から探す