極真空手黒帯から学ぶ、「恐れ」の先に見えるもの
(本日のお話 2345字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、一昨日に引き続き、
営業研修『ヘルピング・クライアンツ・サクシード』の
実施立ち会い、ならびに2件のアポイント。
夜は、月に1度の極真空手の稽古へ。
(厳密に言うと、少し違うのですが)
その後、道場の仲間とともに、
渋谷の隠れ家 日本酒バーにて、
「道」について深い話をしたのでした。
*
さて、本日のお話です。
月に1回の極真空手ですが、
実は参加する度に、かなりガチンコで、
「組手」
を行うため、怪我をするリスクもありますし、
何より、相手と相対するときに、
”恐れ”
を感じずにはいられない、
そんな時間なのです。
そんな中、
・なぜ極真空手をやるのか、
・そこから得られるものとは何か、
について、稽古の後の懇親会で語らい、
その内容が、とても大切だと思いましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。
(ちょっとマニアックなお話になりますが、、、
よろしければお付き合いくださいませ)
タイトルは、
【極真空手黒帯から学ぶ、”「恐れ」の先”に見えるもの】
それでは、どうぞ。
■月1回の空手の稽古。
ジャンルとしては、
「極真空手」に最も近いことを、
半年前から始めています。
*
日本の頂点に君臨する、
某有名大学の准教授で、
極真空手5段の師範。
そこに、約10名の、
40代のおっさんを中心に集まり、
毎月、ガチンコで体をぶつけ合う、
という非常に稀な集団です。
別に、営利目的の集団ではなく、
「武道という手段から、己と向き合う」
という目的の集まりのため、
そこにいる人は、不思議と経営者が多く
「自分と向き合いたい」「社会を良くしたい」
と考える人が集っています。
■そして、昨日も、
渋谷のダンススタジオにて、
稽古をしたのでした。
相変わらず腕や脚が、
痣だらけになります。
正直、組手は怖いし、
怪我もしたくない。
でも、楽しみながら稽古をしている。
、、、
私自身、客観的に考えると、
「これは一体、なんなのだろう?」
と思ってしまうのですが、
でも確かに、そこには意味があり、
価値を感じるから、人が集まるです。
■そして、稽古の後。
師範を交えて、こんなお話をしたことが、
「なぜ、体を痛めてまで、
空手を通じて、稽古をするのか?」
について、皆で語らい合ったことが、
とても印象深かったのでした。
そして、その答えとは、
『自分と向き合い、生き様を見つめる』
ことが一つの目的である、
そんな話なのでした。
■「空手」とは、
”素手で殴り合う”
という特性を持ちます。
そうすると、本能的に
「恐れ」を感じます。
そして、
自分が「恐れ」を感じた時、
どのような行動をするのかも、
顕著に現れるのです。
例えば、「恐れ」を感じ、
・体が固くなり身が引ける、という人もいれば、
・「恐れ」によって攻撃的になる、という人もいれば、
・強く打ち込むことを避ける、という人もいる。
、、、
「生き物」としての
根源的な部分に迫るため、
自分の”あり方”が表出してくる、
そんな感覚を覚えるのです。
そして、その「恐れ」を、
日々の肉体と精神の鍛錬により克服する、
その過程こそが、
『自分と向き合い、生き様を見つめる』
ことに繋がる、、、
そんなことを、日本酒を酌み交わしながら、
語り、頷きあっていたのでした。
■帰り道、道場の先輩で、
”極真空手 黒帯”を持つ先輩と、
話しながら駅に向かっていました。
*
ちなみに、極真空手黒帯、とは、
尋常じゃない強さを誇ります。
極真空手の黒帯をとるためには、
『10人組手』
というものをクリアせねばなりません。
これは、
”有段者とガチンコでの組手を
10人、倒れずに戦い通す”
という儀式です。
正直、尋常じゃないレベルです。
一般人なら、瞬殺してしまう有段者を相手に、
戦い続けるのですから。。
*
そしてそんな黒帯の先輩に、
こんな質者をしてみたのです。
それは、
「空手という武道を通じて、
得られたことは、どのようなことですか?」
という質者。
そして、それに対する答えは、
『相手がどんな人物であろうと引かぬ強さ』
である、と語られていました。
相手は、自分よりも強い。
そして、10人も戦い抜く。
怖い、尋常じゃなく怖い。
、、、それでも、その「恐れ」に向き合い、
越えた先に見えたものは、
『相手に依存せぬ、圧倒的な自信』
(=誰に対しても「お前は何者ぞ」と問える強さ)
である、そのように語っていたのでした。
そして、その話を聞きながら、
「武道」とは、「強くなる」という物理的なことを越えて、
”精神的に成熟する”
ということを探求する「道」である、
そのことを改めて思い知ったのでした。
■そして、ここに、
日本の「道」という考えを感じるのです。
日本には、
「空手道」「剣道」「弓道」「柔道」
「茶道」「華道」、、、
色々な「道」があります。
「武道」は、「道」であり、
「技」とは違うものです。
これは、私の考えですが、
”総合格闘技”と、圧倒的に違うのは、
”技”でも、”術”でもなく、
”道”であることではないか、
と思います。
確かに、相手を破壊するだけなら、
「総合格闘技」のような技のほうが、
秀でているかもしれません。
しかし、「道」というのは、
そこに”精神”があるのです。
「技術」<「精神」。
技を磨くことを通じて、
精神を磨くことに重きがあるからこその、
”道”であること。
それが日本古来の文化とも繋がっているし、
日本の魅力であり、
日本人が大切にしたいアイデンティティでもある、
そんなことを、思うのです。
■、、、と、ついアツくなってしまいましたが、
”「恐れ」に向き合うからこそ得ることができる『強さ』”
を強く感じた次第です。
武道だけではなく、仕事でも人生でも、
「恐い、でも立ち向かいたい」
と思うこと、必ずあるはずです。
・好きな人へ告白をする
・自分の本音を友人に打ち明ける
・厳しい指摘を相手に投げかける
・新しいプロジェクトに挑戦する
・上司や大きい権力に立ち向かう
・リスクをとって、新しいチャレンジをする
、、、
そんなときに、「自分のあり方」が、
深く、深く関わってくるのです。
「恐れ」を理解しながら、それでも向き合うこと。
そんな、心の習慣を持つことができたら、
より力強い一歩一歩を歩むことが出来るはずです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。
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<本日の名言>
恐れてはならない。
君の心に響く、小さな声を信じたまえ!
マハトマ・ガンディー
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