今週の一冊 『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(本日のお話 2003字/読了時間2分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、「サムライ塾」なる
大人の学び場の最終発表会の日でした。
その名も
『全機現(=ぜんきげん)』
というイベントです。
「全機現」とは、禅の言葉で、
”今この瞬間に、心も、体も、言葉も、
全てを集中している状態”
を表し、すなわち、
「全身全霊で生きていること」
という意味を持ちます。
*
大の大人達が、
自分自身のの妻、夫、子供、父母、
職場の同僚、上司など呼び、
総勢90名を超える人の前で、
「自分がいかに生きるか」
「何のために命を使うのか」
を宣言するという、
本当に稀有な(そしてアツすぎる)場です。
人の本気に、心から感動した時間でした。
未だ、気持ちが高ぶっています。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)
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です。
■この本を読んだ時、
頭をよぎった、とある講演がありました。
その講演とは、
『これからは、生き方が働き方になっていく』
http://amzn.asia/8jX0cig
という本を書かれた、
鈴木絵理子さんの講演です。
ちなみに、こんな方です。
(※鈴木絵理子さん/Amazon著者略歴より
1986年生まれ。4歳からアメリカ、カナダ、中東など海外で暮らす。
カナダのマギル大学では奨学金を複数受賞し、経済学、国際開発学、数学を専攻。
2008年よりモルガン・スタンレー、その後UBS証券の投資銀行部門に勤務。
その間に2児を授かる。2013年よりラグジュアリーブランドCOACHで財務企画を担当するも、
物足りなくなり、2015年より米国のドローンベンチャーの日本法人立ち上げに携わり日本代表に。
2016年より社会的インパクトベンチャー投資を行うミスルトウ株式会社にて投資部ディレクターを務める)
・世界と日本の違いを理解し、
・2児の母であり、かつ、
・世界の未来を作り出す前線のベンチャーで活躍している、
そんな方です。
■その鈴木さんが言っていた話が、
「今、ミレニアム世代(1980年代から2000年代初め生まれ)の価値観が、
劇的に変わりつつある」
とおっしゃっていました。
特に、米国(シリコンバレーなど)において、
世の中を作り出す若者の、
”成功の概念が変わっている”
というのです。
*
具体的に、どういうことかというと、
特に、世界の先端を行く、
「アメリカのミレニアム世代」は、
・シェアリングエコノミーを心から信じ、
「お金」よりも「貢献」を重視する
・仕事と遊びの境目がなくなる
・”より自分らしく生きる”ことを求め、
それを実現する世界を作っている
ように見える。
一方「日本のミレニアム世代」は、
・ホリエモンさんなどに代表されるように、
「お金」を稼ぎ、自由であることがカッコイイという意識が強い
・仕事と遊びの境目がなくなる
・多様性を認める、
ように見える。
どちらが正しいではなく、
そういう傾向があるように感じるが、
しかし、どういう形にせよ、
世界の方向性は、大きく
「これまでの価値観」
を壊し、変えようとしている
否、正しくは、自然と変わる流れになっており、
その波はミレニアム世代をはじめとして、
一気に世界を変えていくであろう、
そんな話だったのでした。
■そして、そんな話を受けて、
今週の一冊の、
『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)
の内容は、大変説得力があり、
「これからのビジネスの”エリート”の概念の基準になる話である」
そのように思わされたのでした。
*
ちなみに、この本の内容には、
以下のような興味深い話が書かれていました。
”過去の「エリート」(=オールドエリート)”と、
”現在変わりつつある「エリート」(=ニューエリート)”が持つ、
考え方の違いについてです。
こんな表で表されるそう。
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<オールドエリート:ニューエリート>
{性質}強欲 : 利他主義
{要望}ステータス: インパクト・社会貢献
{行動}計画主義 : 学習主義
{人間関係}クローズド(差別):オープン(コミュニティづくり)
{考え方}ルールを守る : 新しい原則を作る
{消費行動}誇示的消費 : ミニマリズム
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、、、と。
見ていただいたとおり、
「価値観」
「考え方」
「求めるもの」
が、違います。
そして、なんとなく、納得できるな、
という感じがしないでしょうか?
これまでのビジネスを作り上げてきた人、
そして今のビジネスを作り上げてきた人・組織
(Google、facebookを始めとした企業)では、
「価値観」が大きく変わってきている、と。
そして、これからはそういう、
”新しい価値観(=ニューエリート的な考え方)”
が広がるのでは、という話を
大変わかりやすく語っている本なのです。
■今、教育で企業に関わっていても、
どうしても、今の若い方と、ベテランの方の、
考え方の違いや対立が、どこそこで起こっています。
しかし、これからの未来を考えた時、
”我々の当たり前”はどこへ向かっていくのか。
それは、やはり、
「新しい流れ」
だと思うのです。
先にお伝えした
「ニューエリート」のような考えに、
どんどんなっていくと、やっぱり思うのです。
だからこそ、今のうちから、
・クローズ → オープン
・繋がり合う(コミュニティを大切に)
・お互いを認め合う
・「貢献」出来ることを探す
そんな基準を自分に取り入れたいですし、
それらは自分にとって何なのか、を考えていくこと。
『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』
そう、ダーヴィンは言いましたが、
その言葉を思い出しました。
■最後に、メディアへの紹介文を引用いたします。
(以下、抜粋)
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<モルガン、グーグルで働いた著者が実践する「新しい価値を生み出す働き方」とは>
2020年代の「成功者」とは、新しい価値観を提供し、他者への貢献を通じて自己実現する人である。
変化する世界でチャンスを掴むには、常に学び続ける姿勢が重要だ。
著者自身の体験にくわえ、連続起業家の孫泰蔵氏など、
幅広い交友を元にした豊富な実例を引いて示される「働き方」の提言は、どれも刺激的だ。
安定していると思えた大企業が不祥事で経営を傾かせたり、
AIの急速な進化で仕事が失われると言われていたりするのを見て、
誰もが『現状のままではまずい』と感じていますよね。
でも未来のビジョンはなかなか見えて来ない。
そんなとき、著者のように日本の内と外の視点を同時に持つ方の意見は、大きな参考になるのでは
(担当編集者)
引用:Amazonメディア雑誌紹介 (2018/6/7 週刊文春より)
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■考え方の他に、
「ニューエリート」が大事にしている
・時間の使い方
・健康管理
・睡眠術
・会議のポイント
・チームの作り方
なども紹介されており、
「働き方改革」の内容にも示唆になる、
大変興味深い話が豊富にあります。
これからの未来に向けて、
ぜひ読んでおきたい一冊である、
そう思える本でした。
よろしければ、ぜひ。
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<今週の一冊>
『ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち』
(著:ピョートル・フェリクス・グジバチ)
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