今週の一冊『コトラーのマーケティング・コンセプト』
(本日のお話 2454字/読了時間3分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、午前中はひたすら読書。
午後からは、5月の野辺山ウルトラマラソンに向けて、30キロのランニングでした。
荒川は桜が満開で綺麗ということで16時からランニングを開始しましたが、
結局、日が暮れて桜を見ることはできず、暗闇の中をただひたすら1人で走る、
孤独な耐久レースになってしまいました(汗)
ヘロヘロになりましたが、良い練習になりました。
野辺山ウルトラマラソンまであと42日。
マラソンの勝負は当日ではなく、その日までの準備なのです。
今が本番と思って、日々自分を律して参ります。
*
さて本日の話です。
毎週日曜日はお勧めの1冊をご紹介する「今週の1冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『コトラーのマーケティング・コンセプト』
(フィリップ・コトラー (著), 恩藏 直人 (著), 大川 修二 (翻訳))
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です。
■個人的な話になりますが、私の目標の一つに、
「マーケティングを真剣に学んでみる」を掲げております。
今まで営業畑で駆け抜けてきましたが、
・営業とマーケティングは表裏一体である
・マーケティングは営業を不要にするためのものである
・企業の目的はマーケティングとイノベーション、この2つである
(byピータードラッカー)
などと言われるように、「マーケティング」なるものは、
ビジネスにおいて非常に重要な要である、ということは、
なんとなく感じてはいたのです。
■しかしながら、同時に思っていました。
では、「マーケティング」とは一体何なのか?
、、、と。
マーケティングと言うと、なんだかカッコいい。
「マーケやってます!」などと言うと、ちょっとデキる風。
しかし、では「マーケティング」の目的とは、役割とは、責任とは、
具体的にどのようなことで、
何をして、何を生み出すことを言うのか。
そう問われたとしたら、答えに窮するわけです。
あえて、答えられるとしたら「顧客を創造する」などと言う、
実にふわっとした、当たり前な答えしか出てこなかったのでした。
■ふわっと答えしか出ないと言う事は、
どのような要素から成り立っているのか、
その定義と、目的と、行動が何なのか「明確に言語化できない」わけであり、
それは残念ながら、理解しているとは言えないわけです。
いわゆる「マーケティング」に携わる、
広告
ブランド
顧客ロイヤリティー
価格
流通
マーケティング倫理
マーケティング戦略
市場
販売促進
、、、
などなどその言葉を構成するパーツがどのように絡み合い、
「マーケティング」なる概念を生み出しているのかを理解すること。
それこそが「マーケティングの理解」に必要なのだろう、と
自戒を込めて思っていたのでした。
■また、”企業活動の要”の一つであると言われるように、
一定以上の権限を持つリーダーであれば、マーケティングとは
「必須のコンセプチュアルスキル(概念化能力)」といっても過言ではないのでしょう。
そして、この著者のフィリップ・コトラー氏は
マーケティングの世界的権威として、多くの人に知られています。
(おそらく、読者の皆様でもご存知の方が多いかと思いますが)
、、、しかしながら、です。
往々にして、世界的権威の書く本と言うのは、
非常にボリュームがあり、時に専門用語も入り、
読み解くのに、労力も時間もかかる、難儀なものが多い傾向があります。
ゆえに、コトラーを読もう読もうと思いながらも、
本棚にずっと起きっぱなし。タンスの肥やしになっている。
そして、読むとしたら初心者用の簡単な本になってしまう、、、
このような方も、少なからずいらっしゃるのではなかろうかと思うのです。
■しかし、今週ご紹介の、『コトラーのマーケティング・コンセプト』に関しては、違うのです。
多くの文献や力のある名言を引用する骨太な内容であるにもかかわらず
そのページ数は約200ページ強。
(結構少ないのです!)
世界的権威であるコトラーだからこそ描ける、
MECE(もれなく抜けがない)な内容として、
マーケティングの概念を成り立たせる80のコンセプトを簡潔に、
大変わかりやすく述べてくれているのです。
この本のあとがきには監訳者より、このようなコメントが書かれています。
(以下、引用です)
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<監訳者あとがき>
多忙を極めるがマーケティングの主要コンセプトの原則だけは理解しておきたい経営幹部、
マーケティングの主要コンセプトを学び直しておきたい管理者層、
そしてマーケティングの最新の考え方を再整理しておきたいマーケターたちは、
信頼できる著者による手軽なマーケティング上求めていたに違いない。
ところが、内容の充実したマーケティング書を求めると、
どうしても数百ページを超えてしまう。
かといって、初心者向けの本では満足できない。
押さえるべき点を押さえているが手軽で、
実務家にとって示唆に富むマーケティング書は、実のところ見当たらなかった。
(中略)
本書は、コトラー教授が実務家の読者ニーズを的確に読み取り、
マーケティング発想のもとにまとめたマーケティング書として位置づけることができる。
マーケティングに携わって40年、本書はマーケティングの大家であるコトラー教授だからこそ書き上げることができた1冊とも言える。
一言でまとめるならば、マーケティングに関心を抱く実務家のための最高の贈り物とでも言えるだろう。
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とのこと。
■実際、私もこの本を読んで、「マーケティングとはこういうことだったのか!」と、
マーケティングの全体像が1日弱で理解できた気がします。
そして、これから何をしたらいいのかと言う、マーケティングの戦略ものもイメージできた、そんな感覚がしています。
これを読めば、これから読むマーケティングの専門書も、よりわかりやすくなるはず。
ということで、「マーケティング」について知ってみたい、復習したい、そんな全ての方にお勧めの1冊です。
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<今週の一冊>
『コトラーのマーケティング・コンセプト』
(フィリップ・コトラー (著), 恩藏 直人 (著), 大川 修二 (翻訳))
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