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1889号 2019年4月20日

「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための2つの方法 ~後編~

(本日のお話 2986字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日金曜日は、1件のアポイント。
並びに夕方からは「第6回 企業人事交流会 ~ミドル・シニア教育を考える~」の開催でした。

人材開発の担当だけではなく、
事業部役員、コンサルタントの方など、
多種多様な顔ぶれの皆様に来ていただき、
非常に有意義なディスカッションとなりました。

改めて思いましたが、他社の方と
”組織課題や人材課題についてディスカッションする”という場自体が、
大変貴重だと思っています。

私たちが今必要としているのは、本に書いてあるもっともな理論よりも、
生々しい実体験の方ではなかろうか、そのように思います。

もちろんそれで、ウルトラCの解決策が見つかるわけではありません。
異なる環境、異なる文化の人たちが語り合うことで見えてくることも間違いなくある。
そのように思った時間でした。

また来月、再来月も実施が決まっておりますので、
ご興味ある方はぜひお越し下さいませ。

(以下、ご案内です)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<企業人事交流会のご案内>

皆さまが抱える、人事課題、組織課題についての状況を共有しつつ、
知見を拡げ、縁をつなげ、アイデアを拡げる場です。
交流を目的としたライトな会です。


■第7回 企業人事交流会 ~組織風土改革について考える~

 ◯日時:5月10日(金)13:30~16:30
 ◯場所:東京都千代田区九段南1丁目5-6 りそな九段ビル5F
 ◯費用:無料
 ◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事・部門長など)
 ◯お申込み: https://goo.gl/forms/XfigToRW65dIstrQ2


■第8回 企業人事交流会 ~多様な働き方(副業)を考える~

 ◯日時:6月14日(金)14:00~17:00
 ◯場所:東京都千代田区九段南1丁目5-6 りそな九段ビル5F
 ◯費用:無料
 ◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事・部門長など)
 ◯お申込み: https://forms.gle/3ALf4aQm8BvfkDJR8
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

皆さまのご参加、楽しみにしております。



さて、本日のお話です。

昨日のメルマガにて、
【「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための2つの方法】というテーマで、
1つ目の方法をお伝えさせていただきました。

今日は、2つ目をメインに、お話を続けたいと思います。

タイトルは、


【「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための2つの方法 ~後編~】


それでは、どうぞ。


■一橋大学教授で、戦略論やイノベーションの専門家である楠木建氏。
彼の著書で、

『好きなようにしてください たった一つの「仕事」の原則』(著:楠木建)
https://www.amazon.co.jp/dp/4478068879/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_I8SUCb8E0XW2Q



という本があります。

その本の中で「自分が本当にやりたい事が決められない」という、
読者からの質問に楠木氏が答える、というような記事があり、
その楠木氏の回答が、大変参考になるものでした。

そして、その話を引用させていただきつつ、
昨日お伝えしたお話が、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための方法>

1、「一人で山にこもる」こと
2、「嫌いなこと」はやらない(それ以外は自己限定せずやってみる)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というお話でした。

■少し昨日の話を復習させていただくと、
1つ目の”「自分が本当にやりたいこと」を見つける方法”を、

1、「一人で山にこもる」
(=自己内省し、価値観を明確にすること)

とお伝えしました。

このお話の意味は、

・「やりたいこと」=「具体的なスペック」とし、
 給与、企業規模、業界、職種などだけ追い求めていると、
 それが叶わなくなった時、”他の何か別のこと”を探そうとする。

・すると「あれが足りない」「この条件が合わない」と、
 具体の地平を横滑りするだけであり、遊牧民のように、渡り鳥のように、
 具体から具体に渡り歩き続けることになる。

・「ここも理想ではなかった」「あそこも理想ではなかった」
 そうやって、不毛な不満足を体験し続けることになる

そんなお話でした。

(抽象的な説明でスミマセン。
 詳しくは昨日のメルマガをご参照ください)


■ゆえに、「具体的なスペック」の裏側にある、

「自分がそれを通じて何を実現したいのか」
「どんな価値観を満たしたいのか?」

という「抽象度を高めた問い」を考え、腹に落とすことが重要であり、

それを形にするために、「山ごもり」で情報を断絶し、
『具体と抽象の間の脳内往復運動』をする内省の時間が大事、

そんなことをお伝えしたのが昨日のお話。


しかし、たとえ、何もない状態で
1、「一人で山にこもる」(=自己内省し、価値観を明確にしようとする)
ことをしても、「何もない状態だと、何も出てこない」のです。

ですから、今日お伝えする「2」の項目が大変重要になるのです。


■そして、今日のメインテーマの2つ目の、
”「自分が本当にやりたいこと」を見つける方法”が、

『2,嫌いなことをやらない』

なのです。

この言葉の意味は、

【「嫌いなこと以外」は、”自己限定”せずにとにかくやってみる】

ことです。


■たとえば、「あなたの本当にやりたい事はなんですか?」
「何になりたいの?人生で何を成し遂げたいの?」と聞かれたとします。

それに対して、「これこれである」と明確に答えられる人、
(特に若い人は)どれほどいるのでしょうか。

なんとなくこれが好き、これは嫌い、ということはわかっていても、
「これしかない!自分はこのために命を燃やすのだ」
と言い切れる人は極めて少ないと思うのです。


■もし「自分が本当にやりたいこと」を言い切れるのであれば、
その言い切るに足るだけの、証拠になり得る、

「経験という名のピース」

がなければ、いくら考えても、山にこもっても、
「自分はこれがやりたいのだ」などと、確信を持って言えるはずがない、
答えが見つかるはずがない、と思うのです。

自分の中に、数多くの
「好きなことリスト&嫌いなことリスト」があるからこそ、
本当にやりたいことに「あたり」をつけることができるはずなのです。


■と仮定するならば。

「自分が本当にやりたいこと」なるものを探すためには、
深く考える、価値観を見つけると同時に、

・できるだけたくさんの具体的な経験をすること、
 人に会ったり、本を読んだり、旅をすること

その行為を通じて、

・多種多様な人の「生き方」の事例を知る
・多種多様な人の「稼ぎ方」の事例を知る

こと。そうやって、「ケース」を集めることで
「考えみると、このケースに、自分の理想、自分のやりたいことは近いな」と、
「あたり」をつけて、「自分のやりたいこと」なるものを絞るものであろう、と思う訳です。


■自分の価値観がビビっとくる「リトマス試験紙」を試す前に、
変に自己限定をして、これは自分に合っていない、
自分にふさわしいのはこれだ、としてしまうと、
ただ単に、自分の可能性を狭めるだけになりかねません。

ですから、機会が目の前に訪れたのであれば。
そして自分の価値観が、反応することがあるならば。

自分が明確にこれだけは好きではない、
これはやりたくないと言う事以外は、
自己限定をせずに、とにかくやってみること。

その中で

・実は、これが「得意」だったのだ、
・意外と、これが「向いている」かもしれない
・実は、これが自分の「才能」かもしれない

と思うことが見つかってきて、
そして、「仮説&検証」を繰り返しながら、

『自分の本当にやりたいこと』

なるものが見えてくる、私はそのように思うわけです。


■ゆえに”「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための方法”として、

『「嫌いなこと」はやらない』
(=でもそれ以外は、自己限定をせずやってみる)

こと。

嫌いなことと明確に分かっている事ややるだけ時間の無駄です。
それ以外は、どんどん取り組んでみる。
その中で自分がピンときたものはどんどん深堀し、広げていく。

抽象的な話のようですが、そんな活動も、
重要なことではなかろうかと思いますし、

少なくとも私自身はそのプロセスを通じて、
「自分の本当にやりたいこと」に年を重ねるごとに近づいていっている、
そのように思います。


そして、人は、意外とその気になれば、
あれもこれもできるのだろう、と思います。
人の潜在能力は、結構、すごいものがありそうです。

ということで、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<「自分が本当にやりたいこと」を見つけるための方法>

1、「一人で山にこもる」こと
2、「嫌いなこと」はやらない(それ以外は自己限定せずやってみる)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

という、2連載のお話でした。

長文お付き合いいただき、ありがとうございました。
「副業」などと言われる時代、皆さまの参考になれば幸いです。


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<本日の名言>

とにかく、やってみなはれ。
やる前から諦める奴は、一番つまらん人間だ。

西堀榮三郎(南極越冬隊長)

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