「日本一長い吊り橋」の誕生のエピソードから学ぶ、”自分ができること”の拡げ方
(本日のお話 2200字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、名古屋で1件のアポイント、
その後、静岡にて、アポイント。
夜は東京にて『事業を成功に導くマーケティング論』のゼミに参加してまいりました。
そして、そのまま懇親会への参加。
中華料理を食べすぎて、体重がまた増加しました。
野辺山ウルトラマラソンまで、あと25日。
ちょっと、まずいです、、、。
*
さて、早速ですが本日の話です。
昨日、静岡にある「日本一長い吊り橋」に、
お仕事の繋がりで行ってきました。
そして、そこでたまたま施設長から聞いたお話が、
非常に学びになるお話なのでしたので、
今日はそのエピソードをご紹介するとともに、
気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。
タイトルは
【 「日本一長い吊り橋」の誕生のエピソードから学ぶ、”自分ができること”の拡げ方 】
それでは、どうぞ。
■静岡県三島市。
箱根のすぐ隣にあり、
東京から車で約90分の場所に、
2015年『三島スカイウォーク』なる「日本一長い大吊橋」ができました。
三島スカイウォークの特徴は、
「日本一の長さである(400メートル)」。
しかしもう一つの特徴として、
”日本初の民間による大規模吊橋の建設である”
ことが、非常にレアなケースで注目されています。
文字にすると普通そうですが、
これ、かなりスゴイことなのです。
(行政の例外を作った、という意味で)
■ちなみに、その民間企業というのが、
地元に根ざした「フジコー」という会社。
会社概要は以下の通りです。
(ホームページより)
資本金:1000万円
事業内容:アミューズメント事業・飲食事業・観光開発事業・ネットカフェ事業
、、、とのこと。
つまり、メインビジネスは平たく言えば、
「地元のパチンコ店」の運営です。
三島で35年、地元に根ざして経営してきました。
そして社長が「生まれ育った三島に貢献したい」とのことで、
この三島に還元できるビジネスができなかろうか、と考えたそう。
■そんな中、大分県の当時、日本一長い吊橋だった(390メートル)ところにヒントを得て、
また、大分の町長にも許可を得た上で
この富士山も見える場所に吊り橋を作ったらどうか。
「新たな観光スポット」としてはどうか、と考えたそう。
、、、しかし、それらの「橋」等の施設は、
民間が作るものではなく、行政の役割です。
だから、企画したときも、
「絶対ムリ」
「全然想像ができない」
「ありえない」
と言われ、市役所に行くたびに、
(また来たよ…)と白い目で見られていたそう。
■しかし、たまたまそのタイミングで、
神風が吹いたように、
・今、問題視されている津波等の”内陸の避難施設”が求められた、
・今、注目されている”町おこしのブーム”の後押しがあった
などなどで、異例の「民間企業の吊橋建設」の認可が降りたのでした。
その前例がないビジネスモデルが素晴らしい、とことで
「グッドデザイン賞 2017」を受賞。
そして現在、毎年100万人を超える来場者数を記録しています。
通常、この種の施設であれば、最初はバブルのように来場者が増えても、
少しずつ来場者が減っていくのがそうですが、
この『三島スカイウォーク』は、毎年100万人を超え続け、
安定的にお客様を集めている、
そんな観光施設として成長し続けています。
■、、、と、少し概要が長くなりましたが、
改めて注目したいのが、
”今までパチンコをメインにしていた会社が、
突然、吊り橋の企画・開発・運営をすることにした”
ということ。
”前例がない”、のもいいところです。
しかし、それなのに(だからこそ、かもしれませんが)
施設として大きな成功を収めています。
そして、その一つの理由というのを、
施設長のお話から考えてみました。
それは、
『(前例がないと割り切って)とにかく新しいことをやってみる』
こと。
ポイントは、(前例がないと割り切って)というところです。
ここにあるのかもしれないな、
とお話を聞きながら感じたのでした。
■やったことがない、だから、わからない。
ゆえに、面白そうかどうか、で判断をする。
前例を元に考えず、アイデアで勝負する。
・会場、吊り橋400メートルを、
ターザンのように滑り抜ける体験施設を作ってみたらどうか
(=叫び声が橋を渡っている人に聞こえて面白そう)
・フォレストアドベンチャー(隣の山で遊べる体験型アクティビティ)を作ったらどうか
・地元の農園とコラボしたらどうか
・セグウェイや、バギーをできるようにしてみたらどうか
、、、そんなふうに、「面白いのではなかろうか」と言うことを、
とりあえず「仮説」を立ててみる。
その過程で膨大な数が「ボツ」になるのですが、
それもよしとして、兎に角アイデアを出す。
その上で、いけそうだな、と思ったらやってみる。
■確かに、元々アミューズメント&飲食ですから、
誰も、観光施設の運営はしたことがありません。
でも、だからこそ、
色んなチャレンジが「前例がない」前提でできる。
ゆえに、この施設全体が、
新しいことを生み出すエネルギーで満ちていて、
活気があり、楽しい雰囲気になっているのだな、、、
私は、そのように感じたのでした。
■そして、この話を通じて学びになったこと。
そしてその挑戦のスタートが、
”地元の一企業が、地域に貢献したい”という思いから始まり、
膨大な予算(リスク)を使って吊り橋を作る、という決断もそうですが、
このエピソードから、
【「自分ができること」の拡げ方】
とは、このようなプロセスはなかろうか、
などと思ったわけです。
人生でもキャリアでも、
・タイミング
・周りの人の気持ち
・環境の変化
などの変数があり、ゆえに、
目標を描いてもそれ通り行くとは限らない。
「前例がなく、先が見えないもの」
です。
前例がなく、先が見えない中では、
「確実に成功する方法」などはない。
■ですから、できることといったら、
・『荒唐無稽な目標を掲げる』&『目の前のことをやる』
この2つに集約されると思うのです。
そして、
「今、これをやったらなんか良さそう」
「とりあえず、やってみたいと思ったら発言してみる」
「反対されるかもしれないけど、タイミングが合えばできる(こともある)」
「仮説を立て、ボツは出しまくっても、いけそうと思ったらやる」
このような、”思いつき”的なスタンスで、
「前例がない」と割り切って、とにかくやってみる。
これが非常に大事なのだろう、と思ったのです。
■結局は、「偶然」や「タイミング」かもしれない。
でも、とりあえずやってみること、
発言してみること、
それがなければ、形になることもない。
月並みな話のようですが、
やっぱりこういうスタンスが、新しい可能性を切り開いてくれるのだな、
そんなことを感じさせられた次第です。
ということで、『三島スカイウォーク』。
ゴールデンウィークにぜひどうぞ。
スリルもあり、楽しいです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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<本日の名言>
開発するモノによっては、
袋小路を出られない場合がある。
しかし、それは常識のワクだけで考えているためである場合が多い。
安藤百福(日清食品創業者)
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