「オーセンティック・リーダーシップ」の考えから学ぶ、『自分をさらけ出すこと』が生み出す価値
(本日のお話 2356字/読了時間4分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、1件のアポイント。
並びに打ち合わせ1件と、
午後からは企画資料の作成などでした。
また夜は、セミナーを受講。
”「世界最高峰のマネジメント誌『ハーバード・ビジネス・レビュー』が贈る、
「E I〈Emotional Intelligence〉感情的知性」シリーズ最新刊『オーセンティック・リーダーシップ』発売記念、『いま、なぜオーセンティック・リーダーシップが求められるのか?』”
という講演(タイトルが長い、、、汗)を、
聞きに行ってまいりました。
本日はその講演のお話から、
皆様に学びをご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【「オーセンティック・リーダーシップ」の考えから学ぶ、『自分をさらけ出すこと』が生み出す価値】
それでは、どうぞ。
■皆様は、「オーセンティック・リーダーシップ」なる言葉、
聞いたことがありますでしょうか?
…おそらく、あまり聞いたことがない、
という方、多いのではないかと思います。
最近は、どんどん色んな「リーダーシップスタイル」が出てくるので、
何がなんだかわからない様子を醸し出していますが、
「オーセンティック(authentic)」
を調べてみるとこのように説明されていました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<authentic>
{形}本物の、正真正銘の、真正の、真の、れっきとした~
◆何かが偽物や複製されたものでないことを意味する。
つまり、それまで誰も考え付かなかったようなものがoriginalで、
その後似たような製品が競って作られる中で、
本物の製品として君臨しているものをauthenticで表現する。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
だそうです。
言い換えると、「偽りのない自分でいる」というイメージでしょうか。
講演でのお話を引用すると、
「オーセンティック・リーダーシップ」のキーワードは
『自分をさらけ出す』
とのこと。
”さらけ出すリーダーシップスタイル”、
これが昨今、注目されている、というのです。
■過去の”権威型リーダーシップ”、
「リーダーの強くなければならない」
「リーダーは偉くなければいけない」
「的確な指示・命令してこそリーダーたるものだ」
という考え方は、多様化する現代では、
機能しなくなってきていると言われます。
むしろ、論理や戦略以外の「感情的知性(EI)」、
・他者の気持ち・感情を理解する
・自分の感情を自分で理解する
・自分の感情を適切に表現、コントロールする力
これこそが、今のリーダーに必要な要素である、
と注目されている、、、
「理想の上司=高田純次」と挙げられるような今、
この流れはなんとなく想像ができるのではないでしょうか。
■そしてこの「オーセンティックリーダーシップ」について、
日本ラグビー協会でコーチングディレクターを務め、
リーダーシップに関する著書や監訳書を多数出版されている中竹竜二氏が、
以下のように語っていました。
それが、
『自分を偽ることによって、我々は、無駄なエネルギーを使っている』
(特に偉くなればなるほど)
というお話でした。
皆様もそうだと思うのですが、私達はどこかで
「自分を良く見せたい」
「自分が優秀だと思われたい」
「自分、どう思われているかな」
という気持ちが、必ずあります。
で、どんな人でも、どれだけ偉い肩書を持つ人でも、やっぱり人間。
「完璧な人間」ではないことなど、自分一番よくわかっています。
しかし、偉くなると特に、その「肩書」や「立場」ゆえ、
どうしても自分をよく見せようとしてしまう。
■すると、どういうことが起こるのか。
ある調査結果によると、立場が偉くなるに従って、
「”嘘”をつく傾向が高まる」(!)
というのです。
なかなか衝撃ですが、ちなみに、ここで言う”嘘”とは、
誰かを騙す、という悪質なものではなく、
「知ったかぶりをする」
というような”小さな嘘”、の話。
つまり、カッコつける、
良く見せようとする言動が増える、
できる風に演じる、ということです。
しかしこれらの行為は、
”隙がない自分”、”何でも知っている自分”、”できる自分”
を周りに見せるため、労力を使っています。
すなわち、頭の機能を本来やるべきことと、
「別のこと」に使っているわけです。
これは大きい視点で見れば、
「生産性を下げている」とも言えるのでしょう。
■加えて、中竹氏は、多くのコーチを育てる中で、
あることがわかったそうです。
一言で言うと、
『I don't know. I can't do it. これが言えるコーチは伸びる』
、、、と。
「知らない」「できない」。
偉くなっても、これを、率直に言えるかどうか。
このことが普通にできるのは、
「よく見られたい」という自分の気持ちを手放していることを表します。
『自分をさらけ出す』ことを意味します。
しかし、自分からこの『さらけ出す』ことをすると、
メンバーも安心し、そしてその本人も「よく見られたい」気持ちを、
手放すことができるようになる、と周りに伝播していくのです。
■中竹氏は、
【「自分をさらけ出す勇気」は伝播する】
といいます。
組織のリーダーが、自分の良いところも悪いところも含めて、
『さらけ出す』ことができたのであれば、
チームメンバーも「さらけ出す」ことに繋がります。
そして、全体が
「無駄なことにエネルギーを使わなくても良くなる」
ことへとつながっていくのです。
*
「さらけ出すこと」は、一方、
周りから攻められるリスクもあります。
「ちゃんとしてくださいよ」
「何やってるんですか」
「ガッカリしました」
そんな風に、晒すことで攻撃対象になる、
”的”を晒すことにもなりえます。
それを私達は解っているのです。
だからこそ、逆に「さらけ出す」という事は、
弱みを見せているようでいて、実は、勇気があり、強いことであると、
私たちは本能的にどこかでわかってもいるのです。
しかし、その姿勢を見たとき、
周りにも一歩踏み出す勇気にも繋がるのです。
■「さらけ出す」という、
たった一つのシンプルなあり方です。
でもそのことによって、
1,無駄なこと(偽ること)に労力を割く必要がなくなり、
本当に大切なことに仕事に集中ができる
2,メンバーに、周りに「さらけ出す勇気」を伝播させ、
皆が働きやすく、生産的になる
そんな小さいようで大きな価値が生み出せることが、
「オーセンティック・リーダーシップ」の力であり、
「さらけ出すこと」がもたらす価値であろう、
そんなことを学んだ次第です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。
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<本日の名言>
偉大で幸福な人間とは、自分が自分であるために、
支配することも服従することもいらない人間である。
ゲーテ
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