メールマガジン バックナンバー

1931号 2019年6月1日

「人の思考パターン」を学ぶことで、一定の成果・価値を生み出すことができる

(本日のお話 2653字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
ならびに、お昼は友人でもあり、
今流行になっている「1on1」に関しての、

『シリコンバレー式 最強の育て方 ― 人材マネジメントの新しい常識 1 on1ミーティング―』
https://www.amazon.co.jp/dp/4761272864/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_qND8Cb6J7HXYY

の著者でもある、世古さんとランチ。

また夜は、公私共に大変お世話になっている方と、奥様、
私と妻と4名での会食でした。

色々と話が拡がり、大変楽しい1日でした。



さて、早速本日のお話です。

先日のランチ、会食で、
”「人の思考」というのはパターンがある”という、
抽象的なようですが、本質的なお話で盛り上がりました。

本日は、「人の思考のパターンを学ぶ」というテーマで、
思うところを皆さまにご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【 「人の思考パターン」を学ぶことで、一定の成果・価値を生み出すことができる 】


それでは、どうぞ。


■先日のランチの話。

1on1の専門家の友人と、

「最近は”AIコーチ”というものが登場しているようだ」

という話で盛り上がっていました。



コーチングやキャリアカウンセラーの資格をお持ちの方であれば、
馴染みのある話かと思いますが、

『人は”問い”によって思考を拡げる』

という、基本的な考え方があります。

「教える」のではなく、「気づかせる」。

誰からか聞いた話はすぐに忘れますが、
「自分で思いついた答え」というのは胸に刻まれるのです。


■例えば、仕事の現場において先輩が、

「入社して3年後には、一人で大型商談を決めて、
 最初から最後まで、仕事を完結させるようになることだ。
 それを”目標”に頑張るんだぞ」

と一方的に言っても、「はあ、そうですか」と、
なかなかイメージが膨らまなくとも、

「君は1年後、どんな仕事をしていたい?」
「お客さんから、どのように言われる存在になりたい?」
「どんな能力を身につけ、何ができるようになりたい?」
「それを実現するためには、どのようなことが必要?」

というように、”問い”をひたすら投げかけられ、
自分で考えさせ、答えを導き出せすように促されたほうが、

本人にとって、より大きな「腹落ち感」や「納得感」、
「強い決意」につながるものです。

それは、

「人は自分で決めたい生き物だから」

なのです。


■そして、そのために必要なのが、
『人は”問い”によって思考を拡げる』という基本的な考えであり、
そこに「適切な質問」というスキルが乗ってきます。

しかし、これらの考えとスキルを人がやろうとすると、
「分かる人にはわかるけど、わからない人にはわからない」
ということが起こってきます。

組織のあるあるケースだと、
そんな”問い”による育成をされたことがない”おじさま”が、

・”質問”するつもりが”詰問”になったり
・”アドバイス”のつもりが”御高説”になったり
・”傾聴”のつもりが”説教”になったり、

ということが起こり、むしろ逆効果になる。
部下はやる気を出すどころか、警戒をして、口を開かなくなる。


しかし、人が関わるがゆえ、
人の価値感や、総合力が試されるものが対話であり、
コーチングであり、1on1。

ゆえに、望むような結果にならない、
「コーチングまがい」が多発してしまう、、、

こんなことが色々な組織で起こっているようです。


■そして冒頭の話に戻ります。

「そんなことが起こっているなら(イケていない上司がコーチングするくらいなら)
 もういっそのこと”AIコーチ”でいいんじゃね?」

という話に、なったのです。


しかし、この話。

唐突なようですが、考えてみると、
あながち荒唐無稽な話でもないのです。


コーチングには”問い”があるとお伝えしましたが、
それには、”「人の思考」に基づいた型”があります。

例えば、導入の”型”であれば、

「この(コーチングの)1時間の終わりに、
 どんな状態になっていれば理想ですか?」

という『ゴールを確認する質問』は非常によく使われます。

あるいは、

「さきほど「◯◯」とおっしゃったのは、どのような意味ですか?」

という『言葉から深掘りする』という質問も、同様によく使われます。


またあるいは、

「今、お話をされていて私には、”元気がなさそう”に見えました。
 それを聞いて、どのようにお感じになられますか?」

という『状態をフィードバックする』という技法も、
やっぱりよく使われる”型”なのです。

「よく使われる」ということは、
”多くの場合において効果的である”ことを意味し、

そしてそれは、

『「人の思考のパターン」に則った技法である』

ゆえに、よく使われるわけです。

それらは「人の思考パターン」という言葉に示される通り、
ある程度、法則化できるものなのです。

だから素人でもある程度真似ができるし、
当然今流行りのディープラーニングによるAI化も難しい話ではありません。
むしろ、感情を分けられるという意味では、AIのほうがよいかもしれない。

ゆえに、

「もういっそのこと”AIコーチ”でいいんじゃね?」

(=「人の思考パターン」を忠実に学び、アウトプットできる
   ”AIコーチ”のほうがパフォーマンスを出せるのでは?)

という話になったのでした。


■また、全く別の話になりますが、
別の切り口からの「人の思考パターン」にまつわる話があります。


先日の会食において、私のメルマガのタイトルで最近、

【売れる営業は「ヒアリング」ではなく「◯◯◯◯◯◯」をする】とか

【短い時間で働きたければ、「◯◯◯◯」を極小化すること】とか

【「熟練熟達の秘訣」とは、結局、◯◯◯である】

というようなタイトルが乱発しているとのご指摘があり、
実際その通りなのです(苦笑)。

実はこのタイトルをつけている意図の本音と裏側を言ってしまうと、
マーケティングの視点からすると

『「人の思考パターン」として、
 ”答えがわからないと、気になって読みたくなる”もの』

という傾向があるのです。

実際に、上記のルールに基づいた「◯◯を使ったタイトル」をつけると、
優位に開封率が上がる、という結果になります。

ですから、世のメルマガやブログは、
この手のタイトルが多いのです。

個人的にあまり煽っているようで好きではないものの、
とはいえ「人の思考パターン」というルール則ると、
望む結果は出しやすくなる(お読みいただける)ので、

「人の思考パターン」を活用させていただくのも、
発信者として必要ではなかろうか…

という思考に至り、最近そのような発信をしていたわけです。



■「AIコーチング」、そして「メルマガのタイトル」。


この2つの共通項目は、


『「人の思考パターン」から生みだせる価値』


です。


人は多様な存在ではありますが、
一方、同じ”人間という種”であり、
特に本能に訴えかける脳科学的な思考パターンは、
同じようなルールを持ちえます。


■そして、きっと皆様も、

「部下と効果的な対話がしたい」
「よりお客様が納得できる営業がしたい」
「人間関係をよりよくしたい」
「より読まれるブログを書きたい」

というような「生み出したい成果・価値」があるはず。

そして、そのための秘訣の一つとは、
「人を知ること」であり「人の思考を知ること」であり、
コーチングでも、メルマガのタイトルづけでも


【「人の思考パターン」を学ぶことで、一定の成果・価値を生み出すことができる】


と思うのです。

マネジメントでも、営業でも、マーケティングでも、
「自分が望むべき成果」を出す上で、

”然るべき「型」”

を知ることは、大変重要であろう、

ゆえに、自分の経験知とともに、
その道の「型」を知ることは大切なことでだろうと、
改めて感じた次第です。


最後までお読みいただきありがとうございました。

本日も皆さまにとって、素晴らしい1日になりますように。

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<本日の名言>

10歳にして菓子に動かされ、
20歳にして恋人に、30歳にして快楽に、
40歳にして野心に、50歳にして貪欲に動かされる。
いつになったら人間は、ただ知性のみを追って進むようになるのであろうか。

ゲーテ
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