今週の一冊『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』
(本日のお話 2450字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
さて、昨日土曜日は、朝から「礼法」のレッスン。
・襖の締め方(今の時代なかなかやりませんが、、、)
・ものの受け渡しのマナー
などについて学びました。
これもまた大きな気づきがありましたので、
後日、学びを共有させていただきたいと思います。
また、午後少し研修フォロー用のメルマガの記載をし、
夜は、再来週のトライアスロンに向けてスイムの練習でした。
3000メートル泳ぎましたが、
この1週間で少し楽に泳げるようになった気がします。
もう一息、頑張りたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』
(著:幡野 広志)
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です。
※今回取り上げさせていただいている一冊は、
「不治の病」(多発性骨髄腫)にまつわるお話です。
病に関するお話であり、センシティブな話も含まれるため、
予めご了承の上、お読み進めいただければ幸いです。
■この本は、著者の幡野氏が、
「多発性骨髄腫」と呼ばれる難治性のがんを宣告され、
そして、彼自身が死に向き合いながら、
その思いの丈を書かれた彼自身のお話です。
*
息子さんが1歳半のとき、
難治性のがんと宣告された氏は、
・平均余命3年であること、
・病気の中で、どのような症状が出て、
そしてどのように進行するのか、
・その時、どのような痛みがあり、
自分がどう感じるのか、妻は、周りの人はどう感じるのか、
、、、
そんな事実を知る中で多くの事を考えました。
そして、彼自身が、彼亡き後に息子さんに、
自分の考えを、思いが伝わるように、
あるいは自分の本当の想いが曲解されて
「お父さんが見ているよ」というような、
周りの親切心という名の暴力に巻き込まれないように、
その思いの記録を鮮明に、
今なお残し続けています。
■彼自身が思う価値観、考え、
・生とはなにか?
・死とはなにか?
・人生とは何なのか?
それらを今置かれている状況も含め、
正直にブログに書き綴ったところから、
この書籍が誕生しました。
■病というのは当事者しか、
本当の痛みはわからない、と私は思います。
しかし、病になると、
その周りの人の人生にも影響があります。
身近な人は心配しそしてできる限りのことをしよう、
とする人もいれば、場合によっては、
「病になった身内を持つかわいそうな”私”」
というような、主人公が本人からとってかわったる人、
長年連絡をとってこなかった人が、突然現れたりする、
あるいは感情に蓋をしきれなくなりお互いを傷つけてしまう、、、
そんな多くの出来事が起こる、と幡野氏は語ります。
病ということを舞台として、
優しさや親切という名の元、本人を傷つけ、
プレッシャーを与えることになることもあるし、
自分自身が予想もしない感情になることもある。
■患者本人がそのや病と戦う中で、
終末期の状況をしる中で、
・人生をどう終えるかという安楽死の問題を考える
・命を救おうとする医者、親族と、
もう十分生きたという患者本人の葛藤を考える
・親に恵まれなかったという感じる氏自身が、
どのように親子の問題を、血縁の問題を考えるのか、
・彼がブログを通じて出会った、
「生きづらさ」を感じる人の取材を通じて感じたこと
、、、
とても大切だけど、
いざその時が来るまではなかなか向き合えないテーマを、
命を燃やして生きている幡野氏が言葉にしてくれることにより、
私達に、一筋の想像力を与え、
考えるきっかけを与えてくれる、
そんな一冊であると感じます。
■いつ、どこで、
どんな事が起こるかわからない。
自分の人生も、周りの人生も、
常に不安定な、陽炎のような存在であると、
しばしば思うことがあります。
そして、そんな中だからこそ、
今を大切に行きたいと思いますし、
身近な人、ご縁を頂いた人、
あらゆる人に、どんなことがあっても、
後悔なきようその時間を共にできればと、私は思います。
そして、幡野氏の、気負うことなく、
現実と命と人生に向き合い綴られた言葉は、
多くのことを考えさせてくれるきっかけになると思います。
とてもセンシティブな内容ではあるものの、
それ以上に、とても大切な話だと思いましたので、
本日ご共有させていただいた次第です。
よろしければ、ぜひお手にとってみてください。
(以下、書籍の紹介です)
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「34歳のときに治らないがんの告知を受けた。
後悔はない。それは、すべてを自分で選んできたからだ。
生きにくさを感じている人に、
生きやすさを感じてもらえることを願って――。」
家族、友人、仕事、お金、自分の居たい場所、そして生と死。
命を見つめ続けてきた写真家が、大切にしてきた「選ぶ」ということ。
自らが取材したがん患者や、患者の関係者たちとの対話を通して見えてきたもの。
最後に選択するという安楽死について。
生きにくさを超えるために、自ら「選びとる」ことの意味を、強くやさしいことばで綴る。
「子どもって人生において選択肢を選べることが少ないですよね。
“与えられた”や“奇跡”という綺麗な言葉で言い換えることもできますが、
親や家族はもちろん、生まれ育った地域で最初の友人も決まるわけです。
社会の大人からいい子であることを求められて、子どものころから選ぶ習慣がないから、
大人になっても自分の人生を選べない、考えることが苦手な人がいるんだなぁと感じます。
子どもの頃って、どうしても選ぶことができないけど
大人になったり、病気で人生が短くなってくると、
じつはなんでも選べるし、選ばないといけないんですよね。
生きにくさを感じている人に、生きやすさを感じてもらえることを願っています。
(タイトルによせた著者)」
【目次】
1章 そしてぼくは、旅に出た。
2章 ぼくたちが求めている自由 ~Kさんへの取材を通じて~
3章 ほんとうの自立とはなにか ~Mさんへの取材を通じて~
4章 逃げ場を失わないために ~Tさんへの取材を通じて~
5章 家族のかたちを選びなおす
6章 ぼくが最後に選ぶもの
(※引用:Amazonブックレビューより)
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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<今週の一冊>
『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』
(著:幡野 広志)
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