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2033号 2019年9月14日

お互いの価値観のズレで悩んだときは、「あなたと私」ではなく「あなたの国と私の国」と考えてみる

(本日のお話 2357字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

先日は『システム・コーチング』のワークショップに参加しています。
あと二日間、楽しみたいと思います。

今年は「コーチング」に関して、
徹底的に学ぼうと思います。

また、夜は空手の稽古に参加。
疲れましたが、お陰様で夜ぐっすり眠れました。
運動が一番の休養です!



さて、本日のお話です。

昨日、『システム・コーチング』を学ぶ中で、
「人間関係を良くする」上での”学び”を得ました。

今日はその学びと気づきを、
皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【お互いの価値観のズレで悩んだときは、
 「あなたと私」ではなく「あなたの国と私の国」と考えてみる】


それでは、どうぞ。


■「人間関係」の悩みとは、
誠に尽きないものです。

プライベートでは夫婦間の関係、
あるいは友人の関係が上手く行かないと、
空は晴天でも、心は曇天になります。

あるいは「仕事」でもそう。

素晴らしいビジョンと、
そこに向けての戦略は、バッチリある。
でも、組織の中で「人間関係」の軋轢、不和、すれ違いがあれば、
美しきビジョンや戦略の達成も、ままならないでしょう。


■仕事であろうが、
プライベートであろうが、

人が集まって、
何かを成し遂げようとする際に、

「人間関係を適切に保つ力、チームを創る力」

は重要な要素であり、
1つの能力であるといえるかと思います。


■とは言っても、世間は広いし、
人も、実に様々です。

身の回りでは、
自分と相容れない人が必ずいるものです。

それはなぜかと言うと
「価値観が違うから」です。

もう少し丁寧に言えば、

「大切にしていることや考えが、
 自分と相手は全く違う」

ことが”合わない”という感覚を生み出すのです。


■例えば、「まず何より行動だ!」と、
「行動すること」を最も大切にしている人、がいたとします。

彼は、自分のキャリアや人生は、
「行動」で切り開いてきたと、
強く確信しています。

だから、そのことをメンバーにも伝えたい。
その果実を与えたい、そう純粋に思っている。

そんな人がいたとします。


一方、彼のメンバー。
彼女は「じっくりと考えて動くこと」を、
とても大切にしている人です。

これまでの人生の中で、
人生は危険なところ。

生き馬の目を抜くような世の中で、
常に危険にアンテナを立て、先を見通し、
きちんと計画をしたからこそ、今の自分がある。
大事なく、ここまで生き抜くことができた。
そう信じている人がいたとします。


では、この2人が、同じチームになって、
仕事をしようとしたとき、何が起こるか。

おそらくですが、

”それぞれの考え方、「信念」とも呼べるものが、
衝突し、混ざりあえず、何かしらのすれ違いを生み出す”

ことが想像されます。

■そんな時に、行動が大事なマネージャーが、

「お前はいつも動きが遅すぎるんだよ。
 もっと大胆に行こうぜ!」

などといっても、

リスクを重要視して、
リスクを避けることで運命を切り開いてきたメンバーにとっては、

「はいその通りですよね、わかりました!」

などと簡単にはいかないものなのです。

だって、「大切にしていること」が違うのですから。

そうやって、生きてきたし、
それは、骨絡みの思考習慣、なのですから。


■では、どうすれば双方歩み寄り、
より建設的なチームにできるのか?

その時に、1つの手法の1つとして、
昨日のシステムコーチングで学んだことがあります。

それは、

”私があなたを理解する、とか
あなたが私を理解する、という直接的な対話”

ではなく、ある「比喩」を使って考える、という技法です。

それは、こんなイメージ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1,「あなたの国」と「私の国」がある。

2,それぞれの国には独自の文化、価値観、政治、人々が住んでいる。
  そこに良い、悪いはない。(まるで実際の世界のように)

3,そしてその上で、「お互いの国」に旅行に行ってみる
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そんなイメージを持って、
「対話」をしていくのです。

実際に、地面の国境のような線を引いて、
そして超えていくようにすると、
よりイメージがリアルに広がります。


■すると、不思議なことに、
考え方に、ある変化が起こります。

例えば、

・より「あなたの考え(国)」を客観的に見ることができる
 
・「あなたの考え(国)」を好奇心を持ってみることができる
  遊び心で探索することができる

・別にあなたに染まる必要はなく、
 私と相あなたは違うルールを持っている、とわかる

というような内的変化です。


自分を、相手を、
「国」という表現を使うことで、
俯瞰して見ることができるのです。



■”比喩の力”とは、実に偉大なものです。

例えば、

「国」と「旅行」という言葉には、
多くの人にとっての『共通認識』があります。


「国」が違えば文化、政治、ルールも違って当たり前という、
『共通認識』を持っています。

同様に「旅行」を楽しむ時は、
自分の文化を押し付けるのではなく、
相手の文化を尊重し、歴史を探索する、
その国独自のルールを楽しむ、などの
『共通認識』を持っています。

海外に行って、
箸を使っていない外国人に怒る日本人はいません。


これらの『共通認識』を活用して、
「私」と「あなた」という、
全く違う国のような存在に対して

「異国の旅行というメタファー」

を通じて、
相互に理解しあう、違いを楽しみあう。

こんなことをしてみることで、
ぐっと、お互いが理解しやすくなるのです。



■人の違い、そのものに優劣などはありません。

そしてより多くのことを成し遂げる上で、
必ず必要なのは、「違いを理解しあい、活かし合う」ことなのです。

そうしなければ、チームでいる意味はないのです。



世界的ベストセラー『7つの習慣』曰く、
我々が人間的に成長遂げ、
そしてたどり着ける究極のゴール地点は、

「第6の習慣シナジーを創り出す」

ことである、といいます。

これは、違う人間同士が、
協力してより大きなものを生み出すという、
”相互依存(協力)”の習慣です。


そしてこれを形にするための大前提が

『お互いの違いを尊重する』

こと、なのです。


そして、お互いの違いを尊重し、
理解するための1つの方法として、


【お互いの価値観のズレで悩んだときは、
 「あなたと私」ではなく、「あなたの国と私の国」と考えてみる】


こと、とても大切だなあ、
そんなことを感じた次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

二人の人間の意見がまったく同じなら、一人は不要である。

スティーブン・R・コヴィー(『7つの習慣』著者)
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