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2063号 2019年10月14日

「有言実行」VS「不言実行」どちらの方が効果的なのか? の結論を考えた

(本日のお話 1970字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は、研修の企画作成。並びに読書。
夜からはムエタイのジムに行って体を動かしてきました。

やはり、運動は気持ちいいものです。
涼しくなってきたので、
来年のウルトラマラソン、トライアスロンに向けて、
筋トレ、ランニングを開始しようかな、と思いました。(お腹もだいぶかわいい感じになってしまったので、、、汗)


さて、本日のお話です。

先日読んでいた本の中で、
大切だなと思うキーワードがありました。

それが、『心理対比』なるキーワード。

今日はこのことからの学びについて、
学びと気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「有言実行」VS「不言実行」どちらの方が効果的なのか? の結論を考えた】

それでは、どうぞ。


■「夢や目標を語る」ということには、
やっぱり、効果・効能があると思います。

夢でも、目標でも、ゴールでも、
別にどんな言葉でも良いのですが、

「自分は、〇〇を達成します!」

と、周りに向けて宣言をすることは、
自らにプレッシャーをかけることになります。


というのも、周りに宣言しておきながら、

「結局あいつ、できなかったじゃん」

と思われる事は、
自分の信頼を落とすことになりますし、
当人にとっても、あまり気持ちよくはありません。

ゆえに、
言ったからにはやらねば!
という作用を良い意味で、
”自分の背中を緩やかに押してくれる「外圧」”
へと活用することは効果的であろう、
と思うわけです。


■しかしながら一方、

「夢や目標を語る」

ことに関する、弊害もあるようです。

それは、

”あまりにも熱くリアルに語り続けていると
既に達成してしまったかように感じてしまう”

という錯覚が起こる、ということ。

よく脳科学の理論や、スポーツにおける、イメージトレーニングの作用などでも引用されますが、

「脳はありありと想像すると、
 現実と想像に、区別がつかなくなる」

という”錯覚作用”が起こることは有名です。

ゆえに、
「リアルに熱く語ると、 もう達成したと錯覚してしまう」
ことが起こってしまいうる、ということ。
まさしく、
【「有言実行」VS「不言実行」、 どちらの方が効果的なのか?】
という昔から語り継がれる議論ですね。


■では、そのように

「夢を語ることのメリット」と、
「夢を語ることの弊害」が、

相混じわる中で、私たちはどのように、
「夢や目標」と向き合えばよいのでしょうか。

この
「有言実行」(=夢を語ること)「不言実行」(=夢を語ることの弊害/圧が下がる)

どちらのほうが、より重要なのか、を考えてみたいと思ったわけです。

■そして、その両者の間をつなぐのが、
冒頭にご紹介した『心理対比』という思考法です。

『心理対比』とは、
心理学者のGabriele Oetingen氏によって
開発された思考法とされています。

具体的にどんな思考法家というと、
”達成できそうな目標”に対して、
ポジティブな側面」と「ネガティブな側面」どちらも書き出す”

という手法です。

以下のようなステップを踏みます。

1,ゴールを達成した際の、ポジティブな側面を書き出す。

2,どんな表情で、どんな気持ちで、何ができているのか、
  などをリアルに想像してイメージしてみる

同時に、

3,ゴールを達成するまでに起こる、障壁を書き出す

4,どんな障害、トラブル、中断の怖れ、邪魔が入るか、、、   等々をリアルに想像をする

と。  


■つまり、
「有言実行」、夢/目標を熱く語った後には、以下のような質問を同時に考えるのです。

・どんな「考え」が目標の達成を妨げているのか?
・どんな「行動」が目標の達成を妨げているのか?
・どんな「癖や習慣」が目標の達成を妨げているのか?
・どんな「思い込み」が目標の達成を妨げているのか?
・どんな「感情」が目標の達成を妨げているのか?

と言うように。

こうすることで、
「夢/目標は語ったけれど、 現実まだまだ距離があるんだぞ」
と目標/ゴールに対してのギャップを認識するのです。


■こうして、
”理想と現実の明確なギャップ”
を自分で認識することで、
その間に”真空状態”が生み出されます。
そして、自分をより上に引き上げてくれるのです。

目標を宣言してプレッシャーをかけるのは効果的。
でも、目標だけ語って、錯覚を起こして、現実を置いてきぼりにしてはいけない。

ゆえに、
”「有言実行」と「不言実行」の間をつなぐのが、 『心理対比』なる思考法ではないか”
と、思うのです。

■ポジティブな夢を語るときは、そこ至っていないネガティブな側面も同時に考えること。

常にその差分を認識する。
意図的に”真空状態”を作りだす。

そして、その空気圧により、自らを上へと吸い上げていくことが、目標を現実にする上で、重要なことだと思います。

■ということで、目標達成における【「有言実行」VS「不言実行」どちらの方が効果的なのか? の結論を考えた】ことの答えは、、
1,目標を語り、宣言をし、プレッシャーをかける(=有言実行)2、しかし錯覚しないよう『心理対比』を使う(+心理対比)
という、
”『有言実行+心理対比』の組み合わせがよい”
という結論になりました。

「目標」とか語り出すと
つい熱くなってしまいますがこんな考えもあるよな、
くらいにご参考にいただければ、幸いでございます。

最後までお目通し頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>

たいていのものは何かで代用できるが、勤勉さに代わるものはない。
キングスレイ・ウォード(カナダの実業家/1932-)

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