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2093号 2019年11月13日

「それしか見えない時期」と「それ以外を見る時期」を交互に設けることで、迷いなく日々を歩めるようになる

(本日のお話 2454字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
並びに「7つの習慣」研修の実施立ち会い。

その後、来年のカナダのワークショップに向けて英語塾への参加と、

勉強には運動が良い、ということで
短い時間でしたがムエタイジムで体を動かしてきました。



さて、本日のお話です。

私事ですが、
最近携わってきたいくつかのプロジェクトが諸々一段落したこともあり、
落ち着いて考えられる時期になってきました。

そんな中、ずっと前から読もう読もうと思って読めていなかった、
『ストーリーとしての競争戦略』(著:楠木建)を読みつつ、
気づくことがありましたので、本日は皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「それしか見えない時期」と「それ以外を見る時期」を交互に設けることで、
  迷いなく日々を歩めるようになる】


それでは、どうぞ。


■これは私の主観ですが、

精神的にも力量的にも、
人が劇的に成長する時と言うのは

「それしか見えなくなる」

時期にこそあると思っています。


そもそも、
私たち一人一人が持つ時間と労力には、
当然ながら限りがあります。

そして、基本、能力の伸長というのは、
青臭いようですが実際のところ、

「時間✕努力」の方程式

で成り立ちますので、

”限りある自分の人生の資源を一点投下する”
ことによってこそ、新たな道を切り開くことができる、

と(少なくとも私は)考えています。


■実際、私自身振り返ってみると
「それしか見えない」と没頭し、
寝ても覚めてもそのプロジェクトのことが頭から離れない、と言う時、

当然ストレス、プレッシャーも多大にかかるものの、
自分の能力が劇的に伸長した、と体感しています。


■もちろん、周りから見ると表面的には、
色々と同時進行しているように見えることもありますが、
突き詰めていくと「いつもそのことが頭にある」のです。

それは

・甲子園に出場するために、
 野球のことばかり考えている、とか

・何とか合格したい大学に受かるために、
 ひたすら勉強し続ける、とか

・そのプロジェクトを絶対に成功させてやる

というように。

周りから見ると、表面的には、
「恋愛」やら「友人関係」やら、
もろもろ同時進行はしているのように見えても、
やっぱり、

「1つのことにフォーカスしたエネルギーは何かを生み出すもの」

といえるのでしょう。


■、、、ですが一方。

そして、この「集中するメリット・デメリット」について、
”もう一つの視点”として、今読んでいる
著書『ストーリーとしての競争戦略』が、
こんな話を伝えてくれました。

そしてその話が、なるほどな、と思ったのです。

(以下、引用いたします)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

車の運転のたとえ話にあるように、
日常の理論はひとたび自分の視界の中に入ると、
非常によくものを見せてくれます。

しかし、見える範囲は限られてきます。

厳しくなる競争の中で、
人々はますます早く走ることを強いられています。

高速道路を走っている状態を想像してみてください。
早く走れば走るほど、どうしても”視点も固定”してきます。

物がよく見え、的確な判断と行動ができるという野生の嗅覚の強みは、
「走りながら考える」ということ自体にあるので、

視野と視界の問題はすぐには解決のつかないジレンマです。


そこで、視点を転換し、視界を広げるために、
他のさまざまな業界や企業や経営者に学ぶ必要が出てきます。

(引用:『ストーリーとしての競争戦略』(著:楠木建)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

というお話。


■高速で走っていると

・集中力が増し、判断力・決断力が研ぎ澄まされ、
・視界もクリアに見える

のです。しかし、一方、

・”視点が固定”してしまう

ということが起こりうる、とのこと。

言われてみれば、そのとおりですね。

■集中すること、ひたすら走り続けることで
得られるものも多々あるのはお伝えしたとおり。

しかし、人生というのは、
長期的に続くものですから、

「自分の進む道が間違っていないか」
「この方向でよいのだろうか」

と、時には、
”視点を広げる”必要もあるのでしょう。

せっかくフォーカスをしていくのであれば、
最も波及効果が高い選択をしていきたいですから。


■少し話が変わりますが、
これに関連したことで思い出した話があります。

私はトライアスロンをやるのですが、

トライアスロンの最初の競技はスイムです。

海で泳ぐわけですが、
プールと違い、コースロープもない。

すると、
盲目的にクロールをし続けていると、
微妙に右に曲がっていたりして、
ぐるぐると同じところを回ってしまう、、、

なんて事が起こるのです。


ゆえに、そのような事態を避けるため、
きちんとゴールに最短で向かうためにも、

オープンウォータースイム(海で泳ぐこと)においては
必ず「ヘッドアップ(顔を上げる)」という行為を入れるのです。

「ヘッドアップ」とは、
クロールを何回かしたら顔を上げ、
周りを見渡し、目標物を確認するというアクションです。

私のようにまだ未熟なトライアスリートは、
場合によっては泳ぎを一旦ストップし、
周りを見渡してコースから外れてないか、

ということすらします。


つまり、先程の話とつなげると、

「集中して泳ぐとき」と、
「視点を広げる」を交互に繰り返し、進む、

ということですね。


■結局のところ、
自分が進んだ道が正しかったか、
あるいは間違っていたか、というのは、
進んでみないとわからないもの。

しかし、”没頭するのみ”だと、
気づかないうちにあらぬ方向に進んでしまうこともあり得ます。

ゆえに、
しばらく全力で走ったら、
顔を上げ周りを見渡し、進んでいる方向確認すること。


「そのことしか見えない」時期を経て、
自分の能力を高め、尖らせ、抜きん出て、

一呼吸したときには、少し周りを見渡して、
この方向に進んでいいのだろうか、
軌道修正をした方が良いのではないか、

そのように”絞りを変えていくこと”が、
迷いなく、力強く日々を泳ぎ続ける上で、
重要なことではなかろうか、

ゆえに、

【「それしか見えない時期」と「それ以外を見る時期」を交互に設けることで、
  迷いなく日々を歩めるようになる】

と思った次第です。

皆さまは、「それしか見えない時期」と
「それ以外を見る時期」どちらにいますか?

それしか見えない、と盲目的になっている
あるいは、それ以外を見て進めていない、
いずれかに偏り続けている可能性はありますか?
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<本日の名言>

X+Y+Z=成功、で、
Xが仕事、Yが遊び、Zは沈黙。

アルベルト・アインシュタイン(ドイツの物理学者/1879-1955)
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