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2097号 2019年11月17日

今週の一冊『元祖プロ・コーチが教える 育てる技術』

(本日のお話 1964字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、某製薬会社向けの
ストレングスファインダー研修の実施サポートでした。

今回は、テーブルコーチとして携わらせて頂きましたが、
若く、活気のある皆様で、携わっている私自身、
大変エネルギーをいただいた時間でした。

やはり自分と他人の「強み」を認め合うことは、
間違いなく職場を良くする!

そう確信した1日でした。

また夜は映画鑑賞。
そしてその後、英語の勉強などでした。



さて本日の話です。

毎週日曜日は、お勧めの1冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『元祖プロ・コーチが教える 育てる技術』
ジョン・ウッデン (著), スティーブ・ジェイミソン (著), 弓場 隆 (翻訳)



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です。


■皆様は「ジョン・ウッデン」なる人物をご存知でしょうか?


ウッデン氏は、平たく言えば

米国大学のバスケット史上最高のコーチとも、
21世紀最高のスポーツ指導者とも称される、

知る人ぞ知る有名指導者です。

(ちなみに、フランクリン・コヴィーの
 映像教材にもなっている人物です。余談ですが)


具体的な実績としては、

・UCLAのバスケットボールチームを指導し、
 同チームを全米大学競技協会の優勝に導き、
 合計10回、そして7回連続優勝を果たす。

・88連勝(当時新記録)、トーナメント試合で38連勝(当時新記録)、
 太平洋地区での全勝優勝が8回。
 生涯勝率が8割を超え、年間最優秀コーチを何度も獲得。

・選手時代も、大学のオール・アメリカンに三度選ばれ、
 選手とコーチの両方で殿堂入りを果たしている、

という、まさに伝説と言えるコーチです。


■その経歴を並べただけでもすごい。

しかし、本当に称賛されるべきところは、
実はその結果を超えた「その人物の高潔さ」にあるのです。

彼の教え子は口を揃えて言います。

「ウッデンコーチから、
 バスケットではなく、人生を学んだ」

「彼のために、何とか勝ちたいと思った」


、、、と。


■そして、この本はウッデン氏が、

”どのような哲学を持ち、
 選手たちと向き合い、指導してきたか”

を端的に、明瞭に伝えている一冊なのです。


以下、私が印象に残った話をお伝えすると、


ウッデン氏は、
勝つことよりも、そのプロセスを最も大事にしていた。

そして彼自身が背中でその模範を示し、
バスケットでも、仕事でも、人生でも


【なれる最高の自分になるために、質の高い努力をしていたかどうか】


このことでのみ、”成功の定義”をしていたそうです。

もし「考えうる最高の努力」ができていたら、
結果は負けても構わない。

それは、その人にとって、成功以外の何者でもない。
だから、胸をはりなさい、と語る。


、、、しかし、それまでの準備が完全でなかったとしたら、
たとえ試合で勝利しても、それは成功ではない。

そしてそれを知っているのは、自分だけだ。

そう、一貫して言い続けたそうです。


■ウッデン氏の指導は、
バスケットボールの指導ではなく、

努力や、謙虚さや、
仲間への尊重や、忍耐、自制心、情熱、

など、まさしく人生の哲学であり、
その哲学を元に、一人ひとりが

『なれる最高の自分になるための努力』

をすることで、
信じられないような結果を出してきた、

そんな、人間の可能性を信じさせてくれる、
実に素晴らしい一冊なのです。



■一言、この本について伝えたい事があるとすれば、


「メンバーや部下を持つ人は全員、
 騙されたと思って読んで欲しい!」


と心からお勧めしたい本です。

(もちろん、子供を持つ親御さんにも、
 メンバーを持たない人にもすべての人に読んで欲しいです)



結局は、「人を育てる」という事は、

論理的とか、頭が良いとか、
仕事ができるとか、筋が通っているとか、
そんな部分以上に、

・相手に対する深い愛情
・人間の可能性に対する尊重
・相手を1人の人間として尊重する姿勢
・人間の心理に対する深い理解

などの、”あり方”の集大成でしかない、
その、とても大切なことを思い出させてくれる一冊です。


■本書の内容は、実にシンプルで、

ウッデン氏が、選手を指導にあたって、
どんな哲学を持っていたかについて


”1行の短い名言”と、”補足する1ページ足らずの短い文章”が合計60項目並ぶ、


という非常に簡潔な本です。

ページ数も148ページと大変薄い。


しかし、「言葉」は力を持ちます。

特に、ウッデン氏のように、
ホンモノの方が綴られた言葉は、
同じ”言葉”でも、重みが違って届くものです。


選手に対して、大いなる愛情を持ち、
その人の、人間が持つ可能性を信じきって、
そして結果を出し、人々の人生を示してきた氏の言葉だからこそ、

シンプルなのに奥が深く、
本質をズバリとえぐるような、
そんな感覚を覚えさせられる、
「珠玉の言葉」と出会えるかと思います。


本当に、ぜひ読んでみてください。

人によっては、バイブルになりえる本だと思います。

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<今週の一冊>

『元祖プロ・コーチが教える 育てる技術』
ジョン・ウッデン (著), スティーブ・ジェイミソン (著), 弓場 隆 (翻訳)



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