未来に杭を打ち立てると、「クリエイティブ・テンション」が発生する
(本日のお話 2503字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、
営業研修「ヘルピング・クライアンツ・サクシード」の研修実施。
また2件のアポイントでした。
夜は会食でした。
*
さて、早速ですが本日のお話です。
先日、「7つの習慣」の大ベテランの講師の方と、
”なぜミッションが必要なのか”
についてランチを食べながら、
語っておりました。
今日はこの、
”なぜミッションが必要なのか”の理由について、
思うところをお伝えできればと思います。
タイトルは、
【 未来に杭を打ち立てると、「クリエイティブ・テンション」が発生する 】
それでは、どうぞ。
■「ミッション」が大事。
「ビジョン」が大事。
「目標」が大事。
言葉は違えど、また、
その言葉の間の抽象度や、
実現期間の長短はありこそすれ、
「未来に何かを打ち立てる」
ことの大切さは、
古今東西、言われ続けてきたことです。
■もう、
「ミッションが大事」とか、
「ビジョンが大事」とか、
偉人・賢人の言葉として
自己啓発本、ビジネス本も含め、
必ずと言っていいほど触れられているため、
組織でも個人でも言われすぎていて、
何を今更感もあるような話です。
しかし、目にする機会があったとしても、
実際に、そのミッションやら、
ビジョンと言うものの大切さを、
本当に理解できているのか、
そして、明確に言葉にして、
落とし込んでいるかどうかと言うと、
90%の人はやっていない、と思っています。
■世界3000万部のベストセラー
『7つの習慣』においても、
”第二の習慣 終わりを思い描くことから始める”
において、「ミッションステートメントを書く」ことが、
極めて重要な要素であり、
これこそが自分の人生をプラスにもっていくための、
非常に重要なポイントであると伝えています。
ゆえに、実際のワークショップでも、
ミッションステートメントの草案を書き、
それらを清書することを推奨しますが、
実際に自分が心行くまで納得いく、
ミッションステートメントものを書き上げました、
と言う方は、なかなかお目にかかることができません。
■そしてその気持としては、
”書いたところで今すぐに何かが変わるわけではない”
と言う即効性の問題や、あるいは
”何だか怪しいし、書く理由がよくわからない”
といった、動機付けがなされていないからかもしれません。
「まあ、わかるけどね」
(でも、わざわざ時間をとり、頭を使って考えるほどでもない)
というのが、本音ではなかろうか、
と推察しております。
■しかし、改めて、
あえて断言したいのです。
それは、
『「ありたい姿(ミッション・ビジョン)を打ち立てる」事は、
人生のコントロール感を持ち、
今を劇的に良くしようとする人にとって、
必要不可欠なものである』
と。
■この「ありたい姿」を明確にすることが、
なぜ必要なのか? について、
以前、とある「組織変革の社会人ゼミ」において、
こんなキーワードを聞きました。
それは、
【クリエイティブ・テンション】
と言うキーワードです。
さて、この、「クリエイティブ・テンション」とは何か?
日本語に直訳すると、
「創造的な(クリエイティブ)引っ張りあい(テンション)」
という意味になります。
■まず前提ですが、
我々は、基本的に楽をしたい生き物です。
そして、安全・安心を求めます。
ゆえに、何もない状況であれば、
基本、今のままでいる方が楽だし、
将来の予測ができるため、安心です。
(それがたとえ望ましくない現状だったとして、
”予測できること”が安心なのです)
ゆえに、人間は、
本能的には現状に留まろうという働きとなります。
ですから、
「これから早起きをしよう」とか
「将来に向けて毎日英語の勉強しようとか、
「今の体型をもっと痩せるためにダイエットをしよう」
と打ち立てたとしても、
結局、現状に押し戻されるのです。
■想像していただきたいのですが、
イメージでいえば、
自分の後ろに、大きい杭が建てられていて、
そこと自分が、強力なゴムで結ばれているイメージ。
ゆえに、自分が前に進もうと思っても、
「現状維持と言う強力なゴムの引力」
によって、元の場所に引き戻されてしまうわけです。
、、、では、どうしたらその現状維持の引っ張る力(テンション)に抗い、
前進むことができるのか?
その前に進むための力になるのが、
『「ありたい姿」(ミッション・ビジョン)を明確にすること』
なのです。
■ミッション、ビジョンを、
そこに行きたい、いや、行くべきだ、
むしろ、行っていなければおかしい。
、、、それぐらい、
頭の中で何度も何度も再生し、
それこそがあるべき状態のはずなのに、
(現状あるはずの場所なのに)
と思うことができると、
自分の前方に、もう一つ、
『「ありたい姿」という未来の杭』
が、打ち立てられるイメージ。
そうすると、打ち立てた瞬間に、
その「未来の杭」から、もう一つのゴムが伸びてきて、
自分とつながります。
そして、
「現状からの杭」から出たゴムと、
「未来からの杭」から出たゴムと、
その間のゴムに引っ張られる自分の間で、
引っ張り合いが起こるわけです。
この状態を、
『クリエイティブ・テンション』
と呼ぶのです。
■現状維持の力は極めて強いです。
ゆえに、「現状からの杭」に引き戻されないためには、
ありたい姿、「未来からの杭」を、
強化する必要があります。
それが、
”ミッション、ビジョンをありありと描くこと”
であり、具体的に想像すればするほど、
未来からの引力が強まり、
引き寄せられるような作用が働く。
ゆえに、
”ミッション・ビジョンを打ち立てる事は、
「ありたい姿」へ連れて行ってくれる”
と言えますし、同時に、
『「ありたい姿(ミッション・ビジョン)を打ち立てる」事は、
人生のコントロール感を持ち、
今を劇的に良くしようとする人にとって、
必要不可欠なものである』
と思うのです。
■いずれにしても「ありたい姿」がなければ、
現状や環境に押し流され、
今のままで、1年、3年、5年と続けてしまう
しまいたくなる、これが基本状態である、
このことは認識し、
ミッション・ビジョンの大切さを、
再認識することが大事であろう、
そのように思っている次第です。
皆様は、ご自身のミッション・ビジョンから
どれくらいの引力を感じていますか?
===========================
<本日の名言>
未来を予測する最善の方法は、
自らそれを創り出すことである。
アラン・ケイ
===========================