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2121号 2019年12月11日

人は「さなぎのドロドロした時間」を経て、蝶になる

(本日のお話 2302字/読了時間2分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は1件のアポイント。
並びに英語塾への参加。
夜は会社の懇親会でした。



さて、早速ですが本日のお話です。

最近、
”空いた時間があれば英語の勉強”
という生活になっておりますが、

そんな中で、

「成果の見えづらい行動に取り組む上での心構え」、

について思うところがございましたので、
気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【人は「さなぎのドロドロした時間」を経て、蝶になる】


それでは、どうぞ。


■皆様が取り組んでいらっしゃることで、

「なかなか成果が見えない」

と言うこと、無いでしょうか。

それが、

・英語の勉強や、
・資格取得のための勉強や、
・営業スキルの向上

など、具体的なスキルや勉強の習得も
変化が見えないことの一つかもしれませんし、

もう少し広く捉えて、


「自分という人間そのものの成長」


という抽象度の高い話で言えば、
その変化は更に、わかりづらくなります。



■例えば、この1年間で、

・いろいろと人にあった
・たくさんの本を読んだ
・様々な勉強会に参加した
・自分で毎日日記も書いて内省している

という、自己研鑽を心がけている、
しかし、さしたる「変化感」は見られない。

このような事、皆様にも、
ご経験はあるのではないか、と思います。


では、人の変容とは、

”何をどれくらい打ち込み続ければ、
「大きな変化」が感じられるのか?”

このことについて、
ヒントとなるエピソードを昨日聞き、
思うところがあったのです。


■それは、ある方の”英語学習のエピソードです。

以下、このような話でした。



私(紀藤)

「最近、英語勉強のために、
 地味に”ディクテーション”(英文で生まれたものを生地に書き取る)練習をしてます」

すると、その方(=英語が話せる)が、
食いついて答えてくれました。


「ディクテーション、地味だけど効果ありますよね。
 私もそれをずっとやっていて、
 英語力、すごく伸びたと感じます」


私は聞き返します。
「ちなみに、どれくらいの期間やってたんですか?」
すると、こう答えられます。


「通勤40分間の時間を使って、1年半位の間です。

 ずっと人の出入りがない、
 電車の連結部分で硬い下敷きをひいて、
 ひたすらディクテーションしていました」

「やっているときは、
 何が変わっているか全然わからないんですが、

 以前聞いた言葉がすっと入ってきたり、
 この話こんなに簡単だったっけな、
 と思うようになるんですよね。

 そのとき、成長した感を感じるものですよね」


という、短いやりとりでした。



◼︎しかしながら、この話を聞いて、

「人の変容プロセスとはかくの如きものであろう」

と思ったのです。


先程の方の、ディクテーションは、
「一年半」でした。

働くのは220日として、330日間。
それにかけること40分。

つまりざっくり、

「13200分(220時間)、ディクテーションをした」

ことになります。

そしてポイントは

「やっている間、
 さしたる変化感は感じられなかったが、
 ひたすら打ち込み続けたら、変わった」

というこの事実。

これが、
「変化変容のための基本方程式」ではないか、
と思うわけです。



■特に語学は代表的ですが、
我々の成長、という曖昧なものになるものにつれ、
たとえ何かアクションしていたとしても、

ゲームのように、やればすぐに
レベルアップするものではない

ものです。

しかしながらそれでも、

「打ち込み続ける限り、
 その変化は内面で継続している」

わけです。


それは、まるで「さなぎ」が、
蝶に羽化するプロセスに似ています。


「さなぎ」そのものは、
全く外からは動きがないように見えたとしても。

内面では何かしらの化学変化が起こっている。

それが一定期間の時間を経て
「内的な変化が満たされたとき」に、

美しい蝶として、
新たなる姿に変容していく様です。


■「さなぎ」の状態とは、

その内面は実は、
ドロドロとした液体です。

人に例えるならば、
「何者でもない状態」
といえるかもしれません。

しかし、その

「ドロドロした時間」を大切にする

ことがなければ
蝶になることはないのでしょう。


■日々、ちょっとでも現状を良くしようと、

小さな自己改善、
学びのアクションを続けるものの、
なかなか成果が見えない、

という事、あると思います。

しかし、先述の
「英語学習のディクテーション」のように、
変化が見えないとしても、
変化の兆しになり得る行動を続けることです。


人の人生は英語のディクテーションより、
もっともっと期間の長いものですが、
それでもなお、

・本を読む
・人と会う
・誰かに価値を提供する
・勉強会に参加する
・日々の自己改善をし続ける

ことを続け、

たとえ、その一手だけでは、
何の効果も感じられないとしても、

ただただ習慣のごとく、
打ち込み続けること。


それは目に見えずとも

「自分という”さなぎ”を羽化させるための、
 ドロドロとした化学反応の最中である」

そう認識することが、

どこかで化けるための、

「人の変容のプロセスであろう」

と思っております。



<まとめ>

・すぐに成果が見えない事はたくさんある。
 語学学習もそうだし、人の成長、という
 曖昧なものであればなおのことそう。

・しかし、英語のディクテーションを、
 ある一定期間打ち込み続けて突然聞こえるようになるかのごとく、
 「成果が見えない一手」も意味がある。

・その「成果が見えない一手」とは、さなぎが、
 その動かないなかで内的な化学変化を起こしている様に似ている。

・ゆえに、見えない一手でも、
 さなぎを羽化させるための確かな1歩であると信じ、
 ひたすらに打ち込み続けること。

・それが蝶になるために、
 質的に変化した新たな自分に出会うために、
 必要不可欠な行動であろう


皆さまは、自分を羽化させるための
「すぐに成果が見えない一手」を
どれくらい行っていますか?
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<本日の名言>

準備10年、成功5分。

ロアール・アムンセン(ノルウェーの極地探検家/1872-1928)

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