「プレステ4」を90日で売却した理由から考える、「習慣化には環境設定が大事」というお話
(本日のお話 2516字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
ならびに、ランチミーティング。
また英語塾への参加でした。
その他研修の準備と、
30分だけムエタイジムへ行きました。
*
さて、本日のお話です。
今日は、
「習慣化には、環境設定が大事だ!」
と強く思う出来事がありましたので、
そのお話とともに、
皆様に気づきと学びを、
ご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【「プレステ4」を90日で売ってしまった理由から考える、
「習慣化には環境設定が大事」というお話】。
それでは、どうぞ。
■「自由意志など、1%しかない」。
今年の年始、このことを、
まざまざと突きつけられました。
■私の話ですが、
しばしば、私に対して、
「意志が強い」とか
「スゴイ意志力ですね」
と言っていただくことがあります。
多分それは、
メルマガを2000日以上、
毎日書いているから、でしょう。
だから、意志が強い?
、、、とんでもない、なのです。
■人(私)の意志なぞ、
冬の鍋に入れた絹ごし豆腐のように、
脆く、柔らかく、
簡単に崩れるさるものである、
薄々感じていたその予感を、
あらためて確信させてくれた、
ある出来事がありました。
しかし、学ぶことも多い出来事でした。
■、、、遡って1ヶ月半前。
11月の暮れのお話です。
今期末を終え、仕事に一区切りしたある夜、
新宿を歩いていました。
その前後で、妻から
「すごい面白そうなゲームがある」という話を、
されていました。
妻がゲームの話をするなんて、珍しい話です。
妻には無理を言って仕事の手伝いをして
もらっていたため、
「いつもありがとう、
少し早いクリスマスプレゼントにしようか」
と、近くにあった
新宿のドン・キホーテにて
『プレステ4 デス・ストランディング限定版』
というゲーム機とゲームソフトを、
勢いで購入したのでした。
「生まれて初めて、ゲームを買ってもらった!」
妻は、大層嬉しそうでした。
■その後、年末年始の大型連休に入ります。
元々ゲーム好きの私にとって、
ゲームの魅力とは、実に凄まじいものでした。
ここ10年ほど、
そんなことはなかったのに、
没頭するようにゲームにハマってしまったのです。
でも、楽しいと同時に、
大きな後悔も生まれました。
それは、年末年始は、1月末にある、
海外のワークショップ参加のため、
英語の勉強をすると、決めていたからです。
なのに、流れ流され、
プレステ4に、多分に時間をつかってしまった。
これは、「完全なる敗北」です。
(情けなし、です)
■休みが終わり、
「もう、ゲームは終わり!」
とゲームを封印することに決めました。
実際、仕事が始まるとスイッチが入り、
ゲームのことも、少しずつ忘れていきました。
■、、、でも、です。
本当に恐ろしいのは、ここから。
疲れた1日の終わり。
英語勉強しようかな、
あるいは、ランニングでも行こうか。
その前に、スーツを抜いて、
ふうっとくつろいだソファの隣に、あの
『プレステ4』
が、佇んでいるのです。
(ああ、あのデススト(ゲームの名前)面白かったな)
(ちょっとだけ、気晴らしにやろうかな)
脳に「楽しいこと」と教育されてしまったが最後、
あのドーパミンの味を味わいたくて、
ついそれに手を伸ばし、
スイッチをいれて、ちょっとだけ、、、と、
プレイしてしまう。。。
そして、その世界に閉じ込められる。
そして、罪悪感。
こんなことが、年始後も
2~3回、起こっていたのでした。
■別に納得していたらいいんです。
ただ、私は
”「やると決めたこと」があるのに、
吸い寄せられるようにやってしまった”
ここが問題。
罪悪感と自尊心の毀損が起こるからです。
■ここで、改めて実感したこと。
そして、「学んだこと」が2つあります。
1つ目は、
『1,人の意志は、(ほぼ)ないのだ』
ということ。
■これは、リアルな実験でも、
証明をされています。
『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』
という、人の行動科学について、
日立製作所中央研究所で調査された話です。
*
ある実験によると、
人は1日の中で、「意志を発動させる」と、
(例えば、
・食べたいものを我慢する、
・眠たい会議なのに、集中して聞こうとする
・プレゼンで集中してしゃべる、などです)
段々と、「意志力のゲージ」が削られていき、
1日の終りには、ほぼなくなっていく、
ということがわかりました。
その体力メーターの量は人によりそれぞれです。
しかし、「意志力のゲージ(残量)」を使い切って、
枯渇してから「意志力」を発動させようと頑張っても、
それは、極めて難しいことがわかりました。
だから、疲れた後は、
感情や欲望を、我慢できなくなるのです。
人間、みんな、そうなのです。
*
私も、もちろんそう。
1日働いて疲れた後に、
「プレステちょっとやりたいなあ」
と思って耐えようとしても、
人の「行動科学」として、実は難しいのです。
(なんだか言い訳のようですが)
『1,人の意志は、(ほぼ)ないのだ』
そのことを体感したのでした。
■そして、この話が、
2つ目のポイントに繋がります。
人の意志は、(ほぼ)ない、だからこそ、
『2,環境設定がすべて』
である、ということ。
■疲れたとき、意志力がなくなったとき、
「そこにプレステがあるから」
やっちゃうのです。
「プレステやって面白かった」という
その甘美な果実の味を教育された脳は、
抗うことが、基本できません。
■であるならば、やることは一つ。
「プレステ4を生活圏内から取り除く」
これが、最善の策となります。
禁酒をしたければ、
お酒が冷蔵庫になければよい。
お菓子を辞めたければ、
お菓子が家になければよい。
仕事をしすぎてしまうなら、
タイマーをかけて、パソコンが
シャットダウンするように設定すればいい。
、、、シンプルな話。
しやすい、あるいはじづらい環境設定をすれば、
人はそれに従わざるを得なくなります。
■そんな気づきを、妻と語り合い、
「この1年、何をしていきたいのか?」
「プレステ4は、その役に立つのか?」
という話を語り合い、
プレステ4の存在のリスクを妻と話し合い、
結果、プレステ4を売却することに決まりました。
そして、昨日、
買取業者に引き取りに来てもらったのでした。
、、、わずか90日のプレステ4でした。
■あらためて、まとめると、
人は、「環境の生き物」ということ。
そして、「意志に期待する」ことが、
ずるずると敗戦パターンを繰り返す原因なのです。
ゆえに、自分の行動を変えたければ、
【望ましい行動をしやすくなる環境設定、
そして、
避けたい行動を避けやすくする環境設定】
ここに注力することこそが、
自分の行動を、習慣を望ましいものにする上で、
大変重要なことであろう、
そのように思う次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人間は何にでも成れる動物だ、
何事にも慣れる存在だ。
ドストエフスキー(ゲーテ/1749-1832)
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