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2162号 2020年1月22日

「プレステ4」を90日で売却した理由から考える、「習慣化には環境設定が大事」というお話

(本日のお話 2516字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
ならびに、ランチミーティング。
また英語塾への参加でした。

その他研修の準備と、
30分だけムエタイジムへ行きました。



さて、本日のお話です。

今日は、

「習慣化には、環境設定が大事だ!」

と強く思う出来事がありましたので、

そのお話とともに、
皆様に気づきと学びを、
ご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【「プレステ4」を90日で売ってしまった理由から考える、
 「習慣化には環境設定が大事」というお話】。


それでは、どうぞ。



■「自由意志など、1%しかない」。

今年の年始、このことを、
まざまざと突きつけられました。

■私の話ですが、
しばしば、私に対して、

「意志が強い」とか
「スゴイ意志力ですね」

と言っていただくことがあります。

多分それは、
メルマガを2000日以上、
毎日書いているから、でしょう。

だから、意志が強い?

、、、とんでもない、なのです。

■人(私)の意志なぞ、
冬の鍋に入れた絹ごし豆腐のように、

脆く、柔らかく、
簡単に崩れるさるものである、

薄々感じていたその予感を、
あらためて確信させてくれた、
ある出来事がありました。

しかし、学ぶことも多い出来事でした。


■、、、遡って1ヶ月半前。

11月の暮れのお話です。

今期末を終え、仕事に一区切りしたある夜、
新宿を歩いていました。

その前後で、妻から
「すごい面白そうなゲームがある」という話を、
されていました。

妻がゲームの話をするなんて、珍しい話です。

妻には無理を言って仕事の手伝いをして
もらっていたため、

「いつもありがとう、
 少し早いクリスマスプレゼントにしようか」

と、近くにあった
新宿のドン・キホーテにて

『プレステ4 デス・ストランディング限定版』

というゲーム機とゲームソフトを、
勢いで購入したのでした。


「生まれて初めて、ゲームを買ってもらった!」

妻は、大層嬉しそうでした。


■その後、年末年始の大型連休に入ります。

元々ゲーム好きの私にとって、
ゲームの魅力とは、実に凄まじいものでした。

ここ10年ほど、
そんなことはなかったのに、
没頭するようにゲームにハマってしまったのです。

でも、楽しいと同時に、
大きな後悔も生まれました。

それは、年末年始は、1月末にある、
海外のワークショップ参加のため、
英語の勉強をすると、決めていたからです。

なのに、流れ流され、
プレステ4に、多分に時間をつかってしまった。

これは、「完全なる敗北」です。
(情けなし、です)


■休みが終わり、

「もう、ゲームは終わり!」

とゲームを封印することに決めました。

実際、仕事が始まるとスイッチが入り、
ゲームのことも、少しずつ忘れていきました。


■、、、でも、です。

本当に恐ろしいのは、ここから。

疲れた1日の終わり。

英語勉強しようかな、
あるいは、ランニングでも行こうか。

その前に、スーツを抜いて、
ふうっとくつろいだソファの隣に、あの

『プレステ4』

が、佇んでいるのです。

(ああ、あのデススト(ゲームの名前)面白かったな)
(ちょっとだけ、気晴らしにやろうかな)

脳に「楽しいこと」と教育されてしまったが最後、
あのドーパミンの味を味わいたくて、

ついそれに手を伸ばし、
スイッチをいれて、ちょっとだけ、、、と、
プレイしてしまう。。。

そして、その世界に閉じ込められる。
そして、罪悪感。

こんなことが、年始後も
2~3回、起こっていたのでした。


■別に納得していたらいいんです。

ただ、私は

”「やると決めたこと」があるのに、 
 吸い寄せられるようにやってしまった”

ここが問題。

罪悪感と自尊心の毀損が起こるからです。



■ここで、改めて実感したこと。
そして、「学んだこと」が2つあります。


1つ目は、

『1,人の意志は、(ほぼ)ないのだ』

ということ。


■これは、リアルな実験でも、
証明をされています。

『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』

という、人の行動科学について、
日立製作所中央研究所で調査された話です。



ある実験によると、
人は1日の中で、「意志を発動させる」と、

(例えば、
 ・食べたいものを我慢する、
 ・眠たい会議なのに、集中して聞こうとする
 ・プレゼンで集中してしゃべる、などです)

段々と、「意志力のゲージ」が削られていき、
1日の終りには、ほぼなくなっていく、
ということがわかりました。

その体力メーターの量は人によりそれぞれです。

しかし、「意志力のゲージ(残量)」を使い切って、
枯渇してから「意志力」を発動させようと頑張っても、
それは、極めて難しいことがわかりました。

だから、疲れた後は、
感情や欲望を、我慢できなくなるのです。

人間、みんな、そうなのです。



私も、もちろんそう。
1日働いて疲れた後に、

「プレステちょっとやりたいなあ」

と思って耐えようとしても、
人の「行動科学」として、実は難しいのです。
(なんだか言い訳のようですが)

『1,人の意志は、(ほぼ)ないのだ』

そのことを体感したのでした。


■そして、この話が、
2つ目のポイントに繋がります。
人の意志は、(ほぼ)ない、だからこそ、


『2,環境設定がすべて』


である、ということ。


■疲れたとき、意志力がなくなったとき、

「そこにプレステがあるから」

やっちゃうのです。


「プレステやって面白かった」という
その甘美な果実の味を教育された脳は、
抗うことが、基本できません。


■であるならば、やることは一つ。

「プレステ4を生活圏内から取り除く」

これが、最善の策となります。


禁酒をしたければ、
お酒が冷蔵庫になければよい。

お菓子を辞めたければ、
お菓子が家になければよい。

仕事をしすぎてしまうなら、
タイマーをかけて、パソコンが
シャットダウンするように設定すればいい。

、、、シンプルな話。

しやすい、あるいはじづらい環境設定をすれば、
人はそれに従わざるを得なくなります。


■そんな気づきを、妻と語り合い、

「この1年、何をしていきたいのか?」
「プレステ4は、その役に立つのか?」

という話を語り合い、

プレステ4の存在のリスクを妻と話し合い、
結果、プレステ4を売却することに決まりました。

そして、昨日、
買取業者に引き取りに来てもらったのでした。


、、、わずか90日のプレステ4でした。


■あらためて、まとめると、

人は、「環境の生き物」ということ。

そして、「意志に期待する」ことが、
ずるずると敗戦パターンを繰り返す原因なのです。


ゆえに、自分の行動を変えたければ、


【望ましい行動をしやすくなる環境設定、
 そして、
 
 避けたい行動を避けやすくする環境設定】


ここに注力することこそが、
自分の行動を、習慣を望ましいものにする上で、
大変重要なことであろう、

そのように思う次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人間は何にでも成れる動物だ、
何事にも慣れる存在だ。

ドストエフスキー(ゲーテ/1749-1832)

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