今週の一冊『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』
(本日のお話 2754字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、15キロのランニング。
またオンラインにて2件の打ち合わせ。
並びにホームページの作成、読書など。
会社のホームページを作成するにあたり、
研修で関わらせていただいたお客様の
ご感想・アンケートを、改めて見返しております。
研修直後だと、感情が入ってしまうのですが
時間をあけると、客観的に内容が振り返ることができ、
「自分が提供している価値」について
改めて見直す良い機会になっております。
*
さて、そんな流れを踏まえて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』
五十嵐康雄 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B083NQ66X7/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_z7DIEb05H0FRD
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です。
■人材開発の業界は、狭いものです。
私も、まさしくその業界の人間ですが、
コーチ、講師、コンサルタントと称される人が
まあ、たくさん存在しています。
また「講師」という肩書でなくとも
企業内外で実績を積んだ方が
「自分も講師(伝える側)として、
生業にしていきたい」
というナイスミドルの方も、私の周りに
同時にたくさんいらっしゃいます。
■私がたまたまその業界の人間だから
”類は友を呼ぶ”、であるのか、
あるいは「講師」と言う仕事が
元手そんなにかからないさそうだし、
喋るだけなら誰でもできる、、、
と思われているからなのか、はわかりません。
(実際は違います!)
■ただ、そんな「講師」業界
(とわかりやすくいいますが)の中で
私のわずかな周辺を見渡してみただけでも、
【仕事がどんどん来る人、来ない人が分かれている】
ことを感じます。
そして、今回ご紹介の本の
『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』について、
(ちょっとネーミングが露骨すぎて
少し節操ない感じは置いておいたとしても)
「何が選ばれるか、選ばれないかの違いをつくるのか?」
を対比して語っている本でございます。
■では、何がその”違い”を生むのか?
結論からすれば
1)人から紹介されるか?
2)リピートがあるか?
です。
上記を実現するために、リピート率9割、
年間200日稼働の売れっ子の講師である著者が、
「どのような工夫をしているのか?」について、
『講師の仕事の入り口から軌道に乗せるまでのプロセス』
を、わかりやすく、
シンプルにまとめている本です。
(30分あれば読めます)
■著書は、主に具体的な方法を中心に書かれています。
例えば、
・講師の仕事を獲得するにはどんな手段があるのか?
・自分の実績をつくるためには?
・自らのブランドを高めるためには?
・リピート繋げるためには?
・参加者に価値を提供するには?
・前に立ちファシリテートするときの動き方の注意点
、、、など書かれており、
読む人が読めば「まあ、そうだよね」という
当たり前の内容かとも思います。
■しかし、私がこの本において
”真に着目すべきところ”とは、
著者が語る背景にある
「講師を超えた、あるべきスタンス」
であると感じました。
それは一言で言うと、
【全ての瞬間において、
目の前の相手のことを思い、全力を尽くしているか?】
という問いではないかと。
■ちょっと暑苦しいようですが、
「参加者に迫る勇気があるか」
「自らが、常に挑戦し続けているのか」
「自分が提供する内容について
プラスもマイナスも真摯に向き合っているか」
「講師という役割を超えて、目の前の人々と対峙しているか」
という”あり方”です。
結局その”あり方(Being)”がなければ、
気づくと少しずつ参加者が減っていきます。
そして、「聞いてくれる人」もいなくなります。
本書でも書かれていますが、
【稼げる講師は、世に必要とされて講師となり、
稼げない講師は、「自分はやれる」の思い込みで講師となる】
とのこと。
「しゃべりたい」から講師になるのではなく、
「あなたから学びたい」と言われるから講師になる、
、、、これは厳然たる事実であり、
少なくともこの事を忘れてはいけないのだ、
と私自身、思わされました。
■ちなみに、私が参加者として研修に参加している時、
「ベテランだけど、”こなれ感”がある講師」
からは、
知識や言い回しは学びになっても
感情の閾値を超えることはない、と感じています。
深い部分での
「パラダイム・シフト(=ものの見方の変容)」が
起きづらい、と言えるかもしれません。
・「そうだったのか」という世界観の変容、
・心に言葉を打ち込まれた感覚
みたいな”感情面”での動きが不思議と少ないのです。
■確かに、”刺さる言葉”や
”刺さるワーク”はお持ちなのです。
だから、いつものセリフ、いつものワークがあり
それなりのパフォーマンスを出せるので
「合格点」は出せるのでしょう。
でも、「学びの場」はライブであり、生物です。
コンテンツ力 ✕ デリバリー力。
それが絶妙なレベルで組み合わさり、
”高いレベルの学びの空気”を作り出すと、私は考えています。
■受講者は、言語化できずとも
全てわかっているものです。
・講師が本気で伝えようと思っているかという「情熱」
(あるいは無難にこなしているのかどうか)
・講師がその分野において
どれくらい知識と経験があるのかという「力量」
は、やはり伝わるものです。
そして、特に感じるのは「情熱」の部分です。
・自分の事を最大限、思って伝えているのか
・自分の意見をはぐらかさず、覚悟を持って対峙しているのか
・自分たち一人ひとりに向き合う姿勢があるのか
・自分のことを尊重してくれているのか
、、、なるものは、
わずかな言葉のトーン、視線、
言葉の選び方、うなずき、体の使い方など
全身から滲み出るもの。
そしてそのメッセージは
小手先で隠しようがないもの、と思います。
■ゆえに、参加者や企画側の
”「お困りごと」や「成し遂げたいこと」を
どれくらい真剣に考え、全力投球をしているのか?”
という「あり方」「情熱」を軸として
その上で、
『言葉を使いこなす力』や
『全身で表現し、伝える力』や
『場をまとめるファシリテーション力』
がその分野の「経験と知識」と高いレベルで重なり
初めて、提供する時間が輝くものとなる。
そして参加者や、企画者に
満足いただける価値を与えられる
と(少なくとも私は)思っています。
同時にまだまだ道半ばのものとして
決して忘れてはいけないスタンスだ、
と自戒を込めて言い聞かせています。
■かつ、それを実現するためには、
結局のところ
『自分がどのように、日々生きているのか?』
にまで至りますし、
それももしこの本で言う
「稼げる講師」にもつながると思われます。
それはすなわち、
「常に挑戦、365日真剣勝負」
そうしてこそ、本物になるのでしょう。
■、、、と書いて思いましたが、
本書の内容を超えて、アツく書き過ぎたかもしれません(汗)
詳しくは著書をご参照に
答え合わせをしてみてくださいね。
いずれにせよ、これから
「講師」的な仕事をされたい方には、
とてもオススメの一冊でございます。
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<今週の一冊>
『稼げる講師、稼げない講師どこが違うか』
五十嵐康雄 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B083NQ66X7/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_z7DIEb05H0FRD
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