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『「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践』

今週の一冊『「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践』

2251号 2020年4月19日

(本日のお話 3090字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、読書。
ならびにZOOMセミナーへの参加。
またバイクにて30キロ走りました(室内マシンにて)。

引っ越しをしてから、
(ほんの少しだけ)家のスペースが広くなったので、
ロードバイクを机の前に設置し、

動画を見たりの、「ながらバイク」をやっていますが、
なんだか時間を有効活用している感じがします。

室内に閉じこもりがちなので、
この方法を有効活用しようと思った1日でした。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、おすすめの一冊をご紹介する
今週の一冊のコーナー。

今週の一冊は、

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『「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践』

小田理一郎 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B071G76MBC/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_asgNEbKJGGFX2

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です。

■『学習する組織』(著:ピーター・センゲ)という、

世界17カ国で翻訳され
世界250万部のベストセラーとなった、
有名な本があります。

(人事に関わる方は、既に読まれたり、
聞いたことがある著書かもしれません)

この本は、MITでの研究から生まれ、
インテル、ユニリーバ、VISA、ナイキ、リクルートなど、
有名企業がそれらの考え方を取り入れてきた、

”人と組織の能力開発のメソッド”

であり、
実際の業績としての成果にも繋がっている
非常に説得力がある、パワフルかつ効果的な考え方です。

■、、、が、往々にして、
このような「大著あるある」なのですが、

『学習する組織』自体は、
584ページにも大著。

実際、読み解くことが骨が折れる、
という本でございます(例にもれず、、、)。

しかし、本日ご紹介の

『「学習する組織」”入門”対話の』は、

そんな難解な一冊のエッセンスを、
日本における第一人者が
「入門」として大変わかりやすく、
紐解いてくれた書なのでございます。

■、、、といいつつ、
舐めたらいけません。

「入門」でも400ページあり、
実に読み応えがある一冊。

かつ、内容も濃く、素晴らしい本です。
人や組織を良くしようと考えたことがある方にとって、
一度読み始めてみたら最後、

”点と点が線となっていった感覚”

を覚えて、きっと興奮を覚えるはず。

■「成果を出す組織を作るために、
一体、私たちは何をすればよいのか?」

という”問い”について、
散らばったピースを、
一つのパズルをまとめあげるような
たまらなく痺れる一冊でございます。

■実際、多くの組織では、
色々な取り組みが行われています。

そして、それら一つ一つは、
効果的だし、必要なものなのです。
施策としては理にかなっている物が多いのでしょう。

例えば、

『社員1人1人が自分の目標を持つように促す』
(個人ビジョン、個人目標の設定)

というのもそう。

「”個人”への人材開発的なアプローチ」を
施策として行う場合もあります。

その中には、

・自分自身の「ミッション」を見つける
・自分の「強み」を見つける

など、より細かな要素に分解され、
皆さんに教育の機会を提供することもあります。

(私も研修を実施しています)

■あるいは、別のアプローチとして

『社員が共通のビジョンを描けるように
組織・チームのビジョンを創るプロジェクト』

というのもあります。

いわゆる”チームのビジョン”を設定するという
組織開発的なアプローチを導入する施策。

その中では、

・レゴでビジョンを作成する
・絵でビジョンを描いてみて共有する

という対話のセッションを行ったり。

これも、もちろん効果的な方法の一つです。

■あるいは、もっと密に

『一人ひとりの考え方の違いを相互理解する、
”対話”のアプローチ』

を導入する場合もあります。

営業と開発、経営と管理職など違った立場の人間が、
双方の考え方を歩み寄り理解し合う、、、
これもまた、重要なプロセスです。

■、、、しかし、です。

こういった、一つ一つの
「効果的であろう人材開発/組織開発の方法」が、

いったい、

『どのように相互作用し合って、
「成長をする組織」へと繋がっていくのか?』

については、複雑がゆえに、
体系的にまとめられていない、
バラバラになっているように感じられる、

ことも、あるのではないでしょうか。

■その中で、この

『学習する組織』

の理論では、
組織が目的を効果的に達成し続けるために

【組織が学び、習得しなければならない
”5つの理論と手法体系”がある】

と定義し、以下のようにまとめたのでした。

本書より参考に、私の解釈も含めまとめています
ちなみにその5つの理論は「3つの学習するテーマ」に分類されます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<志を育成する力>
個人、チーム、組織が、自分たちが本当に望むことを思い描き、
それに向かって自ら望んで変化していくための意識と能力を高めること。

【1、自己マスタリー】・・・
継続的に私たち個人のビジョンを明確にし、それを深めること。
エネルギーを集中させ、忍耐力を高め、現実を客観的に見ること。
メンバー一人ひとりが、自分自身を”マスター”するための
旅路(=マスタリー)を歩むこと。

【2、共有ビジョン】・・・
皆(組織・チーム)が創り出そうとする未来の共通像、
組織全体で深く共有される目標、価値観、使命を持つこと。

<複雑性を理解する力>
自らの理解とほかの人の理解を重ね合わせて、
様々なつながりでつくられるシステムの全体像を
その作用を理解する意識と能力を高めること。

【3,システム思考】・・・
組織は、個人、部署、ステークホルダー、市場など
”相互に影響を与え合う要素の集合(=システム)である。
部分最適では解決できない複雑な集合体が組織であると概念を
理解することが重要である。

<共創的に対話する力>
個人、チーム、組織に根強く存在する無意識の前提を振り返り、
内省しながら、共に創造的に考え、話し合うための意識と能力。

【4,メンタル・モデル】・・・
私たちがどのように世界を理解し、どのように行動をするのかに影響する
深く染み込んだ前提や概念(=ものの見方)のこと。
自分の当たり前を疑うことで、これまでと違う行動が可能になるとともに、
他者の意見も尊重し、深い対話が可能になる。

【5,チーム学習】・・・
グループで一緒に、探求、内省、考察を行うことで、
自分たちの意識と能力を共同で高めることができる。
ワールドカフェや、組織開発の手法で「場の質」を高め、
「関係性の質」を高め、結果の質を高めることを意図的に創り出す。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

とのこと。

、、、ちょっと説明くさかったでしょうか(汗)

■ですが、よくよく見ていただき、
咀嚼していただくと、

「ああ、たしかにどれも大事。

これらの理論と手法を網羅的に押さえ、
組織に落とし込めたとしたら、

たしかに良い成果が生み出せそうだ」

と感じられる方も多いはず。

■私(紀藤)の話になりますが、
現在、お世話になっているお客様と一緒に、
考えて行っている

『6ヶ月をかけて行う次世代リーダープロジェクト型研修』
https://www.c-courage.co.jp/service/self-innovation/

がありますが、
実はこの著書の考え方に、
図らずも、そっくりになっております。

そして、(これは私の考えですが)
組織を変容しようと考えた時に、

上記の「5つの理論と手法体系」を抑えることが、
『変化変容の王道のマイルストーン』

になるのでなかろうか、と
私は強く思っております。

■ということで、
人材開発、組織開発に関わる方、
組織のマネジメントに関わる方はぜひ、

・MITが生み出した手法
・数ある成果を上げた組織が導入している
・世界17カ国250万部のベストセラー

という実績を裏切らない素晴らしい理論『学習する組織』の
第一歩を理解いただくべく今回ご紹介の

『「学習する組織」入門』

を手にとっていただけると、
多くの発見があられるのではなかろうか、
と思っております。

とってもおすすめです。

しびれます。

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<今週の一冊>

『「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践』

小田理一郎 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/B071G76MBC/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_asgNEbKJGGFX2

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