巣ごもりを経て思う格言「小人閑居して不善をなす」
(本日のお話 2056字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
並びに夜は、お世話になっている先輩経営者の方と、
同年代の起業家、ならびに同じく同年代の
上場されている会社の役員の方とzoom飲み会でした。
(Kさん、Kさん、Kさん、ありがとうございました!
昨日のZOOM飲み会の参加者全員の頭文字が”K”でした。
どうでもいいですね、、、笑)
*
さて、本日の話です。
先日読んだ記事で、
ある「2つの情報」を知りました。
その内容を見ながらふと考えたことがありましたので
その気付きと学びを、皆様にも共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【巣ごもりを経て思い出す「小人閑居して不善をなす」という孔子の言葉】
それでは、どうぞ。
■日本生産性本部の調査で
Q,新型コロナ収束後もテレワークを続けたいか?
という調査がありました。
その回答は
”「そう思う」が約6割以上”
と新聞で紹介されていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/457bba45319ae7b57bdca2b84bf8c7efcd98e0e2
また、米国のデータ(米ギャラップ調べ)でも、
テレワークを何らかの形で続けていきたい、
と言う方が約半数以上を越えるとのこと。
テレワーク、大人気です。
■一方、上記のデータには続きがあり、
”「テレワークで生産性が下がった」という人が6割”
というデータも同時にあります。
続けたいけど、生産性は下がる。
、、、不思議な矛盾を抱えている様子。
その理由にはm
パソコンや、デスク・椅子、
プリンター等ツールの問題もあるでしょうし、
ご家族がいらっしゃる方でなかなか集中ができないとか、
人と集まれないことによるメンタル的な不調と生産性の低下、
などなど、様々あるのだと思います。
そのあたりは詳しくはわかりませんが、
モノと人の環境面が生産性に影響与えている、
ということは間違いないのでしょう。
■また一方、別のデータで興味深いものがありました。
それはビデオリサーチ社のデータです。
結論から申し上げると、
”在宅勤務の流れで、
朝のテレビの視聴率のピークが、
7時台から8時台に移行した”
https://markezine.jp/article/detail/33468
というもの。
ちなみに、12〜18時のテレビの視聴率も高まったそうです。
■この2つの話から、ふと思ったのが、
「スローライフ」
という言葉でした。
スローライフというのは、
「ゆっくり、ゆったり、心穏やかに」が標語だそう。
これまで満員電車に乗り、
そしてきっちり真面目に働き、
・南欧のシエスタ(昼食後の昼寝)
・ノルウェーの15時に帰宅
・長期休暇
などを憧れつつも、
日本人の同調圧力なのか、
生真面目さなのか実現ができなかったことを、
今、多くの人が体感しているようにも思えました。
そういった意味で、
一部の商売が大変な方、不安を抱えている方を除き
ある程度蓄えや、会社の保護がある方にとっては、
「スローライフ的な時間」
でもあったのでは、などと思えます。
■しかし、一方、こんな言葉があります。
それは、
『水は低きに流れ、人は易きに流れる』
という言葉です。
孟子の言葉から来ている名言。
基本、人は楽な方に流れたいし、
実は頑張りたくないし、意志を使う
疲れる行動は避けたいものだ、
という、実に言い得て妙の言葉です。
実際、本音で言えば、
できれば居心地が良い環境で、
ゆったり楽に日々を過ごして、
そしてそれでお金が入ってくる、
不安もないし、そんな生活が望ましいと思う人も、
少なくないと思われます。
ただ、もし1人になって、
好きなように時間を使っていいよ、
何してもいいよ、と言われたとき
”基本、人は堕落していく”
と私は(自分自身を振り返って)思うのです。
■加えて言うと、同時期に活躍した孔子もこう言います。
『小人閑居して不善をなす』
これは、礼記の孔子の言葉ですが、
「つまらない人間が暇でいると、ろくなことをしない」
という意味です。
別に多くの人が
”つまらない人間”と言うつもりはありませんが、
テレビの視聴率の増加を見て、
今の”巣ごもり環境”を当てはめてみると、
”普通の人が、巣ごもりをして、ひたすらテレビや動画orアプリを身ふける”
というのは、
一部起こっているのであろうな、
と思っております。
■本当に自立をして、
高らかなビジョンを持って、
日々駆けられる人は一部です。
日々ミッションが大事、ビジョンが大事、などと語る私(紀藤)も
お恥ずかしながら、気を抜くと、すぐ
『水は低きに流れ、人は易きに流れる』あるいは
『小人閑居して不善をなす』
状態になってしまうことに
辟易しております。
そして、メルマガ毎日書いていてもそんな私なので
多分、他の人もそうなのではないか、
と私は思うのです。
(、、、がいかがでしょうか?)
■そんな中で、
改めて人が人と物理的に会う意味、
職場で集まる意義を改めて考えてみます。
それは、
『周りでがんばっている人を目にすることで、
連鎖的に人にも刺激が伝わっていき、頑張ることができる』
という、防波堤の意味が大いにあるのだろうな、
と改めて、感じております。
誰か、より頑張っている人、攻めている人。
そういう人を目の当たりにすることで、
易きに流れそうな自分を律することができるし
刺激してくれるものです。
そして、易きに流れている自分を見て、
人は「そんな自分大好き!」とはなかなかならず、
一方で達成感や成長感を感じていたい生き物でもあると思います。
■そんな「刺激」こそが、
人と人が会う大きな理由であり、
その温度感は、ZOOMよりも、
実際に向かい合って、共に時間を過ごすほうが、
やはり強烈に感じるもののはず。
人と人が物理的に会うことの理由は
・精神的な刺激を得る
・同じ文化を共有できる、
・共に戦っている感覚を共有できる、
そんな精神的な側面が多いのかもしれません。
■そんな事を含めて、
徐々に外に出て、人と会える喜びを噛み締めつつ、
刺激を受け、刺激を与えという
連鎖反応を作り出していきたいものだ、
(もちろん徐々に、ではありますが)
そのように思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人というものは、自分自身よりも高く、
優れた物差しや手本を見つめる心がない限り、
決して、自分を変えようなんて思いもしない。
(トライオン・エドワーズ/米国の神学者/1809-1894)
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